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33章「漆黒のRevolution 4」
「まさか・・・奴が」
思わず僕達はその車に近づいた。
周りは騒がしい。だがこの黒のエボ4だけは異様に静かだった。まるで誰かを待つような、まるで獲物を狙う獣の静けさのような。
「どうする?ここで殺るか?」
従兄弟がそう言う。だがここでこれが奴だと決めつけるのは余りにも早計だ。偶然という物はいつでも侮れない。僕とバケの出会いもそうだったのかもしれない。
その時。
「俺の車がどうかしたか?」
背後から声をかけられる。
冷たいが、暖かい矛盾した声だった。
僕達は少し下がりながら相手の方を向く。
それは金色の髪をしていて、いかにも走り屋の典型だった。でも奴が。
ドライバー殺しのエボ4。
「良い色をしているだろ?特注で塗ってもらった光をあまり反射しない黒なんだ」
金髪の男は車をさすりながら話す。
右側でカチャリと物音がした。
「!・・・」
清水が空気を切り吹き矢の矢を男に刺す。
終わりか。そう思った時。
男は矢を手で受け止めていた。
「解放団か。妖怪を成仏させておいて解放だと?ふざけるな」
男は矢を折り、足でグリグリと踏み潰す。
奴は、やはりそうだった。あの黒色で気づくべきだった。それはもう遅かった。
意識が遠のいていく。




