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第39話 運命の日の朝

視点:アキラ


その日の朝、俺は、なぜか無性にじいちゃんの部屋に行きたくなった。まるで、何かに導かれるように。

薄暗い物置部屋。壁に貼られた、古びた星図。じいちゃんが、よく俺に教えてくれた、北の空の星座だ。

「じいちゃん、あのキラキラ光る星はなあに?」

「あれはな、アキラ。北極星といって、いつでも真北を指し示してくれる、旅人の道標なんだ」

その言葉が、頭の中で鮮やかに蘇る。

俺は、何気なく、星図の北極星の部分に手を触れた。

カチリ、と小さな音がして、壁の一部が、わずかにずれた。

隠し扉だ。

息を呑んで、その扉を開ける。中には、埃をかぶった、一冊の古い日記帳が置かれていた。

間違いなく、じいちゃんの筆跡だ。

俺の心臓が、大きく、強く、脈打つのを感じる。

全ての謎が、この中にある。そう直感した。

――その瞬間だった。

村の中心の方から、けたたましいサイレンの音と、人々の悲鳴が響き渡った。窓の外を見ると、武装した村の管理者たちが、物々しい様子で走り回っている。

何かが、始まったのだ。

外では、支援者たちが最終配置を完了し、突入の合図を待っていた。

地下の研究所では、敵が最終計画を開始しようとしていた。

そして、俺は今、全ての物語の鍵となる、じいちゃんが遺したものを、その手にしていた。

「そして、全てが始まった」

俺は、日記を強く握りしめ、窓の外の喧騒を、鋭い目で見つめていた。


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