16話 おもてなし
ジャイゾー達が校舎に運ばれるのを俺達はただ見ていた。
「シン、なにをしたんだ?」
ジーはさっきのことでほうけていた。
俺は当たり前のように呟いた。
「少しオシオキしただけさ」
「兄さんお腹空いた」
シロはもうさっきのことはどうでもいいことと認識してるのか。シロにはもう少し危機感を覚えてほしい。
「了解、ジーには我が家に来てもらって食事をご馳走してやるよ。うちのメイドの料理は美味しいぞ!」
ジーは俺の言葉で我に返ってビックリした。
「メイドってシンは貴族だったのか?」
「違うぞ」
「まぁいろいろ事情があるのか」
ジーは1人納得していた。たぶんさっきのことといい勝手に俺らのことを訳有りな事情でもあるのかと勘違いしてるみたいだ。確かに間違いではないのかもしれないけどたぶんどんな予想だろうとハズレてるだろうな。よりにもよって絶滅したと思われてる伝説の種族で転生者とは思わないだろう。だからあえて肯定することにする。
「そういうことだ」
俺達はジーを連れ徒歩で帰るのだった。
「シン様、シロ様お待ちしておりました」
白猫さんがお出迎えしてくれた。
「お邪魔します。家の中も広いなー。えっう、すごいメイドさん美人だー」
「あら、さっそく御学友と仲良くなって友達を連れて来ましたか。初めまして、私はシン様、シロ様のメイドにしてシン様の愛人になる予定です」
「えっーー、シンお前、メイドさんになんて破廉恥な。羨ましい、じゃなくてこのやろう」
ステイシアさんも冗談なのか本気なのか分からないことを初めて連れてくる友達に変なこと言わないでほしい。そして、ステイシアさんなら本気かもしれないと普段の行いからそう思ってしまう俺は悪くないはず。だから確認の意味を込めて否定する。
「ステイシアさん冗談はよしてください」
「えっ、冗談か。そぅだよな。すまん」
「本気です」
「お前は死んでしまえ」
そんなくだらないやりとりをしていたらシロが食欲に負けて白猫さんに食事をせがんでいた。
今日のご飯は黒帝牛のステーキ、特製のニンニクタレをつけた色とりどりの野菜、今が旬の魚などいろいろな食事がでてきた。
ジーは楽しそうにメイドさんやシロと喋り美味しい料理に満足していた。
そんな我が家の初めてのお客をおもてなしをして帰る頃には夜になっていた。
「じゃ、俺はそろそろ帰るよ、父様と母様に怒られるの嫌だし」
「そうか、家まで俺がおくるよ」
「ここから徒歩15分で着くからお前に悪いよ」
「飛んでいけばすぐだし」
「はっ?飛ぶってお前なー、それは上級魔法だぞ」
「そうなのか?まぁいいから外へ出ろ」
俺はジーと一緒に空を飛んだ。
「まじで、飛んでるよ。シンお前なにものなんだ?実技試験では下級魔法を使ってたって噂があったけど」
「手加減したんだ。俺の実力は秘密にしといてくれ」
「分かった」
そんなことを話ししながらジーを家に帰したがジーの家もなかなかでかかった。もしかしたらジーはお金持ちの家の子なのかもしれないと思いつつ自分も帰るのだった。




