とてもじゃないけれど、最初に考えていた開闢の天志のイメージとはかけ離れた発言で、開いた口がふさがらなかった。
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「あの時邪魔された」
「何を?」
ルルがそう話しかけてきたので素直にそう答えると「だから、あの時邪魔された!もっと殺せたはずなんだよ」と言われた。
「言いがかりじゃない!!何よそれ!!絶対うかは悪くないわよ!!」
「惡魔狩りをしていたのに競争に遅れたじゃないか!!」
「何それ、やっていることあいつらと同じじゃない!!終焉の惡魔!!」
「あいつらと同じ?天志が終焉の惡魔と同じだって?」
「聞き捨てならないな」
「ちょっと今のはまずいんじゃねえの?」
「ごめんなさい、そういうつもりじゃないの」
「じゃあどういうつもり?」
「それは...」
沈黙が流れた。
歌声のような川のせせらぎだけが流れていたのだった。
「モヤモヤする」
「え?」
「このもやもやした気持ちをお前で晴らしたい。だから僕と決闘しよう」
「何よそれ!!決闘?」
「そうだ。一騎打ちだ」
「ルル、珍しいな。ここまでウォーカーに興味を持つなんて」
「別に興味なんてない。ただもやもやするだけだよ。このウォーカーは僕のモヤモヤを晴らすための道具であり、手段であり、方法なんだ」
「なんかよくわかんないけど、頑張れよ、ウォーカー」
「なんでこうなっちゃうのかしら?僕ちゃんからももっと言ってやっよ。まだ説得が足りないみたい」
「無理だろ。うーかー、こうなったらもうやるしかないんじゃないか?まあせいぜい頑張れよ」
「なんでそう、他人事なのよ!」
はっきりとした理由は言わないけれど、僕ちゃんが考えていることはわかる。
面倒なんだろう。
ただ巻き込まれたくないというそれだけの理由で、うかをほっといているんだ。
全く、これでも本当にピースウォーカーのパートナーなのか?
幸いなことに、さっき金色に輝いた太陽に近づいたおかげで、体が回復していた。
これはピースウォーカーの性質で、連日の戦いによってボロボロになった体は癒されていた。
万全の状態だったのでこれだけは良かった。
「分かったわよ。多分やるしかもう許してもらえないだろうから、やってあげるわよ。それでどうすればいいの?」
本当はやりたくなかったけれど、でもうか自身もこの2人に対しては思うところがあったのでやると決めた。
終焉の惡魔を倒すのは結構なことだけれど、でもそれで人間を巻き込むのはいかがなものか。
人間を巻き込んで戦って、怪我をさせたり殺したらそれは終焉の惡魔となんら変わらないじゃないか。
こいつらはそこのところがわかっていないから、正直あまりいい印象はない。
「じゃあこっちに来て」
そう言って二人が連れて行ったのは、人気のない草原だった。
背の高い草が絨毯のように風になびいて、美しい景色が広がっていたのだけど、前を歩いているルルの殺意が背中からでも伝わってきたので、そんな景色を楽しむ余裕はなかった。
そして急にパッと振り返って、ルルはピアスピアを持った。
「なんでこうなっちゃったのかしらね?」
「ゼロジック!!」
「何あれ?」
「さぁな?面白いものが見れそうだ」
なんで相変わらず他人事なのよ。
ルルのピアスピアは奇怪な形をしていた。
刀剣の形をしているのだけど、その先端が円を描いていて、それが何かの発射口にも見えた。
「ロジカルワン!!」
その瞬間、その発射口から目にも留まらぬ速さでレーザービームが飛び出てきた。
ピュン!!!
スカッ!!!
ルルがゼロジックを構えて、何やら企んでいたので、一応をその発射口の軌道から体を逸らしていたから助かったものの、そうしていなければ今頃体に風穴が開いて、川のせせらぎに負けず劣らずヒューヒューと甲高い音色を奏でていたことだろう。
「邪魔だな。何でかわすんだよ」
「かわして当然でしょ!?かわしていなければ今頃うかは死んでいたわよ!」
「うるさい!!」
ピュンピュンピュンピュン!!
何度もロジカルワンを放ってくる。
このままだとやられっぱなしだ。
だからこっちも反撃しなければ。
「ハルモニア!!!ピースハーモニー!!」
ドゥルルルルルルルルルルルッッッ!!!
キャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!
ジュウウウ!!
この美しい草原を一部燃やしてしまうのは胸が痛んだけれど、やらなきゃやられると思い、心を鬼にした。
しかしルルはうかの渾身の攻撃をあっけなくかわして、いつの間にか背後に回ってゼロジックの先端の輪っかをうかの首にはめて、「はい勝った」と呟いた。
「まだ負けてないわよ!!」
「動くな!動けばこの状態でロジカルワンを使う!!」
ルルは脅してきた。
とてもじゃないけれど、最初に考えていた開闢の天志のイメージとはかけ離れた発言で、開いた口がふさがらなかった。
まさかそんなことを言われるとは...。
「うーかー、まいったと言った方がいいんじゃないか?」
相変わらず他人事のように考えている僕ちゃんにそうやって忠告されたので、しょうがなく参りましたと呟いた。
それで解放されるかと思ったのだけど、ルルは衝撃的なことを呟いた。
「勝ったけれどやっぱり痛めつけておいた方が得だな。ここら辺でわからせておいた方がいいだろう」
そう言って、そのままルルはつぶやいた。
「ロジカルワン!!」
ピュンピュンピュン!!!
「キャー!!!」
プスプスプス.....。
ゼロ距離でロジカルワンを放たれて、うかはボロボロになった。
「大丈夫か、うーかー?もう勘弁してやってくれ!うーかーも反省してるはずだ!!」
「邪魔をするからこうなるんだよ」
そう言ってルルは背中を向けてそこから離れようとした。
どさり.....。
うかは容赦なく攻撃されたので、立っていることができず、この背の高い草原にばたりと倒れ込んだ。
「余裕だったな」
「当然だよ。あんなウォーカーに僕が負けるわけがないじゃないか。まさか1ミリでも負けると疑ってないよね?」
「そんなもんいちいち考えてねえよ。お前じゃないんだからよ」
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