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もうバトルなんて書かない……


「なあ、皇、もうやめにしよう」

 篁が言う。

「何を言ってるんだ?」

 皇は敵意を篁に向けた。

「旭山をこんなにも傷つけられて、なんでそんな悠長なことを言っていられるんだ!?」

「それは旭山が強引にフレイムヘヴンを仲間にしようとするからだろう」

「旭山に誘われて断る方がおかしい!」

 皇は何が何でも俺たちを悪者にしたいようだ。聞く耳を持たない。

「そうか……」

 篁も諦めたのか、一言呟いて何も言わなくなってしまった。

「旭山をこんな事にしたのはお前だな?」

 皇が鳥羽を指差す。

「そうでござるが……」

「許さない!」

 皇が臨戦態勢に入ったので、鳥羽も渋々竹刀を構えた。先の戦いを止めた篁を横目で見たが、携帯をいじっていた。もう皇を止める気はないのだろうか。

「そう私が負けたように言わないでもらえるかな?気分が悪い」

 旭山が立ち上がった。ほとんど負傷していないようだ。

「一対一なら私が勝つだろう。さっさとけりをつけてやるよ」

 鳥羽の肩に力がこもる。

「そんな刀の残骸で何が出来るって言うんだい?」

 旭山が手を薙いだ。その前に鳥羽が踏み込み空中を斬りつける。

「駄目だ!旭山!」

 皇が、飛び出した。

「あいつは……ぐあっ」

 鳥羽の竹刀から繰り出した衝撃波が、皇に直撃した。

「皇殿!」

「皇……」

 鳥羽が叫ぶ。

 皇は少し後ろに吹き飛んで、倒れた。

「何があった!?」

 旭山が駆け寄って皇を抱きかかえる。

「あいつは……咲子にあった……」

 皇はそれだけ言うと、体重を旭山に預けた。

「そうか……私がやられたのもそのせいか……」

 そう呟くと、背中越しに手を払う。指から伸びた糸は、見ているかのように性格に鳥羽を縛り上げた。

「むっ」

 同じ動作を、旭山は繰り返す。

「きゃあ!」

 ヘヴンさんが悲鳴を上げる。彼女も縛られたように直立不動で動けなくなっていた。

「お前!何するんだ」

 唯一縛られていない俺は、ちょとだけ前に進み拳を握りしめた。

「まあ、やめたまえ」

 旭山は皇を床に寝かせ、振り向きながら言う。

「君には何も出来ないだろう」

 悔しいが、その通りだった。俺には何もない。でも、俺は、俺にだって——。

「鳥羽君、君もサイをもつ者だったとはね。それにその力真斬りというやつかい?素晴らしい」

「拙者……ついに憧れの真空斬りを……」

 鳥羽は縛られながらも感動していた。

「どうだい?我々とともにこないか?輝かしい未来を約束しよう」

 旭山が両腕を開くと、鳥羽とヘヴンさんからうめき声が聞こえた。縛り上げる力が強くなっていたらしい。

「そうすれば君の大好きなフレイムヘヴンともずっと一緒にいられるだろう。そうだね?フレイムヘヴン?」

 ヘヴンさんは俺を見た。俺は首を横に振る。

「そんな事させない!フレイムヘヴンは俺のソウルメイトだ!」

「ふっ、そんなことを言うが、君と我々では生きている次元が違うのだ。力を持つ者と持たないもの、その差は歴然としているよ。まあ、フレイムヘヴンも鳥羽君も、我々と一緒いにくれば分かるだろうがね」


「それは出来ないわね」


 突然、女の声が聞こえた。


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