「敵、敵、敵。なにもかもが敵!!!うかと一緒に檻の中に入って、そこで倒れているこの女も、うかの敵!!!!」
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「これから先もあんな罠があるかと思ったらやってらんないわよ!!もうここは強行突破するしかないわね!!」
「なにをするつもりなの、神楽坂さん?」
「まあ見ててよ!!」
「何かやるんだったら先に相談して」
「大丈夫だって!!見てて!!うかに任せなさい!!ピースハーモニー!!!!!」
ドゥルルルルルルルルルルルルッ!!!!!!!!
キャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!
シュウウウウウウウン................。
「あれ!?どういうことよ!!いつもの、物が焼ける音がしない!?というよりも、屋敷の内装が何も変わらないじゃない!!どういうこと!?」
「もしかしてかき消されたのかな?」
「.....いや違う、これはきっと幻覚だよ!!ビームフリーズっていう暴動族がそういうピアスピアを持っているんだ!!」
もし今見えてるものが全部幻覚なんだったら、どれだけ屋敷の中を歩き回っても一生出られないじゃない!!!
「もうこうなったらやるしかない!!!」
「まさか神楽坂さん戦う気なの?」
「それしかないよ!!!そうすることでしか多分ここから出られないんだと思う!!」
そう言うとなぎさは悩むような様子を見せた。
しかしもう、うかの心は決まっていたので、奴の名前を叫んだ。
「ビームフリーズ!!!ビームフリーズ!!!」
周囲をキョロキョロしながら、あいつが現れないか探っていた。
「神楽坂さん待って。もうちょっと考えてから行動しよう」
なぎさにしては強めの語気だったので、うかは渋々やめた。
「思い切ったことをするよりも、まずはもうちょっとこの屋敷を探ってみようよ」
そう言われたので、そうすることにした。
しかしよくよく考えてみると、ビームフリーズは汚い罠を仕掛けてくるようなやつだから、直接ビームフリーズを叩いた方が安全かもしれない。
そうだ、ここで屋敷をぐるぐる回っているのは危険だ!!!
「いい?なぎさ!ここで逃げ回っていてもしょうがないの!!!うかも最初は暴動族2人とは戦わない方がいいと思ったけれど、でもやっぱり戦った方がいいよ!!あいつのことを倒さなければこの幻覚は終わらないし、罠にかけられるのを待つよりも、こっちから攻めて行った方が絶対にいいの!!だから頑張って!!体がボロボロでも!!!」
福村第二小学校でされた卑怯なことなどを思い出して、ビームフリーズへの怒りが乗っていたからか、いつの間にか口調が強くなっていることに気づいた。
そしてパッとなぎさのことを見てみると、なんとその場で泡を吹いて倒れていたのだった。
「ぶくぶくぶくぶくぶくぶく.............」
「大丈夫、なぎさ!?」
ひゅるひゅるひゅる...........。
「あっ!!!」
まずいことになった。
うかが大声で叫び続けたので、あろうことかなぎさを気絶させてしまい、なぎさが出していたクリア・ウィンダミアの風も消してしまった。
「うかはバカなのか!?」
何で熱くなっちゃったんだろう。
そうだバカに違いない!!
当然気絶したままのなぎさをそこに置いておくわけにいかないので、ボロボロの体にムチを打ってなぎさのことを背負った。
「よいしょ...っと。ここからどうにか出られないだろうか?とにかく動こう」
タッタッタッタッ............。
赤い絨毯が敷き詰められた廊下を延々と走るのだけど、一向に終わりが見えない。
これは間違いなく幻覚だということがわかるのだけど、この長い廊下にいるとだんだん不安に襲われてくるから、足を動かさずにはいられなくなる。
「はあはあはあ........」
廊下には紫色の花だったり、壁に立てかけられた肖像画だったりがあるのだけど、全く同じ景色がどこまで行っても続いている。
これじゃあまるで幻覚を受けているみたいで、だんだん気が狂いそうになってきた。
今にも叫び出しそうになるのを我慢しながら、息を切らして一生懸命走っていたら、なんだか後ろの方に威圧感のようなものを覚えたので、パッと振り返ってみた。
そうするとそこには、うかのことを目の敵にしているビームフリーズが中指を立てながら仁王立ちしていて、威圧感のある目をこっちに向けていたのだった。
「まさかこんなところにネズミがいるとは...。命令だ、止まれ!!この生意気な女!!」
別にビームフリーズの言うことを聞いたわけではないのだけど、ずっと走りっぱなしだったのでそのタイミングで体力の限界がやってきて、とうとう足が止まった。
そして、うかはピタリとその場に立ち止まった。
「プレスリル!!!ホラープレッシャー!!!!」
先端にブルーの宝石がついた棍棒が巨大になって、それがものすごい勢いで襲いかかってくる。
「キャーッッッッ!!!!!!」
しかしそれは幻覚だった。
そしてその瞬間に、パッとビームフリーズが近くにやってきて、まんまとうか達はこいつに捕まってしまった。
「離しなさいよ!!!」
すでに体はボロボロだったので、抵抗虚しくビームフリーズのされるがままに別の部屋に連れられた。
「そういえばアンチクリスマスはどこに行ったのだろう?」
そんな疑問もよそに、ビームフリーズはずんずんと進んでいき、とうとう、うか達のことを1つの部屋に連れて行った。
そしてビームフリーズは何と、うか達を動物を入れるような檻の中に閉じ込めてきたのだった。
そして相変わらず高圧的な態度をさせながら檻の外の限界ギリギリまで近づいてきて、じっと見下すような目を向けてきた。
「何よ、何する気なの!?」
「..........プレスリル!!イマジネーションプレッシャー!!!!」
ビームフリーズがこう叫んだ瞬間に、目の前に大量のキラーズが現れた。
そして大量のキラーズの中心には僕ちゃんがいて、そのキラーズ達がピアスピアでグサグサと僕ちゃんを突き刺す。
「やめなさいよ!!!かわいそうでしょ!!!」
「うーかー、あの時どうして助けてくれなかったんだ!!!僕ちゃんは福村第二小学校でうーかーにとって大切な存在を助けたよな!?!?」
僕ちゃんにそう言われると、胸の奥がズキッとした。
「ピースハーモニー!!!!ピースハーモニー!!!ピースハーモニー!!!」
何度も最大火力で当てようとしているのに、一向に当たらない。
この屋敷の中でピースハーモニーを放った時のように、全く変化がないのだ。
「やめなさい!!!!」
どれだけ叫んでも、グサグサと何度もピアスピアを突き刺す場面を見せられていた。
そうするとだんだんうかの方でも呼吸は荒くなってきて、冷や汗をかいて、ブルブルと体が震えてきた。
そしてとうとう、うかの中で何かが変わった。
「敵、敵、敵。なにもかもが敵!!!うかと一緒に檻の中に入って、そこで倒れているこの女も、うかの敵!!!!」
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