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当然、本拠地の中の天志たちはこの叫び声を耳にしたことだろう。

この作品はプリンセスヒーローものです。




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「とりあえず中に進むぞ。こんなところにいてもしょうがないからな」


「それは賛成」


ということで中にどんどん進んでいくことになったのだけど、やはり壁の上にあった白旗にどんな意味があったのか分からなくて、あれは一体どういうことなのかずっと考えていた。


「考えすぎてもしょうがないぞ、ピースウォーカー」


「そうかな?」


「そうだよ。中に進んでいけばいずれ明らかになるのだから、今は考えでもしょうがない。それよりももっと警戒するんだ。ここは本拠地だぞ。いつ天志が現れるか分からないのだから」


「そうね」


本拠地はかなり広くて、移動するのも大変だった。


そしてそこから約5分ほど羽根を使って飛んでいた。


「そっちじゃないよ、ルル。そっちじゃなくて左に行こう」


「なぜだ。そっちじゃないだろ?右だよ」


「なんで?左でしょ?左に何かあるような気がする」


「何を言ってるんだお前は。僕はここの幹部だぞ?内部の構造に精通しているのだから、僕の言うことを聞くんだ。何を勝手なこと言っているんだ、ピースウォーカー?」


「いや、そうかもしれないけれど、なんだかこっちに何かあるような気がするんだよね。というよりもそっちに行かない方がいい気がするんだけど」


「なんだと?なんでそう感覚でものが言えるんだ?こっちだと言ったらこっちだ。ピースウォーカー、こっちに来るんだ」


「いや、そういう訳にはいかない。絶対こっちの方がいいと思うんだけど」


「絶対?根拠は?」


「根拠はないけど」


「ならどうして絶対などと言える?」


「そういう理屈っぽいこと言わないでよ。とにかくやめた方がいい気がするんだよね。僕ちゃんはどう思う?」


「2人に任せるぜ」


「とにかく右に行くぞ」


呆れながらそう言われた。


何を言っているんだ?と言ったような感じだった。


ルルの方でもうかの方でも意見を譲らない。


「なんでそう頑固なんだ?しかも根拠がない。何を言ってるのか分かっているのか、ピースウォーカー?いいからこっちに行くぞ。早くしろ」


そう言って勝手に右に行こうとしたので、ルルの事を掴んで左に行こうとうかは引かなかった。


「全くどういうつもりなんだ、ピースウォーカー?遊んでいる場合じゃないんだぞ?」


「分かっているよ。こっちだってふざけて言ってる訳じゃない。嫌な予感がするっていうだけ」


そうやって2人で揉めていたその時だった。


「何かが来るぜ!」


僕ちゃんがうか達に教えてくれた。


「何あれ?」


「今、僕たちは本拠地にいるのだから、そんなもの大体予想がつくだろう?」


ビュウウウウン!!!!!!!!!


「こんなところで救世軍の天志と揉めていてもしょうがない。行くぞ、ピースウォーカー。こっちだ!」


「分かったわよ!なんだか嫌な予感がするけれど、ついて行ってあげる!」


バサッッッ!!!!!!


ビュウウウウン!!!!!!!!!


なるべく近づいてきた天志なら離れられるようにかなりのスピードでそこから離れていたら、急に「待て!!」という声が聞こえてきてその声の方を見てみると、そこにも天志がいたのだった。


びっくりしすぎて大声をあげそうになったけれど、他の天志に見つかるかもしれないと思ってなんとかやめることができた。


「あれ、兄上ですか?」


その天志は変なことを言い出す。


「なんでこんなところにいるんだ、リリ?」


「そりゃいますよ。むしろ、こんな所になぜいるのか聞きたいのはこっちの方ですよ!」


「それはそうか」


「そうですよ。今まで一体どこにいたんですか?救世軍から裏切り者が出たって大騒ぎになっていますよ!今はその話題で持ちきりです」


「そうだろうな。ちょっと前にここにゴスペルの元部下が来なかったか?そのゴスペルの元部下が僕たちの濡れ衣を晴らすためにここに来たはずなんだが」


「知りませんね。会ってません」


「そうか、まあこれだけ広かったらそういった話が伝わるのも時間がかかるかもしれないな。それよりも妹として僕に協力してくれないか?」


「協力って何を協力すればいいんですか?」


「僕たちが無事でいられるように協力して欲しいんだ」


「え!そんなことをすれば同じく裏切り者扱いされるじゃないですか!巻き込まれるのはごめんですよ!嫌ですね。そういうことはできません」


「いいか?僕は父上を助けようとしているんだ!兄が妹にこうやって頼んでいるのだから、断るんじゃない!」


「ちょ、ちょっと!人に物を頼むんだからそんな乱暴な言い方しなくてもいいじゃない!リリちゃんが傷つくかもしれないじゃない!」


「ピースウォーカーは黙っているんだ。これは兄と妹の会話なんだから」


そう言うとリリは何も言わないでここから立ち去ろうとしたのだった。



「何なんだ、リリは。協力するのかしないのかどっちなんだ?」


ルルはかなり腹が立っていた。


余裕がないんだろう。


なんだか合理的なルルにしては、らしくないような気がした。



そうすると、衝撃的な事態が起こった。




「ここに裏切り者のルルがいるぞー!!ゴスペル様殺しのピースウォーカーもいるぞー!!みんな、みんなー!!」


なんとリリは大声でそういう風に叫ぶのだった。


威光を喉に込めているから、かなりの大音量でその叫び声は広がっていく。


当然、本拠地の中の天志たちはこの叫び声を耳にしたことだろう。



「やめろ、リリ!自分が何をしているのか分かっているのか?」





この作品はプリンセスヒーローものです。




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