第83話 腕の違和感
今までで1番早い時間に投稿ですねぇ……100話も目前!なんとか100話まで毎日投稿続けられるといいですけど。それでは楽しんで来てください!
「フフフ、残念だ。……僕は少しお手洗いに行ってくるよ。」
「行ってらっしゃい、私が荷物置いておこうか?」
「ありがとう、頼むよ。」
僕はすず君に荷物を預けて教室を出る。向かったのはトイレ……ではなく人気の少ない空き教室。
「……ここなら誰も居ないかな。ただでさえあの噂のせいでこの近くは人が寄り付かないみたいだからね。」
僕は右腕の袖をまくる。
「……今まで気にしたこと無かったけれど僕が腕にかけた呪い1種類だったと思うんだよねぇ。」
確かかけた当時は……小さく1箇所にマークがある程度だったはず。でも今では右腕ほぼ全域に広がっているねぇ?心做しか涼君に見られた時よりも広がっているような……いやまぁそれはいいとして。
「ここ最近腕に力が入りにくい時があるんだよねぇ?利き手だから困るんだけれど。特に術を使った後がなりやすい、のかな?」
うーん……本来ならすず君達に相談しないといけないんだろうけれど、正直話したところでどうにもならない気がするし……解決出来ない問題を言っても負担がかかるだけだろうから辞めておこうかな。
「……せっかく学校に馴染めて来たと思ったらこれか。やっぱり僕は__」
僕は気配を感じ言葉をとめる。
「うんうん、やっぱり僕はぁ?」
「……怜斗君?」
「いぇーい!で?やっぱり僕はぁ?なんなのぉ?」
「いちおう聞くけれど何時から聞いていたんだい?」
「『……今まで気にしたこと無かったけれど__』の所から!」
初めからかぁ……なら致し方ない。
「ねぇ、徐々にこっち迫ってくるのやめてぇ?誰にも言わないからさぁ?」
「涼君に聞かれたらどうしようと思っていたんだい?」
「え?全力で話してた!」
うーん、やっぱり記憶の改変でもしようかな?
「フフフ、怜斗君。痛くしないから安心して改変されておくれ?」
「嘘嘘嘘嘘ジョーダン!にしてもその腕前見た時より酷くなってるぅ?」
……まぁ最初から見られていたなら隠すだけ無駄かな?
「みたいだね。かけてすぐの時はホントに小さなマークが付いてる程度だったんだけれど。」
「ん〜?なら解き方も分かるんじゃないのぉ?」
「それが残念な事に僕色々な呪いを自身にかけていたからなんの呪いだったか思い出せないんだよねぇ。」
「うっわぁ……自業自得じゃん!え、じゃあ他の呪いもかかりっぱなしなのぉ?」
「いや、他のはそもそも効かないことの方が多かったからねぇ?今も残ってるのは恐らくこれだけじゃないかな?」
「ふーん……まぁそれはまた涼とすずを混じえて話をするとしてちょっと報告があるんだよねぇ。」
うーん、出来ればすず君達と話し合いは嫌なんだけどねぇ……怒られるのが目に見えてるから。
「話し合いの前に僕は逃げるよ。それで僕に報告ってなんだい?普段の君なら涼君に言うだろう?」
「いやー知り合いに今日久しぶりに会ってねぇ?あ、ユーレイだよ?その時に聞いた話なんだけどぉ、なんかその知り合いが居る地域で不審死が多くなってるらしいんだぁ?」
知り合い……
「知り合いって君と同じ事故で死んだ子の誰かかい?」
「そーそー!一時は俺と一緒に涼に憑いてた!今はその子の両親のとこいるみたいだけどー?つまり涼が元々住んでた所の話だよ!」
うーん、なら怜斗君のおふざけって言うわけでもなさそうだね。不審死……というのはここの辺でも時々聞く話の事かな。
「その不審死ってあれかい?この辺でも少し噂になってる子供が不審な死に方をしているっていう……」
「そーそれ!まぁ今は涼こっちに住んでるしあんま関係ないかなぁ?と思ったんだけど念の為に伝えとこうと思って!由衣の事もあるし?」
「流石に因果関係は無いと思いたいんだけれど、不審死っていうのは気になるね。何によるものか検討がついていたりはするのかい?」
「少なくとも人間には分かってないみたいだよぉ?」
人間には、という事は__
「君、もしくは知り合いの子には検討が付いているんだね?」
ニッと笑って怜斗君は自慢げに
「もっちろん!」
と言った。
「随分と自慢げだねぇ。もしかして猫の仕業だったりするかい?」
「そんな訳ないでしょお?いやあのふざけれる内容じゃないんだけど……知り合い曰く何か強力な呪いの可能性が高いってさ!」
「うーん、まっっったく可愛くない回答だねぇ?因みにどれぐらいの強さの呪いだい?」
「俺やその知り合い……少なくともユーレイができるレベルの呪いじゃないらしいよぉ?出来るとしたらそれこそ人間とか神様とかユウじゃない?」
うーんそっかー人間か神様か僕……え、僕?
「どうしてそこに僕の名前が出るのかな?」
「え、だってユウユーレイでも神様でも人間でもない微妙な立ち位置だしぃ?わんちゃんできるかなぁって?」
ん〜……まぁレベルによるけど確かにそれもそう、かな?
「因みにどうして人間も入るんだい?」
「ん〜……ほら、前にユウから聞いたオワリノハコ!アレなら作ったのは別の人だけど今は誰かが持ってるんでしょお?もし持ってるのが人間ならできるかなーって?」
「嫌な例を出してくるねぇ……本当にそうならかなり厄介な呪いになるんだけれど。」
「ま、別にまだ2、3人ぐらいだしそこまで気にしなくてもいーでしょ!ホントにいちおう伝えに来たってだけだしぃ?あ、そろそろ戻らないと不味いんじゃない?」
え?あっあれから10分近く経っているね。そろそろ戻らないと確かに不味いな。
「本当だ、ありがとう。そろそろ戻るよ。いちおう僕も警戒しておくね。」
そう言い僕は急いで教室へ向かう為に捲っていた服を元通りにして腕が見えないようにする。空き教室を出る寸前に怜斗君はふと思い出したように
「あ、言い忘れてたけどぉ?あの2人は例え解決出来ない物だとしてもちゃんと相談して欲しいって思ってるんじゃない?共依存してるんでしょお?」
と言ってきた。それに僕は
「そうかもしれないね。それじゃあ。」
と軽く手を振って自分のクラスへと向かった。
はぁ、なんでこう伏線を大量に張ってしまうんですかね私は。めんどくs……じゃなくて後々大変になるのに学習しませんねぇ。ではまた次回にお会いしましょう!




