あかねさす木漏れ日で人見知り王族に王族の本質を教わる
連投です。前話を未読の方はぜひそちらからお読みください。
私とリー王妃とラン側妃の三人は広いベッドの上で三角形のような感じで座っていた。
リー王妃に「今日は夜更かしするからのぉ~、お肌はあきらめい」と言われた。
王妃様方はウツクシイから良いよね~。
「さて、アンニーナよ。そちはご両親はご健在か?」
「はい、両親とも元気です」
「うん。そうか。ご両親はとても仲が良いだろう?夫婦喧嘩をしたところを見たことはあるか?」
リー王妃の問いかけに私は素直に答えていく
「・・・。いいえ、確かに両親が喧嘩したところは・・・公務の回数とかお仕事関係で意見が分かれるってことはありますが基本的にはないですね」
「そうか。それは良い事じゃの」
リー王妃は頷きながら言葉を選ぶように話始める。
「妾とランは王に嫁ぐ前に聞かされた話があるんじゃ」
「お話しですか?」
「王族は昔から色々な事を学んでいるよね?例えば・・・」
ラン王妃はえっとと思い出しながら
「傲慢になってはいけないけど侮られるのはもっといけないとか?」
確かに王族の質を問われるからよく言われていたなぁ~。
「そうですね。小さい頃から言われています。」
「そうじゃ、そうゆう教訓みたいなものの一つに」
『愛する人を見つけたら必ず手に入れろ!』
「えっ?それはまた強引な教訓ですね?」
私は王妃様方が声を揃えて言った内容に驚いた。
「これは聞いたことは無かったのか?」
リー王妃の言葉に私は
「・・・。はい。申し訳ございませんが覚えがないです。・・・不勉強ですみません」
「そうなのね・・・。」
ラン側妃は不思議そうにつぶやいた。
「王族は色々と特殊な事が多いらしいんじゃ、魔力が強いといろんな面で影響があると言われているらしい」
「そうなの。だから、王族は浮気なんてしないわ。その証拠にこの国以外は一夫一妻制になっているわよね」
「はい、そうですね」
「まあ、逆に言えばこの国が少し毛色が違うという事じゃの。王様は私達二人同時に愛を下さったのじゃ。もちろん妾達の両親はたいそう王様に怒り詰めたらしいぞ」
「えっ、そうなんですか?」
「そうそう。あの王様が両親に土下座をして許しを乞うたぞ!と呆れながら言ってました」
おぉ~。王族って結構プライド高い系だと思っていたからその言葉に驚いた。
「それほど、妾達を愛しておったということじゃな」
「まあ、伊達に幼馴染ではなかったという事ですかね」
リー王妃とラン側妃をお互いを見つめながらフフフと笑った。
「妾はアンニーナを見て思ったんじゃ。愛する人をこの国で見つけたんじゃなと」
リー王妃が突然核心をついてきた。私は返す言葉を悩んでいると
「そうなんですか?アンニーナさん?」
ラン側妃が優しく聞いてきたので、思わずうなずいてしまった。
「そうか・・・。」
「そうですか・・・。」
二人は意味深に頷いた。
「では、なぜお主はそんなに苦しそうなんじゃ?王なんぞ自分の愛する人を見つけた時は頭の上がこの葉まみれでどうしようもなかったぞ?」
「そうですよね。愛を見つけるとその喜びは私達が予想するよりはるかに幸福感に満たされると聞いたのですが」
二人の王妃が出会って間もない私にそこまで心遣いを見せてくれることに私はこの苦しい気持ちを抑える事ができず、涙が溢れてきた・・・。
「「アンニーナ」さん」
「私も分からないんです。前の国で一目見て今までいいかなって思ってた人じゃない人に恋に落ちてしまって・・・。でも、その人にはもう会えないなって思っていたのにこの国で出会ってしまって。心のどこかでこれは運命ではないかって考えてしまって・・・。」
私は止まらない涙を両手で必死に拭っていると、ラン側妃がそっとハンカチを差し出してくれた。
「心の中がぐちゃぐちゃになってしまって、それを忘れる為に公務や遊びに出かけるんですけど」
私はリー王妃とラン側妃を見た後
「探してしまうんです。あの人の面影を・・・。お城でも、マルシェでも今この時でも私を見つけて攫って欲しいって思うほど焦がれてしまうんです」
「それが苦しくて苦しくて・・・。王妃様方、どうしたらいいんでしょうか?」
「私は、愛する人を見つけてしまったのに自分で探しに行くこともできない立場なんですよ・・・。」
ハンカチで止めたはずの涙が再びあふれ始めた。
最後までお読みいただきありがとうございました。




