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2、国道で寝てたら人生終わったと思ったら始まった件 〜黒糖飴を奪い返したら大富豪に拾われた〜完璧な世界編  作者: Nao9999


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第19話:選ばないという選択

第19話です。


与えられた“自由”。


それは同時に、すべての責任を背負うことでもある。


主人公は、最初の選択をする。

それは――“選ばない”という選択だった。

「今回の対象です」


教育係が資料を差し出す。


いつも通り。


だが――


今の俺は、いつもと違う。


「三人か」


軽く目を通す。


能力も、経歴も、悪くない。


むしろ――全員“通せる”。


「どうされますか」


静かな問い。


試されているのは分かる。


だが――


もう迷わない。


「……全員通す」


その一言で、空気が止まる。


「……は?」


教育係が、初めて明確に驚いた。


「全員、ですか」


確認される。


「ああ」


うなずく。


「ダメな理由がない」


シンプルな答え。


「しかし」


教育係が言いかける。


だが――


「ルールは“自由”だろ」


遮る。


社長の言葉。


「何してもいい、だろ?」


その通りだ。


「……確かに」


否定できない。


「なら、やる」


それだけだ。


「責任は、俺が持つ」


はっきり言う。


教育係は、少しだけ考えて――


うなずいた。


「……分かりました」


その一言で、通る。


「では」


振り返る。


三人の候補者。


緊張した顔。


あの時の俺と同じだ。


「お前ら」


声をかける。


全員がこちらを見る。


「全員通す」


静かに言う。


一瞬、理解が追いつかない顔。


そして――


「……え?」


一人が声を漏らす。


「マジだ」


はっきり言う。


「全員だ」


空気が変わる。


一気に。


「……いいんですか」


別の一人が聞く。


当然の疑問。


「いい」


即答する。


「ただし」


少しだけ間を置く。


「結果出せ」


それだけだ。


「価値見せろ」


静かに言い切る。


沈黙。


だが――


今回は違う。


希望が混ざっている。


「……やります」


一人が言う。


「俺も」


もう一人。


「必ず」


三人目。


全員、目が変わっている。


(いい顔だ)


正直な感想。


「じゃあ行け」


軽く手を振る。


三人は、深く頭を下げて――


出ていく。


「……」


静かになる。


「……どう思いますか」


教育係の声。


俺は少しだけ考えて――


答えた。


「楽だな」


正直な感想。


女性は一瞬だけ呆れたような顔をして――


小さく息を吐いた。


「……そうですか」


「でも」


続ける。


「これで分かる」


一歩前に出る。


「誰が残るか」


選ばない。


でも――


結果は出る。


「自然に淘汰される」


それが、俺のやり方だ。


教育係は少しだけ目を細める。


「……合理的ですね」


「だろ」


軽く笑う。


「わざわざ落とす必要ない」


シンプルだ。


「勝手に分かれる」


それが現実だ。


「……ですが」


教育係が言う。


「リスクもあります」


「分かってる」


即答する。


「全員ダメなら、全部俺の責任だ」


それでいい。


「それでもやる」


迷いはない。


女性はしばらく黙って――


うなずいた。


「……分かりました」


その顔は、どこか納得しているようだった。


「では、報告します」


「頼む」


それで終わり。


だが――


これで何かが変わる。


この世界のルールが、少しだけズレる。


「……どう出るかな」


小さく呟く。


楽しみでもあり、不安でもある。


だが――


「面白いな」


自然と笑う。


これが、俺のやり方だ。


選ばない。


でも――


全部、見る。


それが、この世界での俺の答えだ。

読んでいただきありがとうございます。


第19話では、“選ばない”という選択を描きました。


従来のルールを壊し、

主人公は独自のやり方を取り始めます。


果たしてこの判断は正しかったのか――。


次回、その結果が明らかになります。


引き続きよろしくお願いします。

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