転生21日目
ゴタゴタして投稿が遅くなりました。すみませんでした···。
ある日のアデニン大陸にて
「「「уρααααααααααααααααααα!!!!!」」」
ドタタッタタタッタタ!!!!
「っぎゃっ!」
「うわあああああああああ」
「なんなんだこの数は!!?」
ここでは現在、ザメギア帝国と小川帝国軍が戦闘を行っていた。
「「「уρααααααααααααααα!!!!!」」」
ダダダダダダダ···
小川帝国軍ソヴィエト部隊の兵士達がPPSh-41を撃ちながらザメギア帝国の兵士を人海戦術で蹂躙する。
「「уραααααααααα!!!!」」
ヴォオオオオオオオ
ドン! ドドン!
同じくソヴィエト部隊のT-34/76が兵士に随伴し、主砲の76ミリ砲を放ち敵兵を吹き飛ばす。
「Хорошо!!!」
ヒュルルルルル···チュドーン!!!
ソヴィエト部隊のTU-2急降下爆撃機がテントを張っていた野営地に爆弾を投下し、野営地を火の海にする。
「伯爵殿!ここはもうだめです!撤退しましょう!」
「何をバカな事を!我が軍は絶対に撤退などせn····」
ヒュルルルルル···チュドーン!!
伯爵達が丁度話し合っていたテントに爆弾が落ち、彼らは一瞬で絶命した。
こうしてまた一つ、ザメギア帝国の防衛線は壊滅した。
シャール軍港
昨日の戦闘により小川帝国軍が占領した軍港である。現在は小川帝国本土からザメギア帝国攻略のために次々と物質が揚陸されていた。
軍港には輸送艦が絶えず発着を繰り返している。
しかし本日は皆、沖合いに停泊しているとある船に視線が釘付けになっていた。
···50万トン級戦艦。
旧日本海軍が計画し、結局実現不可能と判断され、中止された幻の戦艦。兵装は41cm砲100門、14cm砲200門、魚雷発射管200門、乗員12000人という化け物じみた戦艦である。
この戦艦は大小川帝国で生産された。健治のチート項目の『国づくり』ではレベルは無いため、現代の工廠も召喚する事ができた。
なぜ現代の工廠も召喚できるのにイージス艦を建造しなかったかというと、この世界でイージス艦を作ってもオーバースペックで維持費も付き、何より『砲が一門しかついていない駆逐艦』と舐められることを懸念した健治が『じゃあ化け物じみた戦艦を1隻作って砲艦外交してしまえ』という軽いノリで建造された。
そして先日小川帝国で無事に進水し竣工した。現在は今後の作戦のため、シャール軍港に停泊している。
「帝国はなんという国家と対立してしまったのだ…」
シャール軍港の領主のシャールは小川帝国の軍隊を見ながら言う。
彼女は先日の戦闘によりシャール軍港を占領され、捕虜となったものの、これまで善政を敷いて来たため領民達から小川帝国に対して釈放を懇願したため、解放された。
その時の健治曰く「美少女領主?すぐに解放しろ!自分へのイメージが悪くなる!」とのことだ。
健治は前世、彼女なんてできる訳もなく、ひたすら陰キャに徹してきたミリオタだ。せっかく異世界転生できたのだから、ハーレムの一つでも作りたいのかもしれない。
「どうですか?シャール殿。我が帝国の50万トン級戦艦『倭国』は?」
そう自慢げに言う健治。現在、健治とシャールはシャール城のバルコニーにてシャール軍港を見ている。
ちなみに『倭国』は小川帝国で建造された50万トン級戦艦の名前だ。名前の由来は日本の昔の名称からである。
「···素晴らしいとしか言いようがないです。我が国の戦列艦とは文字通り桁が違います。」
どこか悔しそうに言うシャール。まあ中世並みの文明国家にこんな巨大な兵器は不釣り合いにも程がある。
「それはどうもありがとうございます。さて、貴女達の処遇についての会議の結果についてなのですが···」
小川帝国では建造達は占領したシャールの領地への処遇について議論していた。今回占領した領地は小川帝国のザメギア帝国進行作戦の重要な占領地である。小川帝国首脳部はここを完全に小川帝国の領地としようとしたのだが、健治がシャールに嫌われるようなことはしたくない、等と言っており、会議は難航していた。
「えー。シャール殿、小川帝国のザメギア帝国占領地総統部の部長になっていただけませんか?」
「え?」
驚くシャール。それもそのはず、敗北した敵対国家の領主を勝利した国家が使うなど前代未聞である。
「ザメギア帝国占領地総統部は一応我が国の直轄の部です。そして部長となっていただけたのなら我が国本土の住民権も差し上げましょう。」
「本当ですか!?」
···等と言っている健治だが、先程のセリフを要約すると、そこそこの立場にしておけば健治と会う確率も上がり、住民権を与えれば健治を良い皇帝と思わせたい、というところである。
こうして若干健治の私情が入りながらもシャール軍港一体を書類上も小川帝国が正式に占領した。
一方その頃、
ザメギア帝国皇城にて
普段は厳かに議論を交わしていた皇城の会議室では現在、喧騒に包まれていた。
「シャール軍港が落ちただと?!」
ザメギア帝国の重鎮たちは小川帝国がシャール軍港一体を占領したという報告を受け、急遽議論が交わされていた。
「バカな!あそこには我が帝国の精鋭である竜騎士団や魔法騎士団も駐在していたのだぞ!?」
「し、しかし敵は300メイル級の戦艦や火を吹く土竜とおぼしきもの、連発できる銃を持っております!さらに敵は電撃的に我が国本土を襲撃、占領しこのままでは3日後にも副首都に迫る勢いであります!」
「300メイル級の戦艦だと?そんなものが有るわけがなかろう!」
「3日後にも副首都に迫る勢いだと?」
「貴様、さては敵の間諜か?!」
「そ、そのようなことがあろうはずがございません!私は帝国に忠誠を誓った騎士であります!!」
こうして議論は全く進まず、ザメギア帝国はなんの対策もしないまま小川帝国軍と戦うことになるのだった。




