34章「漆黒のRevolution 5」
重たい瞼を開けた。
「・・・!」
硬い地面に塗られている赤と白のライン。
間違いない。ここは。
「サーキット・・・」
あのエボ4のドライバーの正体はやはり妖怪だった。
そしてここに連れてきた。
周りにいた清水と佐藤を起こす。
どうやら従兄弟は連れてこられなかったようだ。少し離れていたからだろうか。
「ここが、妖怪結界・・・」
佐藤は驚いていた。彼は妖怪結界に来るのは初めてだ。
「2回目だけど、やっぱ慣れないな・・・何だか不気味だ」
2人とも周りを見ながら言葉を漏らす。
どこのサーキットかは分からない。恐らくエボ4のドライバーが生み出したものだろう。
だが何故サーキットなのだろうか。
ここは途中地点のようだ。少し進めばスタートラインがあるはず。
「清水、佐藤。スタートラインを目指すぞ」
僕達3人は広大なサーキットを進み始めた。
時間は昼間だった。
・・・・・・
スタートラインに来た。
左手にはピットがあるが、全てシャッターが閉まっている。上の方には看板がある。ただ真っ白だ。
スタートラインのアーチも何も書いていない。ただ存在しているだけだ。
清水はスタートラインに座った。
特にここまで来たが何も無い。まだ探索を続けるべきなのだろうか。佐藤は若干バテている。
すると。
「・・・何だ。エンジン音が」
確かに前の方からエンジン音が聞こえてくる。
だが清水はエンジン音でそれが何かを聞き分けることが出来た。
「間違いない・・・。ランエボだ」
一気に空気が張りつめる。それはまるで突然山奥から狼が襲ってくるように。日常が一瞬で地獄へと変わるような。
そして何か黒い物が目に飛び込んできた。
それはサイドブレーキを引きスピンした。
横向きに止まった黒のエボ4。そこから出てきたのは。
「・・・ようこそ。戦場へ」
あの金髪の男だった。




