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学校から帰り。
小さな子供たちが騒いでる。
「どうしたの?」
「たぬきさんが」
またかな。
帰って報告、ケイコを連れてくる。
そして言う。
「出てくるけえ」
ガサガサ。
タヌキさんが出てきてこんにちわ。
あれ? 君はたしか…
捕獲して連行。
タマちゃんは「どうしたのじゃ」と腕組みをして事情を伺う。
「ぼくは徳利転がしです」
たしか豆ダヌキさんと一緒に居たね。
その子は言う。
「前回相談に乗ってもらいました」
「うむ。そうじゃの」
たしか有名になるとか。
「でもぼくの方はまださっぱりで」
ケイコは聞く。
「解決したのは豆ダヌキの方だけだと」
頷く徳利転がし。
なるほど、この子も有名になりたいんだね。
ジュン子は言う。
「でも、有名になるのは大変だよね、君は何かできるのかな」
「僕は、その、徳利を転がせます…」
…。
僕は聞く。
「ええと、それだけかな?」
「はい…」
ケイコは説明する。
「こやつは徳利に化けて道行く人や旅人の前に物陰から徳利を転がしてびっくりさせる妖怪ダヌキじゃ」
ジュン子は更に質問。
「他には? 他に特技とか」
「ぼくはまだ未熟なので徳利に化けるぐらいしかできません」
タマちゃんは腕組みしたまま言う。
「うぬう、それだと難しいのじゃ」
「そんな、そこをなんとか」
「せめて他にも転がせる物がないか…」
ジュン子は言う。
「転がるので有名なものって言うと何かあるかな」
「おせん転がしとか」
「恋人が転がしてしまうアレだね。
「そんなスプラッタな!」
「怪奇現象みたいな名前付いとるが殺人事件なのじゃ!」
割と有名だけど少し不名誉だよね。
なんで観光名所みたいな位置づけなんだろ。
ジュン子は言う。
「まあ東尋坊とかも身投げで有名だしね」
「じゃあ徳利転がしも身投げすればいいのじゃ!」
「死んじゃいます!」
徳利転がしは抗議してくる。
まあ当然だよね。
「でもやるだけやってみるのじゃ!」
崖の近くで徳利転がしを変身させる。
ボウン!
「それじゃ転がすのじゃ!」
あ~
徳利転がしは転がった。
ゴロゴロ!
坂ですぐに勢いがついた。
そして崖からダイブ。
ビュン! ボチャン!
「助けて!」
崖は大して高くない、っていうか低い所を選んだのでケイコがすぐに助ける。
タマちゃんは言う。
「もう一回なのじゃ!」
あ~
スパルタだ。
あまり意味はないような。
でもそうでもなかった。
日暮れで暗くなったあと。人々が驚いた。
「なんだこれは!」「怪奇現象だ!」
ジュン子が言う。
「これだよお兄ちゃん!」
なにかな。
怪奇現象は瞬く間に広まった。
そして人々は言う。
「恐ろしい」「妖の居る土地だ」「この辺りには住めないな」
ジュン子は言う。
「土地の値段が下がってる!」
タマちゃんは「今じゃ! 買い占めるのじゃ!」と。
付近を買い占めた後、徳利転がしをやめる。
すると噂が消えた。
ケイコは言う。
「土地の値段が元に戻ったけえ」
ジュン子は言う。
「今だよ売りさばくんだよ!」
大金が手に入った!
徳利転がしは喜ぶ。
「うわ~い大金持ちだ!」
「これを元手に名前を売るのじゃ」
僕は言う。
「土地転がし!」




