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【書籍重版】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します【コミカライズ進行中】  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
第五章

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688.猫達のマイペースはいつも通り

「あっ、もう……暴れないで」


 どうやらミアが暴れて、引っ張ったのが原因らしい。降ろされたミアが、ぱっと走って離れる。手が届かない距離で、触られた部分を毛繕いし始めた。


 あれって、やられた人間側から見ると……なんていうか失礼よね? 助けてあげたのに、ばい菌扱いされた気分になるわ。まあ可愛いから許すけれど。可愛いだけでやっぱり失礼だけれどね。


「しろぉ!」


 両手を広げて呼ぶレオンに気づいて、慌てる。まさかだけれど、シロが飛び降りたら転ぶわ。お尻じゃなくて後頭部を打ったら事件よ。それに猫は爪があるから!! 走って駆け寄ろうとしたが、横を走るティムが先に到着した。


 大人が手を伸ばしても届かない距離で、シロが「みぎゃぁ!」と必死の助けを呼ぶ。そんなに怖いなら、どうして登るのよ! そう叫びたい気持ちで見上げる先、ティムはさっさと梯子を用意した。まさか登って捕まえるの? 


「ティム、危ないわ」


「ご安心くだせぇ、慣れておりますでな」


 にっこり笑い、やや訛った言葉が返ってくる。笑顔で梯子の位置を調整し、離れてしまった。


「えっと……」


「猫ってのは、勝手におりてきやすぜ」


 子猫なら無理なこともあるが、成長した猫なら問題ない。ティムのたどたどしい敬語での説明によれば、登れるなら下りられるそうで。登れない高さからは飛び降りられないとか。実際、何度か温室で同じ状態になったシロとミアだが、梯子や飛び降りで対処してきたらしい。


「なにより、本当に危険なら親が飛んできやす」


 ティムが言い切って視線を向ける先で、母猫アイがちらりと視線を寄越す。堂々と背中に日を浴び、やや太った体を温めていた。焦った様子はまったくない。


「……それもそうね」


 一番納得できてしまった。飛び降りられる高さかどうかは個体差がある。その心配も、母猫アイの落ち着きで吹き飛んだ。危なければ、アイが助けに行こうとするでしょう。


「ではシロは放っておいて、畑の相談をしましょうね」


 まだ心配そうなレオンは猫を見守ると言い出し、ラルフが付き添うことになった。ローズは興味がそれたのか、ミアを抱っこしようと手を伸ばして叩かれている。きちんと爪を出さないのが偉いわ。たぶん、猫達にしたらローズは末っ子なのよ。


 移動用の赤ちゃんベッドとして、楕円形の籠が重宝している。(とう)で編んだ籠は底部分が丸く、置いて揺らすのにぴったりなの。寝ているディの籠を覗いたサビーネが、ふんふんと匂っている。赤ちゃんはミルクの甘い香りがするから?


「あら……やっぱり写真が欲しいわ」


 思わず言葉が漏れてしまったのは、サビーネが籠に入り込んで一緒に寝ようとしたからよ。ディを抱きしめるような態勢で、みっちり籠に詰まって。猫鍋みたいで可愛い。

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― 新着の感想 ―
猫ちゃんと赤ちゃん…可愛い!サビーネちゃん、子供好きかな? 降りられない!の方は梯子で勝手に降りてくるはず…。シロちゃんがレオン君に衝突しなくて、良かっ…まだ高いとこにいるんですよね(汗)ちゃんと梯子…
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