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背伸び  作者: 雨世界
6/7

 ひとみはみなみのことが大好きだった。

 その感情は恋という感情じゃない、憧れという感情なんだ、とみなみは言うけど、ひとみにはどうしてもそう思うことができなかった。

 確かにひとみはみなみに憧れていた。


 出会ったときからみなみは明るくて元気で、控えめで、うまくみんなと話すことができなくて、だから、なかなか友達もできなくて、ずっと一人で楽しそうなみんなのことを見ることしかできなかったひとみにとって、みなみは本当にすごいな、と思えるような人だった。(確かに、ちょっといじわるだったけど)


 子供のころ、ひとみはみなみによく泣かされていた。

 よくからかわれていたし、よくいろんなことを頼まれたもしていた。(買い物とか、宿題とかだ)

 でも、嬉しかった。

 そんな風にみんなから扱われてしまうのは、自分が弱いからだと思った。

 だから強くないたいとひとみはずっと思っていた。

 みなみのように。

 明るくて、いつも笑っていることのできるような、今の泣いてばかりいる自分じゃなくて、みなみのような強い人になりたいとひとみは思っていた。

 だからひとみは頑張った。

 そのおかげで、こうしてみなみと友達になれてよかったと思った。

 みなみのことを考えると、すごく気持ちがどきどきとした。

 この自分の気持ちをどうしてもみなみに伝えたいと思った。


 私はもう大丈夫だよって、あのころよりもずっと、ずっと強くなったんだよって、(背はみなみみたいに全然伸びなかったけど)みなみに伝えたかった。

 

 森谷ひとみは大川みなみに恋をしていた。

 それは今でも、嘘でも勘違いでも憧れでもない、本当の恋なんだって、ひとみはずっと、(実は隠れて)自信を持って思っていた。

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