レコード17:春と使い魔
3月30日
春、3月ももうすぐ終わる頃、あのコバの大侵攻から約6カ月もの月日が過ぎた。
『ピーピーピー』
「エリアJ14、V3、魔獣発見、現場に急行せよ」
今回は2か所に現れたらしい。片方にはマナブとリュウ、もう片方にはアケミとヒカリとマサミが向かった。
キキーーッ!
06「こちらマサミ。現場に到着。これから魔獣を倒します」
02・03・06「チェンジ!」
アケミ達はマギアに魔力を込め、装備を装着し、コバと戦い始めた。
キキーーーッ!
04「こちらマナブ。現場に到着しました。これから魔獣を倒します」
04・05「チェンジ!」
マナブ達も装備を装着し、コバと戦い始めた。
06「フッ!ハッ!」
ザシュ!
ライオン「ギャーー!」
マサミはコバ・ライオンに近づき、槍で斬りつけた。
03「ハァ!」
02「フッ!」
バン!バン!
バシュン!
ライオン「グォォーー!」
アケミとヒカリは後ろから遠距離攻撃を仕掛け、コバ・ライオンを怯ませた。
06「グラウンドスラッシュ!」
03「サンダーブラスト!」
02「ハリケーンストライク!」
ライオン「グァァーーー!」
アケミとヒカリ、そしてマサミの連携によりコバ・ライオンはなすすべもなく倒された。
04「サンダー!」
ドガーーーン!
ベアー「グォォーー!」
マナブの雷攻撃により、コバ・ベアーを痺れさせた。
05「バーニングブレイク!」
ベアー「グァァーーー!」
コバ・ベアーが怯んだところにリュウが飛び込み、コバ・ベアーを斬りつけあっという間に撃破した。
戦い終わったアケミ達は本部の方へ戻ってきた。本部にはナゴムが待っていた。
02「どうだった?ナゴム君?」
アケミがナゴムに戦闘のことについて聞いた。
01「あぁ、動きは前よりかはかなり良くなっているな」
ナゴムは少し喜んだ顔でそう言った。
04「そうか!」
その言葉を聞いて、アケミ達はとても喜んだ。
01「まぁ、もう少し早くできると思うがな」
ナゴムが水を差すように言った。
06「え?時間は?」
マサミが聞いた。
01「マサミ達は、4分17秒。マナブ達は、3分56秒」
05「目標タイムは、1分以内だっけ?」
リュウが聞いた。
03「早すぎでしょ…」
ヒカリが文句がある顔をして言った。
01「1分ぐらいいける。なんだったら一瞬で倒してもいいんだぞ」
ナゴムは少しヒカリの態度に怒った感じでそう言った。
02「それはさすがに…」
アケミが苦笑いしながらそう言った。
01「それじゃあマナブ、ついてこい。使い魔を出すぞ!」
突然、セントがマナブに対してそう言った。
04「え?使い魔?」
06「何の話?」
マナブ達は何のことなのか全く分かっていなかった。
01「そろそろ、次の段階に行くからな」
ナゴムは、そんなアケミたちのことを気にせずにそう言って歩いていった。
04「はぁ…」
マナブは少し戸惑いながら、ナゴムの後をついて行った。
そうしてナゴムとマナブは訓練場に来た。
04「で、どうするんだ?」
マナブが聞いた。
01「まず、自分の魔力を感じて」
04「おう」
マナブはナゴムに言われた通りに自分の魔力を感じた。
01「感じたら、それをもっと詳しく感じてみて。そしたら違うのが分かるだろ?」
そう言われてマナブが感じてみると、突然マナブが驚いた。
04「お!確かに、なんか違うのがある。しかも一つじゃない、魔力が3つに別れてるのが分かる」
マナブが驚いて言った。
01「その3つを別々に分けて、何も考えずに外に出してみろ」
04「分かった」
マナブはナゴムに言われた通りに魔力を出してみた。するとその3つの魔力が別々に集まり、生き物のように形を形成した。
04「なんだ…これ…」
マナブは何があったのかわからず、驚いて言葉を失った。
03「あっ!かわいい〜!」
ヒカリが突然やって来た。
03「痛っ!」
ヒカリが出てきた生き物を触ろうとしたら攻撃された。
02「大丈夫?」
アケミがヒカリを心配して言った。
01「緑のユニコーンに赤のグリフォン、そして青のクラーケンか。それにしても3体もいるのは珍しいな」
ナゴムはそんなヒカリのことを気にすることもなく喋った。
04「…で、どうすればいいの?」
マナブがナゴムに聞いた。
01「装備を装着するときに、「チェンジ装着」って言えば、3匹のうちの任意の1体の使い魔とも融合して装備が変わるはず」
04「分かった。やってみる」
そして、マナブは構えて、
04「チェンジ!装着!」
そう言うと、いつも通り装備が現れたが、それにユニコーンが融合し、完成した装備がマナブへと装着された。
05「すげ〜!」
マナブの装備は、右手にユニコーンの頭のようなものが付き、そしてその頭からユニコーンの角が生えており、剣のようになっていた。左手には、馬の尻尾がムチのように生えている。足には馬の蹄のような装備が装着されている。胸には、騎士などがするような鎧がつけられている。また、全体的に緑色の装備になっている。
04「これが使い魔の力なのか?」
マナブが驚いてそう言った。
01「あぁ、ちなみに装着する使い魔を変えると装備の姿、形、能力も変わる」
ナゴムは少し笑ってそう言った。
05「能力?」
06「能力ってどんなのがあるの?」
ナゴムの言葉に、マサミが質問してみた。
01「ん〜…、ユニコーンの場合は、走るスピードが速くなって、ジャンプ力もキック力も上がる。武器は右手にある剣と左手にあるムチだな」
ナゴムは少し目を閉じて、右手で頭をトントンしながらそう言った。おそらく「世界の知識」を見ているのだろう。
04「なるほど。じゃあちょっと練習に付き合ってくれるか?」
マナブがナゴムに向かってそう言った。
01「分かった」
こうして、マナブはナゴムと練習をすることになった。
04「はあぁ!」
マナブはまず、右手の剣で攻撃してきた。
01「よっ」
しかし、ナゴムはその攻撃をひょいっとかわしていった。
04「フッ!」
次は、左のムチで攻撃してきた。しかし、ナゴムはその攻撃を後ろに飛んでかわした。
04「フッ!」
するとマナブは、床を思い切り蹴ってナゴムをのところまで飛んだ。そして近づいたところで再び剣で攻撃した。
01「危なっ!」
ナゴムは、マナブの脚力に驚きながら、マナブの攻撃をかわした。
その後もマナブは攻撃し続けたが、1回もナゴムには当たらずに終わってしまった。
04「全然当たらねぇ」
結局ナゴムに攻撃が当たらなかったことにマナブが落ち込んでいた。
01「俺にそう簡単に当たると思うなよ。でもまぁ、動きとしては悪くない。十分コバと戦えると思うぞ」
ナゴムは少し笑ってそう言った。
04「はぁ…ならいいけど…」
ナゴムの当たると思うなという言葉に落ち込むも、十分戦えるという言葉にマナブは少し自信がついた。
03「そういえば、私達には使い魔っていないの?」
ヒカリが羨ましそうにナゴムに聞いた。
01「お前らにはいないな。元々使い魔がいるやつも少ないし、3体もいるやつなんか珍しいからな」
02「そうなんだ。じゃあ、マナブ君はその珍しい人ってことだね!」
04「まじか…そういや、どんぐらいのうちの1人なんだ?」
マナブがちょっとした疑問を聞いてみた。
01「使い魔がいるのは、大体1億人分の1人で、3匹いるのは15億人分の1人ぐらいかな」
05「少なっ!」
ナゴムの解答にみんなが驚いた。
06「そういえば、マナブ君の使い魔のこといつから気づいてたの?」
ナゴムは少し時間をおいて話した。
01「…まぁ、この世界に来たときぐらい…かな?」
ナゴムは少し頭を抱えながらそう言った。
04「そんな早くから!?」
03「なんで言わなかったの?」
アケミ達はナゴムの答えにとても驚いていた。
01「まぁ、基礎がきちんと出来てからやったほうがいいだろうしねぇ」
ナゴムは少しアケミ達全員に文句ありげにそう言った。
05「あぁね…」
アケミ達は少し気まずそうに笑った。
02「あ、じゃあ、今は基礎は出来てるってこと?」
アケミがナゴムに聞いた。
01「あぁ。だから全員、次のステップに行っていいと思う」
とナゴムは言った。
〜ナゴムの解説〈マジカル⊕ワード〉のコーナー〜
『使い魔』
使い魔とは、ごく一部の人の中にいる契約獣。原動力は契約者本人の魔力である。また、使い魔は生まれたときから契約者本人の中にいるため、すでに契約されており、外に出したときから本格的に、その使い魔の力を使うことができる。使い魔がいる一部の人の中では、使い魔が一匹だけいる人が多いが、使い魔が複数いる人もいる。また、契約者本人の魔力量は使い魔の数に比例しており、魔力量が高い人は使い魔がいる可能性が高く、使い魔がいるから魔力量が高い。
どうもこんにちは。稲荷Asです。今回から第2章《交わる命編》が始まりました。「マジカル・ワールド210」は全部で第5章まで制作予定ですが、結構長いですね。今一番心配なのは、すべてを書ききる前に、死んでしまわないかということです。人の命って儚いものらしいですから。
それはともかく、今回の話については、「使い魔」という存在が明らかになりました。「使い魔」は、契約者のサポートをしてくれるので、アーマーとして装着されたり、一緒に戦ってくれます。使い魔がいるだけで、戦闘が楽になったり、対応しやすくなります。ちなみに、4体以上も使い魔がいる人もいます。
あと、これまで色々と謝ってきまして、自分の作品について分かってきてると思うので、これからは特に言うことがなければ「あとがき」は書かないようにします。
それではまた、次のお話で。




