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僕とお狐様  作者: 話太郎
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1-2

 巫女姿の妹、ジュン子が叫んだ。

「可愛い!」

「離せー!」

 ジュン子はお狐様を抱きしめた。


「儂は稲荷神じゃぞ!」

「神様!?」

「健太、こいつはなんじゃ!?」

「妹のジュン子だよ、巫女さんのバイトもしてるよ」


 僕は説明した。

 するとお狐様はジュン子に言う。

「儂はタマモ! 健太は儂のものじゃ!」

「違うもん! お兄ちゃんは私のだもん!」

 ジュン子のものでもないよね。

 ジュン子はお狐様に抗議する。

「可愛くない!」

「なんじゃと!」

「この女狐めー!」

「様を付けんか神様じゃぞ!」

「何様!」

「そうではない!」

 ジュン子の様の付け方は独特だった。

「お兄ちゃんの世話は私が焼くんだもん!」

 僕は「ええ!?」と驚く。

 お狐様は僕に言う。

「なんじゃ健太妹に世話してもらってるのか!」

「違うよ!」

「王様気分か!?」

 僕に様がついてしまった。なので提案する。

「ぼ、僕も世話を焼くよ! えっと…お狐様の」

「お兄ちゃん!?」

「だって…神様だし」

「そうじゃろそうじゃろ」

「ふ~ん。でもこれだとお世話をしてるの私とお兄ちゃんだけだよね」

 お狐様は問う。

「それがどうかしたか?」

 ジュン子はお狐様とやりとりする。

「タマちゃんは世話がやける存在」

「う…」

「居候」

「か、神様じゃぞ!」

「でも何もしてないよね。やっぱり様を付けるような存在じゃないと思う」

「うぬぬ…どうしたら様を冠する存在じゃと示せるのじゃ…」

 

 僕は提案する。

「何か人のためになる事をしたらいいんじゃないかな」

「人のため?」

「僕もお狐様も世話をやいてもらってるから、ジュン子がフリーだよ」

「じゃあ儂は、ジュン子の世話をやくのじゃ…」

 みんなで労いあう事にする。

 そしてジュン子は言う。

「それじゃ実行! はいお兄ちゃんお菓子!」

 ジュン子はお菓子を僕の口に突っ込んだ。

 もぐもぐ。

「美味しい! じゃあ僕はお狐様の肩を揉むね」

 もみもみ。

「気持ちいいの~。じゃあ儂はジュン子の髪を梳かしてやろう」

 梳き梳き。

「それじゃ私はお兄ちゃんに追加でケーキも食べさせる!」

 もぐもぐ。

「甘い! じゃあ僕はお狐様にお祈りしよう!」

 なんまいだ~なんまいだ~。

「うむ! 尊敬するその意気やよし! じゃあ儂はジュン子の宿題を手伝ってやろう!」

「これが助け合い…あっ!」

 みんなで声をそろえる。

「「「お世話様!」」」

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