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31章「漆黒のRevolution 3」
五香峠に闇が訪れた。五香峠だけでなく、全ての峠はここから現実とは離れた別世界となる。
ある者は欲望の海に溺れ走り、ある者は自身の目的の為に真っ直ぐ峠を走る。
僕と清水と佐藤は山本の従兄弟が操る車に乗り、五香峠にやって来た。
「香も無茶をさせるよ。この時間帯は走り屋しかいないぞ」
黒のカムリに乗る従兄弟はそう漏らした。
確かに一つカーブを抜けると、必ず走り屋が横を抜けていく。
「ここでエボ4を待つ訳か。ところで、山本はどうしたんですか?」
清水が後部座席から言った。
「香は今日来れなくなった。武器の修理らしいぞ」
その間にカムリは峠の頂上に近づいていく。
「来ないぞ。雰囲気組しかいない」
従兄弟が呟く。
山を乗り越え、車は展望台に到着した。
・・・・・・
展望台の柵から身を乗り出し、夜の五香を眺める。
この一つ一つ粒のような光の中に、それぞれの家族が住んでいるのか。
「見つからないな。本当にいるのか?そのエボ4とやらは」
佐藤が自動販売機のコーンスープを飲みながらそう言った。
「そろそろ帰るか。また明日に・・・」
そう後ろを振り返ると。
異様な空気を放つ、黒のランサーエボリューション4がいた。




