それくらい村人を見捨てるというのは残酷な選択のように思えて、なかなか振り切ることができなかった。
この作品はプリンセスヒーローものです。
「この作品、好きだなあ」「気に入ったから応援したい!」「もっと読みたいから頑張れ!」とかちょっとでも好きだと思ったら、ブックマーク、いいね、評価、感想をお願いします。
作者のモチベーションになります!
「待っていてミッション、あなたのことを助けてあげるからね!!」
直前で託されたこの羽根を使って、あの子のことを助けてあげたいと思った。
多分それを期待して攻撃を受ける前に羽根を渡してきたんだろう。
バサッッッ!!!!!!
ビュウウウウン!!!!!!!!!
ガシッ!!!!
ジェスはとどめを刺したと思って油断していたので、簡単にミッションを奪い去ることができた。
「今から助けるから絶対に死んじゃだめよ、分かった?ミッション!」
ミッションは返事をしなかった。
一生懸命声をかけてなんとか意識を失わせないようにしたのだけど、ミッションは返事をしてくれない。
この事実が不安で不安でしょうがなかった。
「とにかく急ぎましょう」
そうやって空を飛んで楽園の光にまで向かっていこうとしたのだけど、地上からクロスター!というような声が聞こえてきた。
嫌な予感がしたけれど、とにかくここから離れた方がいいと思ったので、一生懸命上空に向かって行った。
しかし、そうはいかなかった。
「待てピースウォーカー!!」
どれだけ羽根を動かしてもなかなか上空までたどり着くことができないと思ったら、やはりジェスのピアスピアが影響しているらしかった。
「邪魔しないでよ!!このままだったら大変なことになる!!」
「ピースウォーカー、行かせるわけがないだろう」
「自分が何をやっているのか分かっているの!?いいからほっといてよ!!」
どれだけ一生懸命、羽根を動かそうとしても、一向に上空にたどり着くことができなかったので、焦りばかりが募っていた。
この1分1秒が大事だというのに、ジェスはあの十字架型のピアスピアを使って、自分のもとに引き寄せようとしてくる。
「待つんだピースウォーカー!!」
そう言ってジェスは何かを投げてきた。
クロスターを使って妨害してくるだけではなかった。
ビュン!!!!
なんとジェスは自分の威光を込めた村人を地上から空高く飛んでいるうかのもとに飛ばしてきて、妨害してこようとした。
「なんてことすんのよ最低よ、あんた!!」
それでもそれを無視して、ジェスは村人を投げてきた。
「助けてくれピースウォーカー!!」
村人のこの虫の良さに呆れていたけれど、でもここまでされるのはかわいそうだ。
村人は大して力のない人たちの集まりなので、こういう風に何か強いものにすがらなければ生きていけないのだろう。
だから長いものに巻かれるくらいしか生きていく方法がなかったのだろう。
バシッ!!!!
そんなことを考えていたら村人が背中に当たった。
「痛ッ!!」
まずい、今ので羽根が傷ついたかもしれない。
ヒュルヒュルヒュルヒュル!!!!
空中で完全にバランスを崩したうかは、地上に向かって墜落していく。
「まずい!!」
何とかして体勢を整えないと!!
それでも村人を投げることをやめようとしないジェスだった。
ビュンビュンビュン!!
「うわっ!!」
容赦なく投げつけてくる。
しかしその時、何とも意外なことが起こった。
「やめろ、うちの息子を投げるんじゃない!!」
「そうよ、私たちの子供を投げないで!!」
なんと、自分の身内を投げられた村人たちがさっきまでへりくだっていたジェスに向かって、タックルをしていた。
「やめるのだ貴様ら!!私に向かって危害を加えるのがどれだけ罪深いことか分かっているのか!?」
「関係ない!!うちの身内を投げるんじゃない!!」
「うちの身内は戦うための道具じゃないぞ!!」
そう言って何度も何度もタックルをして妨害をしたおかげで、追撃されることがなくなった。
「いいわよ、あなたたち!!」
「自分たちに危害を加えてくるような存在を敬う必要はねえ、お前たちやっちまえ!!」
そう言って1人の村人が騒ぐと、他の村人たちもジェスに向かってタックルを始めた。
おそらく最初に叫んだあの村人がこの村のリーダーなのだろう。
「やめないか貴様ら!!」
そう言ってジェスは自分が持っているクロスターを駆使して、村人たちを引き寄せて、引き寄せた瞬間にそれを野球のバットみたいに使って頭をかち割っていった。
「ぎゃあああああああ!!!!」
「やめなさいよ!!自分のことを復活させてくれた村人たちに向かってその仕打ちはないでしょ、ありえないわよ!!」
「ピースウォーカー、ごちゃごちゃと私に意見をするんじゃない!!何様だ貴様は!!」
「何が何様よ!何様かどうか聞きたいのはこっちの方なんだから!」
そう言ってめちゃくちゃなことをやっているジェスを止めたいと思ったのだけど、今は墜落をしているのでなかなか体勢を整えることができなくて、そっちの方に向かっていくことができなかった。
それに今はミッションを抱えて楽園の光に向かわなければいけない時でもあるから、どうすればいいのか迷った。
1分1秒を争うこのタイミングでそんな重大な決断をするのはかなり至難の技だったので、頭を悩ませていた。
ルルに相談したいとも思ったのだけど、でも今はそばにいないので、そんなこともできない。
なぜならルルの方でも羽根を持っていないわけだから、そんなことは到底叶わないのだ。
全く持って難儀だ。
さて、これからどうすればいいのだろうか?
ミッションを選ぶか、村人を選ぶか?
そんなものは選べない。
普通だったらミッションを選ぶべきなんだろうけれど、でも村人たちは無力だ。
そんな無力な人たちを見捨てるなんて、ピースウォーカーとしてあるまじき行為だろう。
そんなことをするくらいだったらピースウォーカーをやめた方がいいのかもしれないと思う。
それくらい村人を見捨てるというのは残酷な選択のように思えて、なかなか振り切ることができなかった。
そんな時だった。
「ママー、待てー」
なんと一塊になったもくもくが近づいてきて、乗せてくれたのだった。
「もくもく、ナイスタイミング!!」
「楽園の光に連れて行って!!今度はさっきみたいに気まぐれを起こさないでよ!!まっすぐ楽園の光に進むの!!」
この作品はプリンセスヒーローものです。
「この作品、好きだなあ」「気に入ったから応援したい!」「もっと読みたいから頑張れ!」とかちょっとでも好きだと思ったら、ブックマーク、いいね、評価、感想をお願いします。
作者のモチベーションになります!




