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【書籍重版】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します【コミカライズ進行中】  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
第五章

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723.謝罪と仲直りで、お散歩まで

 反省した様子で、ローズはレオンの前に移動する。おむつにスカート姿なのだけれど、ずるずると尻を擦って近づいた。絵の邪魔をされたレオンは、まるで自分が謝る側のような表情をしている。悲しそうな感じだわ。謝るのはローズなのに。


「ごめ、ちゃ……にぃ、ろじぃ、や?」


 謝りながら、自分を嫌いになったかと尋ねる。叱られた経験がよほど(こた)えたのね。しょんぼり小さくなりながら、ちらちらとレオンを見た。許していいか確認するレオンの視線に、任せると意味を込めて頷いた。


「ろじぃ、いいよ。嫌いなんない」


 ぱっと顔を上げ、ローズは驚いたようにレオンを見つめる。伸ばした小さな手が、ローズの頭を撫でた。妹を許して撫でる兄、眼福だわ。二人とも頑張ったわね。


 ローズじゃないけれど、私も膝を擦って近づいた。二人を纏めてぎゅっと抱きしめる。もう少し大きくなったら、ここにディも加わる。もちろん、元気になったラルフも……あら、私の腕が足りなくなりそうだわ。そうしたら、ヘンリック様の手も借りましょう。


「二人とも手と顔を洗って。ラルフのお見舞いに行きましょうか」


「あい!」


「うん」


 先に立ったレオンの手に掴まり、ローズが「よっちょ」と立ち上がる。そのまま手を繋いで歩き、イルゼの用意した濡らしタオルで顔と手を拭いた。きちんと拭けたレオンと違い、ローズはイルゼの手を借りて顔を綺麗にする。


 頬や首筋にも絵の具が飛んでいたのよ。着替えさせるのは、迷ってやめた。この後で家庭菜園へ向かう予定なので、また汚れてしまう。ヘンリック様を迎える夕方までに綺麗にしたら間に合うわ。


 レオンと私が手を繋ぎ、ローズは迷ってレオンの手を握った。私がまた叱ると思ったのかしら? ふふっと笑い、仲良く廊下を歩く。ラルフの部屋でノックして、飛び込んだのは子供達が先ね。勢いよくベッドまで走り、起き上がっていたラルフの横にばふっと乗り上げた。


 顔から突っ込んだレオンと、真似しようとして身長が届かないローズ。明暗が分かれた二人だけれど、私が後ろからローズの尻を押し上げた。両足がじたばた動いて、靴が片方脱げる。これは……左足みたい。靴を拾いながら、ベッドサイドの椅子へ腰かけた。


「体調はどう? 食べたいものとかある?」


 微笑んで尋ねる間にも、レオンはベッドの上にぺたんと尻を落として座った。正座の両足を外へ崩したような姿勢よ。関節が柔らかいみたい。ローズは真似しようとして、諦めた。彼女は体が硬いのね。


「そろそろ、外へ出たいです」


 困ったように笑う大人びた所作に、少しだけ考える。離れの家庭菜園までなら、大丈夫かも。医師に確認して許可が出たら、一緒に散歩しましょう。

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