記憶の片隅2
「それじゃ、俺と茜はちょっとジジィによばれてるから先に戻るわ!夏樹、元気でやれよ!」
大袈裟だよ、どうせこの浅瀬が恋しくて直ぐに戻ってくる。
「優希も、この島のことも、進藤家のことも、よろしくお願いします」
「なんで敬語なんだよ、水臭いなあ」
「おぉ、ぼっち。あたしがこの間抜けを見てやってる間、東京で一番美味しい食いもん見つけてこいよなっ!お土産よろしくっ」
二ノ宮らしいな。でも俺は二ノ宮が一番に東京へ行きたいと思ってることは知ってるんだよ。
でも金が無いんだよな…。
「あぁ、優希をよろしく。お土産は何が欲しいか連絡してくれよ。僕、優柔不断だし…」
「本当に大丈夫か?そんなんじゃ東京の女に食われるぞお?まあ、結菜以上に可愛い子なんてそうそういねーか?じゃあなっ!またっ…」
「うんっ、ありがとう」
じゃあ、最後に結菜。
「二人とも行っちゃったね。寂しくない?」
「うん、直ぐ会えるし。でも結菜と離れるのはちょっとだけ寂しいかも」
「ちょっと、、だけ?」
「ずんごい寂しい!」
んふふ。
君って奴は、なんだかやっぱり僕のことを知ってくれてる。
そして僕も、君の喜ばせかたを知る一方で、怒らせかたも、悲しませかたも。
ぜんぶ知ってる。なんてことは言えないけれど、たぶんそのくらいには知ってる。
「なつきっ!いってらっしゃい!」
「うんっ!行ってきます!」




