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僕とお狐様  作者: 話太郎
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1-16

「タマちゃ~ん」

「うむむ…あと5分じゃ」

 なかなか起きない。

 ジュン子が聞く。

「お兄ちゃんどう?」

「駄目だね」

 タマちゃんは中々起きない。

 ケイコは言う。

「前回昼ドラで終わったからのう。作戦は失敗じゃけえ」

「また対策立てないとね」


 ジュン子は言う。

「何が原因なんだろう?」

 僕は聞いてみる。

「昨日とか夜更かししてたかな」

 でもケイコは否定する。

「うんにゃ。早めに寝取った筈やけえ」

 早めに寝てたのに眠い?

 う~ん…

 なんだろう。

 するとジュン子が一言。

「暁の女神さんの力でも駄目だったから、よく分からないよね」

 そこでケイコも言う。

「まあ春眠暁を覚えず、というからのう」

 閃いた、と言わんばかりにジュン子が叫ぶ。

「それだ! それだよ!」

 なにかな。

「春眠だから、暁の女神さんの力が及ばないんだよ!」

 ケイコも「なるほどのう!」と。

 そうかな…

 でもそれだとどうすれば…

 僕がそう呟くとジュン子が言う。

「夏だよ! 夏にしちゃえばタマちゃんも春眠じゃなくなる!」

 ケイコも叫ぶ。

「そうじゃ! ならばさっそく実行じゃけえ!」

 はんにゃら~ ほんにゃら~

 バシュウー!

 女神が現れた。彼女は言う。

「どうも。筒姫です」

 ケイコは解説してくれる。

「こちらは筒姫。夏を司る女神じゃけえ」

 僕らは事情を説明する。


 すると彼女は言う。

「ならば暖かくしてしんぜよう。夏パワー!」

 ビカー!

 太陽が照りつける。

 そして花が咲く。

 ジュン子が言う。

「なんかひまわりとか咲いた!」

 筒姫は言う。

「まだまだ!」

 ビカー!

 雲が大きくなった。

 もくもくもく

 ケイコが言う。

「入道雲じゃ!」

「お次はこれよ!」

 流しそうめんが出た。

 僕は叫ぶ。

「美味しい!」

「どう?」

 …

 でもタマちゃんは起きなかった。

 依然夢の中のようだ。

 ジュン子は悲しそうに言う。

「そんな…」

 筒姫も言う。

「まだ夏が足りないみたいね…」

 ケイコも「これだけやっても駄目なのかのう」と。

 筒姫は考えながら言う。

「やはりもう少し人手が居るわ。女神だけではなく男性の力も借りないと」

 そうなの?

 そう尋ねると「やっぱり暑い男。夏男の力を借りるのが早いわ! 男のパワーでヒリつく夏にするのよ!」と答える。

 ジュン子は悩む。

「でも夏の男の神様とか居るかな?」

 僕は言う。

「夏といえば、暑い…暑いと言えばシ●ウゾウ…!」

「それだよお兄ちゃん!」

 そうかな。


 すぐにみんなで日焼けする。

 ジリジリ。

 ちょっと暑いけど我慢。

 こんがり小麦色の肌でみんなで騒ぐ。

 そしてみんなでシュウ●ウになる。


 僕は言う。

「燃え上がれ!」

 ジュン子も「暑く成れよ!」と。

 ケイコは「ヒートアップ!」と叫ぶ。

 ドンチャンドンチャン!

 扇子や花輪の首飾りで着飾り踊りを踊る。

 筒姫もフラワーダンスをする。


 すると…

「う、ううん…」

 タマちゃんが起きた。

 ジュン子が抱きつく。

「タマちゃん!」

 よかった。起きたんだね。

 ケイコは言う。

「これも筒姫のおかげかの」

 だけどタマちゃんは目をこすりながら言った。

「なんだか知らんがうるさくて目が覚めてしまったのじゃ」

 夏というより騒音パワーだった。

 そして僕らを見て言う。

「な、なんじゃ!? みんな黒いぞ!」

 夏パワーで黒くなった僕らにびっくりしてた。


 日焼けは一週間で治ったけど痛かった。

 ジュン子は僕に言う。

「ヒリヒリする」

「ヒリつく夏は僕らの方だったね」

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