あかねさす木漏れ日が闇に覆われる 中編
サブタイトルは(仮)になります。
もしかしたら上中下に変更するかも
後話の都合上短いです。すみません。
私は体が固まってしまっているレイを背中に隠しながらクマのような魔物の一撃を魔法ではじいた。
しかし、すぐに反対側の手で同じようにはたき落とそうとしたので
「レイごめん!」
と言いながら突き飛ばし両手に魔力を込めながら受け流した。
もちろん魔物の威力が大きかったので私は弾き飛ばされた。
「アンちゃん!」
レイもその風景を見て焦ったのか魔力をまとめ魔物に放った。
しかし私に比べると威力が弱いのでただ、魔物のヘイトを買うだけになってしまった。
魔物の視線がレイにいくのを見た私は『チッ』と舌打ちをしながら二発目の魔力を両手でまとめていく
レイは立ち上がろうとするがどうやら腰が抜けてしまっているらしい。
魔物の威圧にも少し押されているのだと思う。同じ王族だったら蹴飛ばしてやりたいが貴族レベルだったら仕方ないかと思いながらも
「君の相手はこっちだよ!」
と叫びながら魔物の肩に向けて魔力を放った。
上腕部分をを上手に切ったらしくそちらの腕がダランとなった。
もちろんヘイトというか怒りは再び私の方に向いたので
「レイはとりあえず馬車に戻り誰か応援を呼んできて!王族レベルじゃないと対応できないと思う。私もこの魔物と闘うけど一人では少し厳しいかも」
「でも、アンちゃんを一人になんてできないよ!」
レイは取り乱しながら叫んでいた。
「大丈夫。大切な人を守れないようじゃ私は貴方を愛せる資格なんてないんだよ」
私は微笑みながらレイに言った。
レイは泣きそうな表情で頷くと馬車に向かって走っていくがさっき殲滅したはずの小型の魔物の一匹が死に物狂いでレイに向かって飛び掛かってくる
「レイ!」
私は叫びながらクマにもう一発魔力を打ち込み気を失わせた後、そのまま小型の魔物に向かって槍型の魔力を放った。
「うわっ!」
レイの目の前で小型の魔物は吹き飛んで近くの木にぶつかり絶命した。
「大丈夫?」
さすがに魔力と体力を使いすぎていた私は息を切らしながらレイの全身をチェックする。
大きな外傷はなさそうだったので安心した。
私はレイをギュッと抱きしめると。
「お願いだから、怪我をしないで。お願い・・・」
私は思いの丈を込めながらレイを守るように魔力を注ぎ込んだ。
すると、左手首の方からピシッと何かが割れる音がした。
「今の音何?」
レイにも聞こえたらしく私に尋ねてくると私は左手首を確認しながら
「どうやら魔法陣が壊れかけているみたい」
とレイにも見えるように手首を出すと、眩しいぐらいに輝いた手首の魔法陣が少しずつひび割れてきて一瞬フラッシュのように光ると魔法陣は粒子のように舞って消えてしまった。
「とりあえず、大型の方の魔物が気を失っている間に馬車へ応援をお願い」
「・・・。分かったよ」
レイは再び馬車の方へ走っていった。
「もう、戻らなくてもいいからね・・・。」
私はもしかすると最後になるかもしれないと思いながらレイの後ろ姿を見送った。
しばらくすると、魔物が気を取り戻したのか唸り声が聞こえてきた。
「これからはサドンデス方式だね。あまりよそ様の国の自然を破壊したくないんだけど・・・。後でお妃様方に謝罪しなきゃだね」
私は誰も聞いていないのに一人で話していた。
「うん。大丈夫まだ魔力は余裕がある」
そう言うと片手に魔力を集め剣の形に整えて・・・
「じゃあ、レイの代わりに私と楽しくデートしましょうね!」
今度は私の方から大型の魔物に飛び掛かった。
最後までお読みいただきありがとうございました。




