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僕ちゃん、大丈夫!?うかがここに来るまでなんか変なことされてない!?

この作品はプリンセスヒーローものです。




「この作品、好きだなあ」「気に入ったから応援したい!」「もっと読みたいから頑張れ!」とかちょっとでも好きだと思ったら、ブックマーク、いいね、評価、感想をお願いします。




作者のモチベーションになります!






王宮に向かうとしてもキラーズがしつこく通せんぼしてくるので、なかなかあっちの方へ向かうことができなかった。



「ちょっとなぎさ!!あんた自分が何をやってるのか分かっているの!?この裏切り者!!」



他にも思いつく限り、ありとあらゆる暴言を吐いてやった。



愛憎入り混じった感情がそうさせたのだった。


そうするとなぎさがシュンとした顔を見せながらただ一言、ごめんなさいと弱々しくつぶやいた。


それを聞いてうかはさっきまでの怒りが吹き飛び、すぐさまこう言った。


「変わりたいって言うんだったら、うかが変えてあげるから、今すぐこっちに戻って来てよ!!終焉の惡魔の奴隷になるなんて言わないの!!」



そう言うと、どうやら効果があったようで、なぎさが少しだけ後悔したような表情を見せた。


なぎさは口元を引き結んで目は泳ぎ、及び腰でこちらに対峙する。


しかしサクリファイスは黙っていなかった。


ちょっとでも心にゆらぎがあると思ったからか、迷っているなぎさのそばに寄って、その手に握られているウインドルをサクリファイスも一緒に持った。



「なぜ外すのだ、貴様。今度はちゃんと狙うがいい。さあ放て!」



どう考えても、なぎさ達はうかに向かってウインドルを向けているのだけど、なぎさは一向にアイス・ウィンダミアを放とうとしない。


一度目に放った時に残った巨大な氷柱(つらら)が目に映るのだけど、またそれが放たれると思ったら緊張してしょうがなかった。



「できないかもしれません、サクリファイスさん」



「なぜなのだ?」



サクリファイスがそう聞いても、なぎさは返事をしなかった。


この返事は正直嬉しかった。


しかし次の瞬間、サクリファイスは衝撃的な行動に出た。


「己の罪を知れ!」



一瞬にしてなぎさはひっくり返り、すぐさまサクリファイスはなぎさの顔面を容赦なく踏みつけた。



「出たよ!なんでこうサクリファイスは人の顔面を踏みつけるのが好きなのかしらね?やめなさいよ、いい加減にしなさい!!」



即座に近づいてサクリファイスに一撃を加えてやろうと思ったのだけど、そこでキラーズが瀕死状態になっているシマエナガをわざわざここまで運んできて、こう言った。



「ちょっとでもオレに攻撃すれば、幼精を殺すけどいーのか!?」



「何よそれ!!相変わらず卑怯者ね、あんたたち!!」



そうするとピクピクと震えていたシマエナガの僕ちゃんが、口を開く。


「ひ、久しぶりだな、うーかー」



「僕ちゃん、大丈夫!?うかがここに来るまでなんか変なことされてない!?」



僕ちゃんは見ているだけで痛々しい表情をしていて、ただ喋っているだけでうかも辛かったのだけど、僕ちゃんは次のことを言い出した。



「僕ちゃんなら大丈夫だから、強烈な一撃を加えてやれ」



「何よ、そんなことしたら僕ちゃんまで巻き込まれるじゃない」


「大丈夫だろう。なんとかなるさ」


「無理よ、できるわけないじゃない!!」



首を振った。


「何を言ってるんだ、ピースウォーカーだったらここで終焉の悪魔を倒すべきだぜ」


「そんなこと言われたって!!」



「大丈夫だって。なんとかなるだろ」



この楽観的な性格が懐かしかったんだけれど、今そういった部分が見えるのは何だか悲しくもあった。


「分かったよ、そんなに言うんだったらやってあげる。僕ちゃんがそうして欲しいんだったらやってあげるわよ」



ここで決意を固めた。



うかは不本意ながらハルモニアをキラーズたちの方に向けた。


ピカァァァァッッッ!!!!!!



日光がうかの体の威光と混ざって、いつでも本気のヘブン・ハーモニーを放つ準備ができた。



「僕ちゃん、またね。生まれ変わったらまた会おう」



ドゥルルルルルルルルルルルルルッッッ!!!!!!!!



そうやって攻撃をしようとすると、キラーズたちは卑怯にもそこから散り散りになった。



「キルキルキル!!自分で幼精にとどめを刺すがいー!!」



しかしその瞬間、僕ちゃんが嘘みたいに元気を取り戻して、そこから動こうとしたので、とっさにハルモニアを上空に向けて軌道をそらした。



キャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!



パタパタパタ......!!!



僕ちゃんは弱っているどころかピンピンしていた。



「僕ちゃん、そもそも死んだんじゃなかったの!?」



「なんだそれ?なんの話だ?死んだふりはしてたけど、死んではないぜ。キル野郎どもに騙されたんじゃないのか?」




「なら良かった。それよりピースウォーカーになりましょう!ピースウォーカーにならなきゃ、この窮地を脱することができない!!平和あれ!!!!」



ピカッ!!!!



祈るように組んだ手から威光が放出されて、全身が光に包まれた。



ピンクの髪が三つ編みになり、天使の輪っかのようなブルーの花冠が頭に乗った。



「久しぶりね、この感覚!!」



羽根を使って少しだけ浮いてみる。



ふわふわふわふわふわ.......




「今、助けるから待っててなぎさ!!!」



バサッッッ!!!!!!



しかしなぎさは、サクリファイスに顔面を踏みつけられたまま微動だにせず、手を伸ばしたり助けを求めたりするようなことを一切言わなかった。



ということは、もう心は決まったということだろうか。


「うーかー、なんでサナギは顔を踏みつけられてるのに抵抗しないんだ?」



「色々あったのよ」



「ふーん」



「何よ、ふーんって。相変わらず楽観的ね」



「まあいいや。そういうことなら、もう行くぜ」



「ちょっと待ってよ!!勝手に羽根を動かさないでまだ、なぎさがサクリファイスに踏みつけられてるじゃない!!」



「助かる気がないやつを助けてもしょうがないだろ」



そうやって半ば強制的に羽根を動かされて、うか達はその場から立ち去っていくのだった。



そしてついにうか達はこのおどろおどろしい冥土から脱出することに成功したのだった。



親友を一人置いて行って。






この作品はプリンセスヒーローものです。




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