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僕らは浅瀬で恋をする  作者: 秋乃しん
242/243

呪いと復讐4


 「ご注文お伺いいたします」


「あっ、キャラメル、フラペチーノ…」


「なつき、それは無いよ…」


「えっ、じゃあ…。ビックメロンソーダとプレーンワッフルひとつ」


「かしこまりました、ご注文は以上でよろしいでしょうか?」


「はい」


「ビックメロンソーダおひとつと、プレーンワッフルおひとつですね、それでは…」


「あのー、ワッフルにキャラメルってかけたりできますか?」


「できねーよ…」


「恐れ入ります、当店では…」


「あっ、すみません。それじゃあ別皿でキャラメルソースとかって…」


「おまえはどんだけキャラメル好きなんだよ!」


「えーっと…それでは、少々お待ちください」


「なつき、いい加減にしろよ?あっ!店員さんっ!いいですよ、注文は以上で」


「か、かしこまりました。それでは失礼いたしますぅ」


「駄目なのか、都会のくせ…」


店員さん。気まずそうに去っていく。

 僕の知るカフェの店員さんはもっと愛想が良くて、フレンドリーで。

こんなことをあの島.街と比べても意味はなくて。

今一番に集中しないといけない現状は、父さんを目の前に座って、何を口にしていいかと言うことだ。

 しかしまあ、清々しくも若々しくも。

何かやる気のある人間とは思えないほど死んだ目つき。

何か他人とは違うオーラでも放たれていると思っていた僕が、父さんを見て現実に呼び戻されているみたいだ。


 「とうさん?」


「お父さんって言え…」


「なんで?」


「ん、んんん…」


父さんが仕切りに入ろうとするけれど、僕からしたら特に意味もないことで、復讐を兼ねてこの場所へ来た僕は強気だ。

でも、久しぶりの父さんを見て、声を聞いて、雰囲気を感じているこの瞬間は、別に悪い事象だとは思えない。


「父さん久しぶり」


「お父さんって言え!」



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