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アニムスVSボルグ ルシャ・ウクラーダ戦争  作者: ◣₤▧₪▣◢◤◆◥◤₡でぶにゃーちゃん


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ルシャ・ウクラーダ危機と開戦=特別軍事演習 2021年、10月26日


 これまで、小競り合い程度の戦闘を繰り広げてきた、両国だったが。


 ウクラーダ側が、親ルシャ勢力に対して、無人機による爆撃を行った。



 これは、ルシャ連邦側のみならず、EU加盟国からも、かなり批判が出た。



 2022年、2月21日、特別軍事演習開始。



 ウクラーダ側による禁止行為は、ルシャ連邦軍が行動に移すための口実となった。



「我々、ルシャ人はNOTOの東方拡大を阻止しなければならないっ! ユクルースの極右主義者やネオライヒを打倒せねば、ルシャ人とユクルース人は、虐殺されるだろうっ! この背後には、アムリサ合衆国が存在する」


 緊張は高まり続け、ルシャ連邦・大頭領ウラジーミル・ブロークは、報道陣を前に演説する。


 その時、もはや協定は存在しないとして、ブタペスト覚書・破棄を宣言した。



 この男は、ソビイト連邦諜報局KGB・局長から出世して、ルシャ連邦・大頭領まで登りつめた。


 また、親EU派であるヴァレリヤンを幽閉して、 野党の対立派閥を冷遇した。



 こういった策謀により、諜報局や国家親衛隊などを含む、軍部にまで、彼自身の権力を広げた。



 この結果、軍事組織や警察部隊だけでなく、政財界やマスメディアまで、彼が牛耳るようになった。



 こうして、開戦となったが、ルシャ連邦側は、旧式兵器まで引っ張り出した。


 それに加えて、様々な軍閥や私兵部隊を総動員させた。



 ルシャ連邦軍の最終目標は、ユクルース共和国・ 首都キーウ陥落である。



 ここに向かって、ルシャ空挺軍は、航空機ボルグを使った、無謀な降下作戦に展開した。



 クジラ型ボルグ、大型輸送機クリロキートなどを主力とする、空挺軍はユクルース上空を飛行する。


 こうして、空挺スペツナズ部隊は、様々な地上用ボルグを投下して、キーウへと向かう。


 しかし、対空ミサイルにより、多数が撃ち落とされてしまう。



 北部ベラルーシャ方面から、陸路を通る部隊も、 道が分からず、迷子になる兵士たちが続出した。


 これは、特別軍事演習と称した、ルシャ連邦軍による失策である。



 軍部は、自軍兵士たちに対して、戦争ではなく、軍事演習と称していた。


 また、衛星写真を提供せず、古い地図しか配らなかったことも原因である。



 ルシャ軍の兵士は、練度・士気が低いため、演習と騙して、戦場に送り出していた。


 それが災いして、首都だけでなく、各地で部隊は、待ち伏せ攻撃を受けたのだ。



 また、民間人も看板の向きを反対にしたり、嘘を教える事で、ルシャ兵を翻弄した。



 ルシャ連邦航空宇宙軍の主力は、翼竜型・戦闘機ボルグ、ズメイ27である。


 そして、始祖鳥型・戦闘機ボルグ、ジラント29部隊も随伴している。


 その中には、比較的に新しい機体であるズメイ35、ジラント31などが混ざっている。



 また、対地支援攻撃機ボルグとして、ミヤマガラス型ボルグであり、緑色のグラーチュもある。



 さらに、強力な新型戦闘機が、ルシャ連邦航空宇宙軍には配備されている。


 だが、それらは機体数が少なく、まだ整備調整中であるため、前線には送られていない。



『ズメイ27部隊が、これだけ揃うとはな』


 灰色と灰白に、紺色の迷彩塗装をされた戦闘機部隊は、力強く、ジェットエンジンを吹かす。



 それらも、地対空ミサイルの配備されていない地域を、ウクラーダ領空を悠々と飛んでいた。



 対する、ウクラーダ空軍機の主力は、ズミー27、ユラント29だけである。


 両機体は、先ほど上げた、ルシャ連邦航空軍の主力機と同じ物で、呼び方が違うだけだ。



 また、ウクラーダ軍機は、青・水色・白灰の三色に塗装されている。


 しかし、中身のシステムは、フロース空軍で使用される物であり、新型機と互角に渡りあえた。



 この空戦では、謎に包まれた、パイロットが伝説的な活躍を見せた。



 通称、キーウのゴーストと呼ばれる。



 また、各エースパイロット達による空中戦で、ルシャ航空宇宙軍は、キーフ制圧に失敗した。



『ユラントを捕捉した、これより追撃に移る』


『フレア投下、間に合ってくれっ!』


 灰色のズメイ27が勢いよく滑空してきて、青いユラント29を追う。


 しかし、ミサイルは機体から射出された、フレアにより、空中で爆発する。



『ズメイの背後を取ったっ! チェックメイトだ』


『ぐわああーー!?』


『な、今度は俺が狙いっ? ぎゃああああ』


 今度は、別の青いユラント29が、灰色のズメイ35を背後から、ミサイルで撃ち落とす。


 そして、また別のズメイ35が、機関砲による機銃掃射で、簡単に撃墜されてゆく。



 本来、ユラントは、ズメイに空中戦では負ける可能性が高い機体であった。


 ユラントの有するミサイルは、遠距離射撃兵器だが、機関砲は短距離射撃兵器である。


 対するズメイは、超長距離レーダーと超長距離ミサイルを装着している。



 この二機種だが、エラトリアとアビシリアによる航空戦では、誰も予想がつかない結果となった。



 いざ、戦闘が始まってみると、双方の戦闘機型ボルグが砂漠上空を舞った。


 結果、新型の超長距離迎撃用ミサイルなどを装備した、ズメイ27が勝った。


 ジラント29は、格闘戦闘機だったため、超長距離からの攻撃に弱かった。



 しかし、ルシャ・ウクラーダ戦争では、機数と機体性能だけでは、敵に勝てない。


 中身のシステムも、最新型であるウクラーダ空軍側が、数多い敵軍を押さえられているからだ。



 新型レーダーと各種通信機器が、搭載された機体は、なかなか撃墜できないのだ。



 話は、数時間前に遡る。



 首都キーウ南部。



 燃料輸送用トラック型ボルグ、オレンジ色のイグアノザウラー255が街中を走る。


 本来は、背中の荷台には、コンテナを備えているが、これは燃料タンクを積んでいる。



 このボルグは、軍用から民間用まで幅広く使われており、移動する目的はガソリンを輸送する事だ。


 運転手は、四つ足を使わず、車輪を静かに回しながら道路を走行させていく。



「はあ、トイレを借りるか? もう、我慢できないし」


 イグアノザウラーを運転している、ルキヤンは、 広い道路を進みながら、街路樹と建物を眺める。


 緩やかなカーブを左に曲がると、目的地のガソリンスタンドが見えてきた。



 背面の車内左側に座っていた彼は、緑色に塗装された屋根を、呑気に見ながら近づいていく。


 しかし、突如街中のアチコチに短距離弾道ミサイルが、降り注いだ。



「うわあっ!? な、なんだっ!」


 いきなり、街中に出没した黒煙に、ルキヤンは驚きながら、イグアノザウラーを停車させた。


 右側にある建物の向こうには、空軍基地があり、 そこからも輸送機ボルグが飛行する姿が見える。



「と、とにかく、ラジオを聞かなければっ! な、 なな何が、どうなっているんだっ!」


 焦ったまま、ルキヤンが車内に備え付けられた、 ラジオのスイッチを押した。


 すると、男性ニュースキャスターの悲痛な叫び声とともに、放送は空襲を伝える。



「ま、まずい、こんなのに乗ってたら、爆発に巻き込まれてしまうっ! はやく、近くの建物に逃げないとっ!」


 イグアノザウラーは、燃料タンクを搭載しており、ミサイルが直撃したら危険だ。


 それゆえ、ルキヤンは左側の路肩に停車させると、必死で近くに見える建物に逃げていく。



「うわああああっ!?」


 しかし、いきなり、建物は吹き飛んでしまい、ルキヤンは腰を抜かしてしまう。



「はあ、はあ…………何で戦争が始まっているんだよっ! 誰が始めたんだっ!」


 爆発が木霊する中、ルキヤンは道路に倒れたまま、空を見ながら呆然とする他なかった。

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