表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うっかり王女適当に返事をした王子が魔法で縛ってきたのでサクッと解術してもらうことにしました。  作者: 鈴木 澪人
オッキデンス国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/88

あかねさす木漏れ日の中休暇中に現れたのは

途中で視点が変わります。

「君はこの国の子じゃないのかな?」


私は()()()()()に声を掛けられてもしばらく反応することができなかった。

彼・・・なのかな。

心臓がドキドキする。外に漏れてしまいそうだった。


「えっ、あっ。どうでしょうね」


笑ってごまかした。

すると青年はクスリと笑った後何かを話そうとした時


「あっ!蝶々を飛ばすのが上手なお兄ちゃんだ~!」


彼の蝶は特別製らしく、子ども達が一目見ればすぐに分かってしまうみたいだった。

確かに綺麗に飛んでいたような気がする。


「ねえねえ、ぼくあれからずっと練習したんだよ!お兄ちゃんみてよ!」


「僕もぉ~!葉っぱを見つけるの上手になったんだよ!すごいでしょ」


その青年はあっという間に子ども達に取り囲まれて腕や服を引っ張られていた。


「あっ、この前の王女様だ!」


子どもの一人が私が来国した時に見ていたらしい。


「このお姉さんはすっごい偉い人なんだって~」


「僕も見てたよ!かっこいい服着てたよね~」


子ども達は私にも集まり始めた。


「アンニーナ様大丈夫ですか!」


バレリアが慌てて私の所にやってきた。

ちなみに護衛たちは特に害がないと判断し遠くから見守っていた。


「ああ、大丈夫よ。ちょっと子ども達とお話ししてただけ」


「そうですか、ですがここまで人が多くなると少し移動が困難になりますのでそろそろ戻りますか」


「うん。そうね・・・。」


私は青年の方を見ると微笑(ほほえ)みながら一度頷いた


「引き留めてしまってすみませんでした。また、この公園へ来る予定はありますか?」


私は青年を少しだけ見つめると


「・・・いいえ。もう来ることはないでしょう。素敵な蝶をありがとう」


本当はもっと話したいなと思う気持ちをグッと心の中で止めた。

セッカクアエタノニ モウアエナクナルノ?


「では、僕がこっそりお城に忍び込みましょう」


その青年はまるでいたずらをこっそり教えるように私に言った。

そんな簡単にお城に入ることはできないのに不思議な事を言う人だな。


「アンニーナ様、もうすぐ近くまで馬車が着くそうです。いきますよ?」


バレリアの言葉に促され、私は公園を去った。



※※※


「ねーねー、お兄さん。()()()()のお兄さんはいないの?」


女の子が公園をキョロキョロと眺めながらその青年に声をかけた。


「ん?今は別の用事でマルシェに行ってるんだ。」


「どんな用事?」


「君たちに美味しいお菓子を買ってくる用事だよ!」


女の子が言っていたもう一人のお兄さんは紙袋を持って子どもたちの前に現れた。

子ども達は喜びながらそのもう一人のお兄さんに近づいた。


「今日はどうしたの?」

「何かいいことあったの?」

「僕にもちょうだい!」


「フフフいいよ。今日はちょっと特別な日だから僕たちからのプレゼントかな?」


「ミー兄さん、フォー兄さんにきちんとお礼を言うんだぞ!」


子ども達のリーダーの男の子が皆に声をかける。


「「ミー兄さん、フォー兄さん、お菓子をありがとう!」」


「どういたしまして」

「さあ、いっぱいお食べ」


こうして公園は突然小さなお祭りになった。


子ども達がお菓子を食べ解散した後、残った二人の青年はベンチにまだ座っていた。


「どうだった?うまく誘導できそうだった?」


「うん。彼女が会いたい人に上手く変装できていたみたい」


「そっか、フォンユは相変わらず上手だね。」


「ミンユもあの姫の側近をきちんと引き留めていたじゃないか」


黒髪の青年になったフォンユがアンニーナと対峙している時、

ミンユはハルトに阻止されないようにマルシェで引き留めていたのだった。


「あのハルトって子本当にアンニーナ姫の事が好きだよね」


「そうだね。あんなに人を好きになれるってすごいよね」


「だって、ミンユには僕がいるからね。他の人を必要とする理由がないんだよ」


「そっか、確かにフォンユ以外に興味を持つことはないからね」


「さてと、後は姫を連れ出して終わりかな?」


「そうだね。フォンユがんばってよ」


「うん」


二人はしばらく赤い葉が()らめく木々を眺めていた。

最後までお読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ