第2話 光
? 「俺の名前は……………、光源氏」
紫乃 「………は?」
意味不明な青年はさらに意味不明な名前を名乗った。
紫乃 (は?は?は?ガチで何言ってんのコイツ)
固まってしまった紫乃を見て、青年は言う
光源氏? 「えほんとに光源氏だよ俺」
落ち着かせるために言ったのだろうが逆に紫乃はもっとテンパってしまう。
紫乃 (え?え?もう意味わかんないだって昨日は源氏物語って面白そうだなーとか興味あったから調べてて…、それでいつの間にか寝落ちして…、んで今…)
紫乃は青年をじっと見つめた
紫乃 「……今なんかいるのか………いやいやいや意味わかんない」
ずっとひとりで考えながらブツブツと何か言っている紫乃を見て、光源氏と名乗る青年は痺れを切らしたのか
光源氏? 「ねえ!」
紫乃 「うわっ?!」
紫乃の肩をつかみ自分の方へ抱き寄せた
紫乃 (てか近くで見るとほんとに顔いいな…)
紫乃 「ってそうじゃなくて…!」
紫乃は慌てて青年を引き剥がした
紫乃 「なに…?」
光源氏? 「…とりあえずざっくり言えば俺は君が源氏物語のサイトを見てたからこっちに来たってコト、そんな深く考え込まないでよ」
紫乃 「いやもっともっと意味わかんなくなってる…、まあもういいか…、今は何もわかんないもんね…」
諦めた紫乃はそう言えばと青年に問う
紫乃 「君どこに住んでるの?」
光源氏? 「平安時代から来たんだし現代にはないよ」
紫乃 「え」
光源氏? 「だからよろしく〜、ここに住むから、ところで君名前は?」
紫乃 「え、あ、紫乃です…」
光源氏? 「そっか、じゃあよろしく紫乃」
ひとりでどんどん話を進めるので紫乃は追いつけず、なんか一緒に住むことになった
紫乃 (はあ…、もうなんでもいいや…泣)
光源氏? 「ねえ紫乃、俺服が欲しい」
紫乃 「服?ってうわっ…」
登場したことにビックリしすぎて服をなかなか見ていなかったが、今の青年の格好は着物を帯も付けずただの紐のようなもので縛って羽織っているような感じだった。
紫乃 「それは着替えた方がいいね…、でもどうしよう…、家に男用の服なんて…あ、そうだ」
紫乃はクローゼットをゴソゴソと弄り何かを探す。
紫乃 「あったー!これこれ!結構前にネットで買った時にサイズ間違えられたヤツ!」
それはジーパンだった。明らかに長くて紫乃が着れるようなものではないのだが、捨てるのがもったいないと思った紫乃はずっとクローゼットに取っておいたのだ
紫乃 「で、上は白T着ればなんとかなるでしょ」
青年を着替えさせとりあえず落ち着いたかと思ったら
光源氏? 「ねえ紫乃、お腹空いた」
紫乃 「えーっ…、今なんか作るのめんどくさいな…
ねえ君、今からコンビニってところ行こ!そこに食べ物たくさん売ってるの!」
光源氏? 「ああ、コンビニね」
平然と答える青年に紫乃は固まった
紫乃 (なんで平安時代から来たこの人が現代にしかないコンビニが分かるの…?)
固まる紫乃に青年は声を掛けた
光源氏? 「紫乃!早く行こ!」
紫乃 「えっ、あ、うん…えーっと…」
この青年をなんて呼ぼうか悩んでいるとそれに気がついたのか青年は言った
光源氏? 「僕のことは光でいいよ」
紫乃 「えっあ、そう…」
光 「…名前呼んでよ…」
何故か少し拗ねる光に紫乃は微笑んだ
紫乃 「なんで怒ってんの笑、分かった、行こう光」
紫乃は光を連れ、出かけて行った…
続く…
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