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ゴミ箱を投げつけられて死んだ僕がドラゴンに転生しました。  作者: おもち
第六章:ヘタレのジル、神の本拠地へ。
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シルヴィの想い

私とジルは、神と呼ばれる人間と対峙していた。


神は椅子から離れ、こちらに向かって歩いてくる。

その威圧感と不気味さから私とジルがじりじりと後ずさった時、神は自分の腕を持っていた短剣で切り裂いた。


ほとばしる血を見て、私は思い出す。

ゼアスさんが操られた時のことを。


「ジル! あの血を見ちゃだめ!!」


私がそう声を上げて横を向いた時、ジルは目を見開いて固まっていた。


神の飛び散った血は地面に落ち、神は楽しそうに笑い声をあげた。


「さぁ、悪夢の始まりだ」


そう言うと神はさっさと椅子の方に戻り、そこに座ってしまった。

まるで、もう自分は何もする必要は無いとでも言うように。


「…っこの…!」


その行動から見て、神がジルを操ろうとしていることは明白だった。


とにかく、操るのをやめさせなきゃ…!!

私は地面を蹴り、神に向かっていこうとする。

けれど私の視界の端にジルが膝から崩れ落ちたのが映り、私は慌てて足を止めた。


「ジル…!?」


ジルに駆け寄っていくと、ジルは何も無い地面を見つめ、呆然とした表情をしている。


「ジル…! 大丈夫……」


そう問いかけようとした時、ジルは不意に顔を上げた。

その表情は、今までに見たことがないほどに、怒りに満ちていた。

いつも穏やかな深い紫色の瞳は赤い光を放ち、異常なことが見て取れる。


私は瞬時に危険を察知して、後ろに飛び退いた。

だが、ジルの方が圧倒的に動きが速かった。


ジルは瞬時に氷の剣を作り出して私の首を狙って剣を突き出してきた。

私は驚いて仰け反り、首に当たるのは回避したものの肩を切り付けられてしまった。


「っ…!!」


私じゃジルに勝てるはずない…!

しかも今のジルは、操られてる上に怒りで我を忘れてる。

その猛攻は凄まじいものだった。

私は後退しながらジルの攻撃を防ごうとするけど、全ては防ぎきれずに何度も氷の刃の一撃を受けてしまう。


…このままじゃ負ける…!

でも、ジルに雷の魔法を使うなんて…。


私がそう躊躇していると、ジルは冷気を放って地面を一瞬で凍らせた。

こうなった後、この氷の上にいる生き物がどうなるのか、私はよく知っていた。

私は氷の上からなんとか逃れようとするけど、広い範囲を凍らせられてしまったことで、このまま氷の淵まで走って行っていたのでは絶対に間に合わなかった。


私は瞬時に杖を握る手に力を込めると、呪文を詠唱して雷を呼ぶ。

その雷は私の周りに何発も落ち、地面の氷をかち割っていく。

けれど、一瞬砕くのが遅くなってしまった右足の下の氷が急に上方に質量を増して、私の足を下から突き刺した。


「っ…!!」


鋭い痛みに、私はその場にうずくまってしまった。

…まずい……動くのを止めたら…!


パッと顔を上げると、ジルはもう目の前に迫っていた。

赤く光る瞳は、相変わらず怒りに満ちていて…けれどこの時は、怒りだけじゃなく悲しみの色も見て取れた。

ジルの瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちていたのだ。

ジルの表情は、怒りと悲しみで歪んでいた。


それを見た私は、無意識に氷の刃を構えて迫ってくるジルを抱きしめていた。

氷の刃が私のわき腹に刺さり、激痛が走る。


でも…ジルもきっと、今苦しんでる。

絶対に、神のいいようにはさせない…!


私はぎゅっとジルの体を抱きしめる。

ジルの体から溢れ出す魔力が冷気となって私の体を刺していたけど、ジルの動きは止まった。

私はぐっと体に力をこめると、力いっぱい叫んだ。


「目ぇ覚ましなさい!! ジル!!!」


その声に、一瞬ジルの瞳が見開かれる。

そして、私は腹に剣が刺さったまま、力いっぱいジルの頬を殴り飛ばす。

するとジルは思ったよりも遠くまで吹き飛び、壁にぶち当たって動かなくなった。


私は少しよろけながらも立ち上がり、脇腹から短剣を引き抜くとそれを投げ捨て、そしてジルの方へと駆け寄ろうとする。

だが私が一歩を踏み出した瞬間、私の目の前に白髪の神の姿が現れる。

そして神は私が避けようとするその前に、私の首に探検を振りかざした。


最後まで読んでくださりありがとうございます!

次回からはもう少し一話が長くなります!

よければブックマーク、よろしくお願い致します!

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