は?何よ、この変わり様!!
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救世軍OLIVのリーダーに会いに行くために、羽根を動かして空中をものすごいスピードで飛んでいた。
またいつどこで天志と出くわすとも限らないので、なるべく素早く動いて視界に捉えられないようにしているんだ。
しかし、その時だった。
後方から何か風を切り裂くような音が聞こえてきたので何だろうとぱっと振り返ってみると、うかにも負けない速度で後ろから天志がついてくるではないか。
これにはびっくりして急停止してしまった。
さっさと行ってここから逃げた方がいいのだけど、体が止まってしまったんだからしょうがない。
「何よ何か用?」
「お前ピースウォーカーなのか?」
「ピースウォーカーだけどなんなの?文句ある?」
「本当にピースウォーカーなのか?」
「ダメなの?」
「なんで楽園にピースウォーカーなんかがいるんだよ」
「しょうがないじゃない!救世軍に無理やり連れてこられたのよ!それにパートナーから羽根をもらったから、あなたたちに自然と似ちゃうのよ。何が悪いの?ここにいるだけで別に天志に責められるようなことしてないけど!!」
そうするとうかのことを追いかけてきた天志が、急に大声で叫び始めた。
「いました、ここです!!ピースウォーカーはここにいました!!」
そうやってバカでかい声で叫び出したので、何やら周囲がざわざわし始めた。
そして瞬く間にものすごいスピードで救世軍OLIVのメンバーが目の前に現れたのだった。
「こいつか?よくやった、お前たちは下がっていい!」
目の前に現れたのはこれまた若い天志で、坊主頭だった。
スラッとした長身で、声がでかかった。
「私は救世軍OLIVの幹部、ハイパーマンだ。ここに異端が現れたと聞いて駆けつけた」
「何が異端よ!私は異端じゃなくて人間!神楽坂うかよ!異端って呼んだらあんたのことも異端って呼んであげるからよろしく!」
「神楽坂うか?神楽坂うかと言ったか?」
「そうよ。それ以外何があるの?」
「その名前だったら聞いたことがある。最近、終焉の惡魔との戦いでなかなかいい戦いを見せているそうじゃないか」
「なんで知っているのよ?」
「噂は私の耳にも届いている。ピースウォーカーにしてはなかなかやるじゃないか」
褒められているのだけど、なんだか上から目線だからあんまりいい気分にはならなかった。
でもこの天志から、なんだか好印象を持たれているような気がする。
多分この天志はうかのことを倒しに来たんだろうけれど、気が変わったのか臨戦態勢を取らなくなっていた。
これはいいことかもしれない。
だってもし誰かに絡まれても、地球での終焉の惡魔との戦いっぷりを教えてあげればもしかしたら見逃してもらえる可能性が出てきたからだ。
これはかなり使える情報だ。
「じゃあうかのこと認めてくれる?絡んでくるのはやめてくれないかな?もし絡むって言うんだったら、こっちもそれなりの態度であなたと接することにするわ」
「そうか。お前と戦うのはなかなか骨が折れそうだ」
意外と素直だな。
こういった人は嫌いじゃない。
ここ最近、ひねくれた人たちとばかり戦ってきたから、こういった素直な人はシンプルに好感が持てるんだ。
こういった存在も天志の中にはいるのか。
こういった存在ばかりだったらいいのにとぼんやり考えていたら、ハイパーマンが退却するような素振りを見せたので、なるべく気が変わらないように黙っておいた。
しかし、うか自身の気が変わった。
「ねえ、ちょっと相談があるんだけどいいかな?」
この天志だったら話し合いができるかもしれないと思ったのだ。
実際にどうなるかわからなかったけれど、案外反応は良かった。
「何だ、救世軍OLIVの幹部だから私も暇ではないぞ」
「救世軍OLIVのリーダーという人に会いに行きたいんだけど、紹介してもらえないかしら?」
「何?ヴィクトル様に会いたいだと?」
しばらく沈黙が続いた。
これはさすがに出過ぎた真似だろうか?
この人たちは差別主義なので、お前のようなピースウォーカーが会える存在ではない、だとか言ってうかの提案を拒否してくるのではないだろうか?
そんな雰囲気が少しだけ漂っていた。
「...本来ならありえないことだが、まあいいだろう。お前に悪い印象はない」
「それなら...!」
「ああいいだろう。ヴィクトル様に会わせてやる」
ということで、幸運にもこのハイパーマンという天志と会ったことで、救世軍のリーダーに会わせてもらえることになった。
「それでは行くぞ!!私についてこい!!」
バサッッッ!!!!!!
こんなにも話がわかる天志がいたのか。
もっと早く出会いたかった。
ビュウウウウウウン!!!!!!!!!
ハイパーマンはなかなか早くて、こっちもついていくのに必死だった。
「ぼくちゃん、大丈夫?」
「これくらい余裕だ。心配いらないぜ!それよりも本当にこんなところにいるのか?救世軍OLIVのリーダーがこんな森にいると思えないんだが」
それはうかも同様のことを思っていた。
「ねえねえハイパーマン!本当にこんなところにいるの?」
猛スピードで飛んでいるから聞こえなかったのだろうか?
声が風に遮られて聞こえなかったようだから、もう一度大声でハイパーマンに呼びかけてみた。
「ねえ、こんなところに.......」
そういった瞬間、ハイパーマンはパッと振り返った。
「危ない!!急に止まったらぶつかるじゃない!!何考えてるのよ!!」
「......ピースウォーカーよ、やはりお前はこの楽園にいてはいけない存在だ」
「は?何よ、この変わり様!!」
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