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「タマちゃ~ん」
「うむむ…あと5分じゃ」
なかなか起きない。
ジュン子が聞く。
「お兄ちゃんどう?」
「駄目だね」
タマちゃんは中々起きない。
ケイコは言う。
「前回昼ドラで終わったからのう。作戦は失敗じゃけえ」
「また対策立てないとね」
ジュン子は言う。
「何が原因なんだろう?」
僕は聞いてみる。
「昨日とか夜更かししてたかな」
でもケイコは否定する。
「うんにゃ。早めに寝取った筈やけえ」
早めに寝てたのに眠い?
う~ん…
なんだろう。
するとジュン子が一言。
「暁の女神さんの力でも駄目だったから、よく分からないよね」
そこでケイコも言う。
「まあ春眠暁を覚えず、というからのう」
閃いた、と言わんばかりにジュン子が叫ぶ。
「それだ! それだよ!」
なにかな。
「春眠だから、暁の女神さんの力が及ばないんだよ!」
ケイコも「なるほどのう!」と。
そうかな…
でもそれだとどうすれば…
僕がそう呟くとジュン子が言う。
「夏だよ! 夏にしちゃえばタマちゃんも春眠じゃなくなる!」
ケイコも叫ぶ。
「そうじゃ! ならばさっそく実行じゃけえ!」
はんにゃら~ ほんにゃら~
バシュウー!
女神が現れた。彼女は言う。
「どうも。筒姫です」
ケイコは解説してくれる。
「こちらは筒姫。夏を司る女神じゃけえ」
僕らは事情を説明する。
すると彼女は言う。
「ならば暖かくしてしんぜよう。夏パワー!」
ビカー!
太陽が照りつける。
そして花が咲く。
ジュン子が言う。
「なんかひまわりとか咲いた!」
筒姫は言う。
「まだまだ!」
ビカー!
雲が大きくなった。
もくもくもく
ケイコが言う。
「入道雲じゃ!」
「お次はこれよ!」
流しそうめんが出た。
僕は叫ぶ。
「美味しい!」
「どう?」
…
でもタマちゃんは起きなかった。
依然夢の中のようだ。
ジュン子は悲しそうに言う。
「そんな…」
筒姫も言う。
「まだ夏が足りないみたいね…」
ケイコも「これだけやっても駄目なのかのう」と。
筒姫は考えながら言う。
「やはりもう少し人手が居るわ。女神だけではなく男性の力も借りないと」
そうなの?
そう尋ねると「やっぱり暑い男。夏男の力を借りるのが早いわ! 男のパワーでヒリつく夏にするのよ!」と答える。
ジュン子は悩む。
「でも夏の男の神様とか居るかな?」
僕は言う。
「夏といえば、暑い…暑いと言えばシ●ウゾウ…!」
「それだよお兄ちゃん!」
そうかな。
すぐにみんなで日焼けする。
ジリジリ。
ちょっと暑いけど我慢。
こんがり小麦色の肌でみんなで騒ぐ。
そしてみんなでシュウ●ウになる。
僕は言う。
「燃え上がれ!」
ジュン子も「暑く成れよ!」と。
ケイコは「ヒートアップ!」と叫ぶ。
ドンチャンドンチャン!
扇子や花輪の首飾りで着飾り踊りを踊る。
筒姫もフラワーダンスをする。
すると…
「う、ううん…」
タマちゃんが起きた。
ジュン子が抱きつく。
「タマちゃん!」
よかった。起きたんだね。
ケイコは言う。
「これも筒姫のおかげかの」
だけどタマちゃんは目をこすりながら言った。
「なんだか知らんがうるさくて目が覚めてしまったのじゃ」
夏というより騒音パワーだった。
そして僕らを見て言う。
「な、なんじゃ!? みんな黒いぞ!」
夏パワーで黒くなった僕らにびっくりしてた。
日焼けは一週間で治ったけど痛かった。
ジュン子は僕に言う。
「ヒリヒリする」
「ヒリつく夏は僕らの方だったね」




