11章「ショーに生きた猫 3」
重い舞台の扉を開ける。
中は普通の舞台になっていた。前には客席がずらりと並んでいる。
そして・・・
「ようこそ、僕達のステージへ!」
ステージ上に立つコーシュカ。
シルクハットを深く被り、杖を傾けた。
後ろからは猫達が来、目を光らせている。
戻るのは無理そうだ。
「コーシュカ。痛い思いはさせませんから、大人しく退治されてくれませんか?」
笑顔で山本はコーシュカに言った。
「残念だが、我が防衛対象に依頼されているからね。君には退治される事は出来ない」
そう言い、コーシュカはシルクハットを上げた。
「さあ、第一幕だ!僕の親愛なる猫達、奴らを殺れ!」
ステージから猫が押し寄せ、爪が一斉に出され、体格も一回り大きくなった。
僕と山本を確実に殺すという勢いで、ゆっくり向かってくる。
「・・・先輩、これを」
手を差し出した山本の手から、弓と15本の矢が現れ、僕に手渡した。
「先輩、中学時代弓道部でしたよね?その矢には、妖怪に当たるとあっという間に消えます。私はコーシュカの方に向かいますから、何とか食い止めてください」
「了解だ。来るぞ」
猫が一斉にかかってくる。
弓を引く余裕は無い。
本能だ。矢を取りだし、猫に突き刺す。
「チッ!」
猫がどんどん来る。その度、矢を突き刺していく。
仕方ない。
「ハアッ!」
猫を掴み、投げた。
猫達はその投げられた猫に押され、倒れていく。
すぐさま弓を構え、矢を備えた。
「シャァァァ・・・!!」
猫は気を荒ぶらせ、また大きくなる。
「無駄だ」
向かってくる猫を矢で射止める。
やられた猫は鮮血に染まり消えていく。
「ありがとうございます!よし・・・」
山本はステージに向かった。




