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23.鬼ごっこ

 慎太郎は、座り込み、考えていた。

(あいつが死ぬ、というのがもし本当の出来事なら、見張るべき人間は、二人、死ぬであろうあいつと、あいつを殺すプレイヤー、誰かはだいたい見当がついているが、確定じゃあない。確定じゃあないのに疑いたくはない。確定になるまで待つ?…いや、それはそのうちにあいつが殺される恐れがある。そうなればまた僕は繰り返すだろう。…きっと、同じことを繰り返すだろう。僕にはわかる。いや、僕だからこそわかる。僕じゃなきゃわからないことだ。とにかく、僕がやるべきことはあいつと合流し、守ることだ。)

 慎太郎は、立ち上がった。

「よし…行くか。」

 そう言って、歩き出そうとした時、屋上に、人が一人入ってきた。

「おらァ!!逃げはいねぇかァ!?…ってあんたは、逃げか?鬼か?どっちだ?」

「僕は、慎太郎、鬼側だ。あんたは?」

「俺は、時道(ときどう) 真司(しんじ)だ!よろしくな!慎太郎!」

「…ああ、よろしく。」

 慎太郎は、五月蝿い奴だなと思った。

「真司、お前は逃げを捕まえたか?」

「いやぁ、それがまだなんだ。あいつら、上手く隠れてるか知らないが、まったく見つからん。」

「そうか、」

「そんなことよりヨォ!慎太郎!お前、占いは信じるかぁ!?」

「占い?…いやぁ、どうだろう。見るには見るがあんまり信じないな。」

「信じねぇのかぁ?だぁが安心しなぁ!俺の占いは百割で当たるんだぜッ!俺ぁ自分を占ったが、俺ぁど〜やらこのゲームの間、すん…ごく運がいいんだぜッ!」

「…そうか、よかったな。」

「なぁ!慎太郎!オメェも占ってやるぜッ!手ェ見せてみな!」

 慎太郎は、しぶしぶ手を見せた。

 真司は、出された手をじっくりと見た。

「…慎太郎、お前は、ここから先、数十年後まで、ずっと絶不調だ。なんでここまで勝ち残ったのかわからねぇくれぇになぁ。」

「…そうか、そう見えたか、やっぱりあんたの占いは百割かもな、当たってるよ、それは、そもそも、このゲームで勝ち残ったってのは僕にとっては不幸だからな。できることなら、最初の方でゲームオーバーになって、この負のループ断ち切りたかった。だが、それは叶わなそうだなぁ。今回も同じってことか。」

「いったいどうゆうことだ?」

「そのうちわかるさ、気にするな。…それより、このゲームに勝つことを優先しよう。」

「まぁ、よくわからねぇがヨォ、慎太郎!このラッキーガイに任せときな!」

「…ありがとな、じゃあ、泥舟に乗ったつもりでいるよ。」

「おいおい!俺ぁ一番人気の馬だぜ?任せとけよ!このラッキーガイ時道 真司を信じな!」

 慎太郎は、鼻で笑った。

「いいね、真司。最高だよ、控えめに言ってもな。」

「?…ありがとな!」

 二人は、学校から出て、逃げを探し始めた。

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