あかねさす木漏れ日で人見知り王族に慰められる
途中からラン側妃の視点に変わります。
「アンニーナ・・・。」
私が幼子のようにエグエグと泣いていると、リー王妃がそっと抱きしめてくれた。
ラン側妃も反対側から頭を撫でてくれている。
「妾は少し余計な事を聞いてしまたのかもしれないのぉ」
「お姉さま・・・。でも、アンニーナさんも自分の中の答えを見つけたことは重要だとは思うのですが、こんなに泣かれてしまうとどうすればよいのやら」
「ランよ、こういう時はそっと抱きしめてあげるのが一番なんじゃ!ランも昔は泣き虫だった上に妾に抱き着いては『リー姉様~』と言いながらピーピー泣いておったじゃないか」
「・・・。お姉さま。そんな昔のお話しをアンニーナさんに教える必要ないでしょう!」
「ランがあまりにもピーピー泣いておるから王様が一時期ピーちゃんと呼んでおったの」
ラン側妃は微笑みながらこめかみに青筋を立てるというスゴ技を披露していた。
「そういえは、お姉さまも人様には言えない事の一つや二つありましたよねぇ~」
私、知ってるんだ。普段優しい人を怒らせるともっっっのすごい怖いって事を・・・。
リー王妃様もそれを思い出したみたいで
「ほっほら、こうして姉妹喧嘩をし始めたからアンニーナも泣くに泣けなくなったではないか!ほれっもう少し泣いてもよいぞ!今日だけはアンニーナに妾のたわわな胸を貸してあげよう!王様もお許しくださるだろう」
「アンニーナさん、ここは妹の私もお胸を貸してあげます!姉様ほどたわわではありませんが、イケる方ですよ!」
と姉妹喧嘩から姉妹お胸自慢に変わっていった。
私は可笑しくなってクスクス笑い出しちゃった。
「フフフ、お二人ともありがとうございます。少しだけ気持ちが楽になりました」
私がニコリと笑うとお妃様方は息を合わせたようにふぅ~と息を付いた。
そこまで同じタイミングでなくてもいいのに。仲がいいんだなぁ~。
「まあ、アンニーナがその想い人を見つけて城以外で外泊してもいざとなれば妾達がなんとかしてやるから心置きなくあってくるんだぞ」
「そうですね・・・。そこまでお城を離れる事はおすすめしませんが、恋の応援は私も手伝わせてもらいますわ」
「はい!お二人のお力があればいざという時乗り越えそうです!」
「さてと、夜も随分更けたの。せっかくだから妾達の間で眠るとよい」
「そうですね。妹ができたみたいで嬉しいですね」
二人の言葉に甘えて私はリー王妃様とラン側妃様の間で眠った。
※※※
「まったく、王女と言うのになんとせつない恋を煩わせておるのじゃ」
リー姉さまが先に眠りについたアンニーナさんの前髪をそっと横に流した。
大丈夫と言いながらも目元が赤くなっているのが痛々しかった。
「そうですよね。たいてい王族の恋は実りやすいと聞きますが」
「まあ、これのせいでもあるんじゃろうな」
と言いながら姉さまはアンニーナさんの左手首をチラリと見えるように出した。
「魔法陣・・・ですよね?」
「うむ。我らが一族は占いを生業としているがこの子の恋の行方を占う事はできんかった。何か見えたら遠まわしにでもアドバイスできると思ったんじゃがの」
「そうですか、お姉さまが無理でしたら私には到底無理ですね。」
お姉さまの占いは有名で、よく貴族たちが恋愛以外の事を占って欲しくて面会に来た時期があった。
その噂が国民にまで伝わってしまうと貴族ばかりで贔屓だと言われるのを恐れ、貴族に会うのを控え国民の前に出るのも最小限になってしまった。
「まあ、妾の目が弾かれるという事はこの魔法陣を作った相手は王族以上ということだろうな」
「そうなんですね。」
「だから、この国に来て妾らの王子に会ってもあまり意味がないんじゃよ。国王もそれを存じている。お見合いという名目はあってないものなんじゃ」
「そうでしたか。国王があまりにも会おうとしないので不思議だとは思っていたのですが」
姉さまも国王も色々考えがあったみたいでした。
私は、お二人の考えに寄り添うぐらいしかできそうにありません。
「ランよ。人にはそれぞれ役割があると妾は思うのじゃ。ランから見れば国王も妾もすごいと思い距離を感じるかもしれぬが、妾からしてみるとランの方がすごいといつも思っておる。」
「姉さま・・・。」
「妾は国王を愛しているが、ランも同じぐらい大切じゃ。この娘の様に一人で道に迷わすことは絶対しないしさせない。」
姉さまはそういうとそっと私の頭を撫でた。
「今日は、少し難しい話をしすぎたの。明日はゆっくりするとしよう。」
「はい、そうですね。おやすみなさいリー姉さま」
「お休み。ラン」
私達はアンニーナの寝顔を確認すると眠りについた。
最後までお読みいただきありがとうございました。




