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22.鬼ごっこ

 それから、休憩時間はあっという間に過ぎ、慎太郎達は、次のゲーム、鬼ごっこの開始を待っていた。

 そこへ、ピットが現れた。

「鬼ごっこのチームわけが決まったよ。」

 ピットがそう言い指を弾くと、プレイヤーの目の前に、紙が一枚現れた。

 その紙を見て、慎太郎は安堵した。

 慎太郎と葵が、同じ、鬼チームだったからだ。

 安堵している慎太郎の横で、膝から崩れ落ち、泣いている男性がいた。

「な…なんで!なんで俺と結衣(ゆい)が別チームなんだ!…チクショォォ!」

 それを見て、周りのプレイヤーは、慰めることも貶すこともしなかった。

 ただただ、それを眺めていた。可哀想だとか、そういう感情は湧いてはこなかった。

 それを見た慎太郎は、五月蝿いな、としか思わなかった。ここまで、たくさんの人間が死んでいったのを見てきたため、その程度のことではやはり、五月蝿い、としか思わなかった。

「それでは、ゲームを開始する。ステージは、70km✖️(かける)70km✖️70kmの立方体の部屋だ。その中には家やら、学校などが建てられている。制限時間は3日間だ。鬼には、能力が配られる。その能力は、半径50m範囲内に、逃げ側のプレイヤーがいるかどうかがわかる能力だ。あとは頑張ってくれたまえ。…それでは、ゲーム、スタートだ。」


 気がつけば、慎太郎は、学校らしき建物の屋上にいた。

 それから、慎太郎は能力を使用した。その結果、50m範囲内に逃げ側のプレイヤーがいることがわかったので、慎太郎は、学校の中を探した。

 そのとき、慎太郎は、違和感を覚えた。

「この学校って、うちの学校と同じじゃないか?」

 慎太郎がいた学校は、慎太郎が通っている学校と瓜二つだったのだ。

 なにかに気がつき、慎太郎は、もう一度屋上に戻った。

「どうゆうことだ?これは、」

 慎太郎が屋上から見た景色は、慎太郎が住んでいる街そのままだった。

「ステージが、僕の街になっている?なぜだ?…いや、あのピットのことだ、ただの気まぐれの可能性もある。」

 よく考えれば、ピットの声は、どこかで聞いたことがあるような声だった。

「いつだ?いつ、僕はあいつに会ったんだ?思い出せ、僕は、あいつを知っている。いったい、いつ?」

 慎太郎は、悩んでいるうちにある一つの仮説に行き着いた。

「もし、そうなのだとしたら、このゲームで、あいつは…」

 慎太郎の顔が青ざめていった。

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