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10章「ショーに生きた猫 2」
目を覚ました。
どうやら、背後から来た猫に気絶させられた様だ。
そうだ、山本は・・・すぐ隣に倒れていた。
背中を揺らして起こす。
「おい、起きろ山本」
「う・・・ああ、来ちゃったかぁ」
山本は面倒くさそうな顔をしてそう言った。
必死になっていたが、改めてこの場を見る。
赤と黒のチェッカー柄の壁の様な物が、全て視界に見える所で揺らめいている。
部屋自体はドームになっているらしいが、段々壁と天井の区切り目がつかなくなってくる。
そして・・・前には舞台の扉がある。
「あ、ここは『妖怪結界』といいまして、一部の力の強い妖怪が人間をここに呼び寄せる事が出来ます。ここでは全てが主の妖怪の思いのままです」
「そうか・・・」
少し不安な表情をすると、山本は口角を上げ宣言した。
「大丈夫です。先輩は必ず私が守ります!今の所、そのコーシュカは何もしてこないようですし、あの扉に向かいましょう」
「分かった。頼むぞ」
「ええ」
そして山本は立ち上がり、歩き始めた。
僕はその後について行った。
ようこそ、T.N君、C.Yさん。
僕の小説、楽しんでいってね。




