↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕とお狐様  作者: 話太郎
1
PR
24/25

1-24

 どうする? 板の鬼。

 ジュン子は叫ぶ。

「タマちゃん、ケイコさん! やっちゃって!」

「「合点承知!」」

 ボウン!

 二人は大人モードに変身した。

 そして僕を両側から抱きしめた。

 

「健太は儂が守るのじゃ!」

「ウチの豊満さ、見るけえ!」

 く、苦しい。

 僕は顔を二人のおっぱいで挟まれて息が苦しい。

 ジュン子は板の鬼に言う。

「見て! やっぱりおっきいおっぱいの方が強いんだよ!」

 板の鬼は「うぬうっ…!」と呻く。

 だけど反論してきた。

「だが、健太とやら、それでいいのか?」

 なんだろう?

「そんなおっぱいに挟まれて、いいのか?」

 大人タマちゃんが叫ぶ。

「いいに決まっとるじゃろ!」

 だけど板の鬼は引き下がらない。

「スリムな世界はいいぞ。シンプルで。少年、そんなザマだと将来自分も中年太りでだらしない胸とお腹を晒す事になるんだぞ!」

 うっ…それは困るかも。

「さあ! 選べ! 板のようなスリムか! デブか!」

「お兄ちゃんが悩んでる!」

 どっちも困るかも。

 でも言い返そうにも二人の胸に揉みくちゃにされて頭が回らない。

 板の鬼は「ふふん! 健太とやら、大した事ないようだな!」と言うけどジュン子が言い返した。

「そんな事ないよ! 見てよ!」

「なんだと言うのだ?」

「おっぱいに挟まれて板ばさみになってる! 板度合いとしてはアンタより上だもん!」

「なんだとっ!?」

「タマちゃんたち居候のオーナーとしても板についてる! まさに板のプロだよ!」

「た、たしかに!」


 板の鬼はガックリと膝を着き言う。

「この俺より板として格が上とは…なんたる不覚…」

 ジュン子は勝ち誇る。

「勝負あり! だよね!」

「俺の板のように薄い信念が、少年をより質の高い板として覚醒させてしまうとは!」

 そんな話なの?

 ジュン子は叫ぶ。

「タマちゃん! 今だよ!」

 ここで二人はようやく僕から離れた。窒息するかと思った。

「任せい! 狐火じゃ!」

 ボウウ!

 狐火を投げつけるが。

 ヒョイと。板の鬼に避けられてしまう。

「まだ負ける訳にはいかん! そんな遅い火など食らわんわ!」

「うぬー…まだまだ!」

 続けざまに狐火を投げつけるも、すべて避けられてしまう。

 しかしそこはタマちゃんとケイコ。

 ケイコは「風の術!」と叫んだ。

 ビュウウー!

 板の鬼はよろける。

「今じゃ!」

 タマちゃんの叫びとともに投げつけられた狐火は板の鬼にぶつかる。

 木材の板の鬼は燃えカスになる予定だった。

 だが板の鬼は踏ん張る。

「ふん!」

 そして板の角を地面に立てて軸にして回転をした。

 ギュルルルル!

「なに!?」

 板の鬼の火は風圧で消えてしまった。

 板の鬼は笑いながら言う。

「どうしたどうした? 効かんぞ! そんなザマでは俺は倒せんぞ!」

 ケイコも大きな茶釜に変身して体当たりをしようとするが避けられてしまう。

 タマちゃんは言う。

「うぬぬ…補修作業で疲れて力が出なんだ…」

 ジュン子は心配そうに僕に言う。

「どうしようお兄ちゃん、タマちゃんたちが…」

 このままだとまずい。

 どうにかこの状況を打破しないと。

 考えをめぐらす。

 そこで閃いた。

「そうだ!」

「なんじゃ健太何か思いついたのか!?」

「灯篭だよ!」

「灯篭!?」

 僕は駆けだす。


 最初の頃に確認した化け灯篭。

 僕はあれを思い出していた。

 そして灯篭の所へ。

 僕は声を掛ける。

「化け灯篭くん? 返事して!」

「どうしたんですか少年」

 灯篭は返事をしてくれた。

「社殿が大変なんだ!」

「なるほど」

「灯篭には油があるよね!?」

 そう。

 火を灯す灯篭の中には油受けがあって油が入っている。

 僕は言う。

「油を借りれるかな」

「いたし方なし」

 ありがとう!

 そうお礼を言いタマちゃんの元へ。


「うぬー素早しこい奴め!」

「ぬはははは! さあ、俺の前にひれ伏せ!」

 僕は板の鬼に背後から駆けつけ油を浴びせた。

 バシャアア!

 板の鬼は叫ぶ。

「ぬうー! な、なんだこれは!?」

「油だよ! しみ込んだ状態で着火すれば、もう狐火は回転でも消せないよ!」

 タマちゃんは言う。

「よくやった健太!」

 そして狐火を投げつける。

 板の鬼は慌てる。

「ぬわわわっ! くそっ!」

「わははははー! 年貢の収め時じゃ板の鬼よ!」

 ボウンボウン!

 二つ、投げつけた狐火は板の鬼に迫る。

「ぬううー!」

 それをかろうじて避ける。

 そして板の鬼は言う。

「かくなる上は…」

「なんじゃ!? 降参か!?」

 だけど板の鬼は不敵な事を言った。

「いいのか? こんなに追いつめて」

「それがどうしたのじゃ!」

「こうなったら、神社に逃げ込むぞ」

 何を言ってるのか分からなかったけど、板の鬼は言う。

「たしかに、これだといつまでも狐火を避けるのは無理だ。だが手はまだある」

 こいつは言うのだ。

「着火したら、社殿に逃げ込んで、延焼させてやる!」

「なんじゃと!?」

 ケイコも「捨て身の攻撃、という訳か」と唸る。

 追いつめられた僕ら。

 果たしてピンチを凌げるだろうか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。