第二十話 ゴールデンウィーク明けの学校
ゴールデンウィーク明けの学校は少しふわっとした雰囲気が漂っている。
そんな学校を2人で歩く。
俺達もゴールデンウィークは色々あったので少しは浮かれているのかもしれない。
その色々のうちの一つからなる気まずさは想定より全然なかった。
通学中は普段通りに話せたからだ。
(雫もあまりあの事を考えてないっぽいし、気まずさも感じていないっぽいな)
俺があの事を考えていると余計気まずくなるし、俺だけが考えるのもなんかと思った俺はこの前は”幼馴染として”と考えるようにした。
一方の雫は、
(奏汰君はあの時のキスはあまり意識してないのかな?それからくる気まずさがないからそうだよね。
まあ内心はドキドキしていて”幼馴染として”と解釈して冷静を保ってるのかな?)
雫は、奏汰の内心と同じような考えをしていたのであった。
そんなふうに考えてるうちに教室についたので入る。
教室に入ると一部の男子から視線を感じたが気にしなかった。
椅子に座ると雫は隣の薫ちゃんと話始めた。
それを少し眺めてると俺の隣の遥斗が話しかけてきた。
「おい奏汰。ゴールデンウィークは上手く雫ちゃんと過ごせたのか?」
「おっす遥斗。過ごせたか過ごせてないかで考えたら過ごせた」
「ふ〜ん。まあ後で話聞かせろ」
「善処する」
「善処じゃなくてはいって言えよ」
「善処するは善処するの」
「もういいや。こいつ面倒くさい」
そう言って遥斗は俺に話しかけるのをやめた。
するとチャイムが鳴り先生が入ってきた。
(中間テストまでもう少しだからまた頑張ろう)
そう思って今日の授業に臨むのであった。
◇◇◇
昼休み。
俺は遥斗といっしょに人気のない場所に来ていた。
教室とかでは話しづらいとかを遥斗は考慮してくれたようだ。
ちなみに雫も薫ちゃんに連れてかれていった。
「しかしよくこんなところ知ってるな」
「おう。前に歩いてたらたまたま見つけてね。ここなら話せるだろ?」
「仕方ない。じゃあ話すか」
そう言って俺はゴールデンウィークの事を話した。
勉強会のこと、遊園地に行ったこと、雫にキス?されたこと。
聞いている遥斗は真剣に聞いていた。
話し終わると遥斗が言った。
「なんだよそれ。ただの幼馴染じゃねえぞ」
「そうか?まあキス?は別として」
「あのなあ、先輩幼馴染恋人から言わせてもらうけど、勉強会はまあ普通として、遊園地のその感じとキス?から普通に向こうを意識してるぞ。脈アリだこれは」
「そうかな?」
「おうそうだ」
「まあ遥斗が言うのなら」
「あとさっきから気になっているんだけど、お前遊園地で何してるの?」
「えっ、雫と遊んだだけだよ?」
「そこじゃなくて、なんでナンパにナイフとカッター見せて脅してるの?てかどうやって持ってた?持ち込んだ?」
「えっと、ココだけの話二重構造のバックを使った。ナイフもカッターも折りたたみの物」
「やべえ、親友が犯罪ギリギリ、いや犯罪しとる」
「やめろ犯罪言うな。あと見せた理由だっけ?それは雫をナンパしたのが許せなかったから」
「おう。ナンパは悪いけど、それで脅すのはねえ」
「まあこうやってナイフを首元、カッターを下半身にやって脅せば、もう二度と近づいて来ないでしょ?雫はオレのものだから」
「おっおう。しまえしまえ。危険すぎる」
「あっごめんごめん」
「あとさっきの発言・・・」
「うん?」
「いやなんでもない」
「そう?」
「うん。そろそろ時間だから戻ろ?」
「うん。行くか」
そう言って教室に戻った。
◇◇◇
少し時間は遡り昼休み開始後。
私は薫といっしょにご飯を食べるために外に来ていた。
少しゴールデンウィークのことで話したいらしい。
「ここでいい?」
「うん良いよ」
そう薫とやり取りをしてベンチに並んで座る。
「それじゃあ早速だけど、雫が奏汰君とゴールデンウィーク何したか教えて」
朝、薫に声をかけられてゴールデンウィークのことで話したいと言われていたがこのことか。
「雫お願い」
「う〜ん、わかった。じゃあ話すよ」
「やった!ありがと」
そう言ってゴールデンウィークの事を話した。
「ふ〜ん。なるほどね」
「それはどうゆう反応よ?」
「いや、奏汰君凄いなと雫が大胆だなの二つの反応」
「はあ」
「まず奏汰君が凄いのはナンパにも物怖じしないとこかな。雫を守りたいって思いが伝わる。あとエスコートも凄いんだなって思った」
「そう奏汰君は凄いんだよ」
「うんうん。そういうところが素敵だと思うよ」
「うん?素敵?ちょっと薫には遥斗君がいるでしょ?奏汰君を取ろうとしないで。奏汰君はワタシの物だよ?」
「ちょっと怖い。目のハイライトが消えてる。頼むからそのナイフをおろして、取らないから。私には遥斗がいるから」
「本当かな?」
「うん。本当だから許して」
「わかったよ。でもね、またこうなったらどうなるかね?わかるよね?親友でも容赦しないよ?」
「わかってるから。ていうか雫どっからナイフ取ってきたの?」
「えっこれ私の折りたたみナイフ。他にもカッターとかハサミもあるよ」
「へ〜。って何であるのよ?」
「バックを二重構造にしてるからそこに入れてるの」
「なるほど、って納得するか。護身用に持ってるの?」
「いいや。奏汰君に馴れ馴れしくする奴らとかを脅して躾けるためだよ」
「はっ、はあ・・・」
「でっ、あとは何だっけ?」
「あ、ああ。いや雫が大胆にキスなんてするんだなあと思って」
「あっ、あれは、少々浮かれて」
「ふ〜ん」
「ま、まあそれは後々そうなる運命になるからね。さあそろそろ行かないと遅れるよ」
「うん。そうだね」
そう言って2人で教室に戻った。




