四話『キサラ』
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ぼーっと思わず彼女を眺めていると。
「この子が気に入りましたかな?一昨日入ってきた新人で奴隷に落ちる前はとある公爵家だったのですが旦那さまと長男、奥さまが事故でお亡くなりになり彼女がなんとか切り盛りしていたそうなんですが限界が来てしまい家来たちなどの退職金を得るために奴隷に落ちたのです。キサラ、この方はシン様と言う。お前を気に入ったようだ。自己紹介しなさい。」
「キサラと申します。シン様、よろしくお願いいたします。」
名前はキサラと言うのか。
綺麗だ。
欲しい、確かに欲しい。
だが―――
「キサラ、君は戦闘はできるか?」
そう俺はあくまで戦うための仲間が欲しいのだ。
性奴隷も魅力的だが一番はやはり信頼出来る仲間。
戦えなければ諦めるしかない。
「剣術の心得なら多少はあります。ダンジョンなどでも活躍して見せます。」
「彼女は公爵家の生まれなので多少の剣術はできますし、それに処女でございます。入って2日ですが教育も要らないほど優秀ですので今この商館の目玉と言ってもいいでしょう。」
「ほう、では値段は?」
「そうですね、白金貨10枚と金貨70枚というのが彼女の売値なのですが白金貨7枚と金貨50枚でどうでしょう。」
正直、割引されてもされなくても買うことはできる値段だったな。
奴隷1人でこの値段は流石に高いな。
だがそれだけの値打ちがある。
「よし買うとしよう。あと給仕服なんてないか?」
はっきり言おう。
メイド服である。
やはり女奴隷を購入したわけだからメイド服は欠かせまい。
ここにきて俺の性癖がドンドン暴露されていくな。
「メイド服ですね。ございます。1着銀貨40枚です。」
「なら2着貰おう。」
「かしこまりました。では早速準備させてまります。」
オルクはそう言うとキサラを奥に下がらせた。
「15分ほどお待ちください。その間にこの書類にサインを頂きます。」
書類は国に提出するものである。
契約書のようなもので奴隷の最低限の権利である衣食住を提供するという契約書である。
それをサラサラと書きオルクに渡す。
「これでいいか?」
「確認いたします。―――大丈夫でございます。次になんですがこのインクにシン様の血を一滴いただけないでしょうか?」
このインクは奴隷紋を刻むためのインクで主人の血を一滴入れることで契約することができる。
そばにあったナイフで左手の小指を少し切り血を一滴たらす。
そうすると案外早くキサラがやってきた。
「ありがとうございます。では契約をさせて貰います。」
オルクはキサラの左手の甲を取るとその上に先ほどのインクを垂らすと、彼女の左手に奴隷紋が刻まれる。
それとついでに白金貨7枚と金貨50枚それに銀貨80枚入った袋を商人に渡す。
「はい、契約は完了いたしました。シン様、確認のためこの子に何か命令をしていただけませんか?」
一応、しっかり契約した事を確認してもらわないと奴隷商の信用にかかわるのでやってもらっているようだ。
「じゃぁ、俺と手をつなげ。」
俺はそう言いながらキサラの前に右手を差し出す。
すると彼女の左手の甲に描かれた奴隷紋が光り俺の右手を左手でつないだ。
「無事に契約されたことを確認した。」
「ではシン様、これからもご贔屓に。」
俺はキサラと手をつないだまま奴隷商を後にした。
思わず衝動買いをしてしまったキサラを連れて俺は取りあえず歩く。
いくらここら辺はまだ治安は良いとはいえあまり居たくはない。
歩いてて思ったが荷物もあるのだがら一旦帰ればいい事に気づいた。
そこから俺は帰宅し現在キサラと向かい合って机に座っていた。
無言で。
端的に言えば俺に女の子と会話するためのスキルなんてないからなのだが。
「あの...」
そのとき流石に気まずかったのかキサラが声をかけてきた。
「どうした?」
「なんとお呼びすれば良いのでしょか。」
そう言えば出会ってまだ1時間程度しかたっていないのに自己紹介すらしていなかったか。
「そうだな、取りあえず改めて自己紹介からすればいいか。俺はシン・ミシマだ。呼び方は好きにしてくれればいい。」
俺は自己紹介しながらギルドカードを彼女に見せる。
「かしこまりました。では私も自己紹介からさせていただきます。キサラ・M・サラフィールと言います。ですが公爵の地位は剥奪されたので家名が無くなりましたので今はキサラと言います。ご主人様と呼ばせてもらっても構いませんか?」
「大丈夫だ。それでキサラは剣術ができるんだったよな。」
「はい、その通りでございます。」
「あ~、その前にもう少し口調を柔らかくできないか?そこまでかしこまられるとちょっとしんどい。」
「ご主人様の命であれば。...そうですね。これくらいでどうでしょうか?」
「おう、それくらいでいい。」
「わかりました。」
「それで話を戻すがどれくらいできるのか試したいんだ。ギルドカードは持っているのか?」
「いえ、何分公爵の地位からそのまま奴隷になりましたので。」
「そうかじゃぁギルドカードを作りに行かないといけないな。他にも装備とかもいるしな。買い物に行くか。」
「かしこまりました。」
「まだ少し硬いがまぁいいか。」
俺は今日三度目の外出をすることになった。
目的はいくつかある。
キサラの装備と肌着とギルドカード作成。
あとは本屋。
この世界の奴隷の知識とできれば性の知識系が入っているものが欲しい。
この世界の性知識が俺の知っているものと違うかもしれないしな。
この世界避妊具とかなさそうだし。
取りあえず、一番時間のかかるギルドカードの作成から行くことにした。
時間は昼過ぎ夕方前、冒険者ギルドも人でいっぱいになっている。
俺はキサラと中に入ると皆がこっちを見てきた。
男共はキサラを見て下種な顔を浮かべている。
女性はちらっと見ただけで直ぐ視線をもどす。
まぁ女性はそんなにいないんだけど。
冒険者だしね。
そんな下種の顔を素通りして受付の前に立つ。
「ようこそシン様。お昼あたりにいらっしゃいましたので今日は来られないかと思っていたんですが何かありましたか?」
「どうも、この子のギルドカードを作ってもらえます?」
俺は3歩後ろをついてきていたキサラを受付さんの前に出すとキサラを一礼した。
「よろしくお願いいたします。」
「はい、ギルドカードの作成からですとお時間がかかりますがよろしいですか?」
「作ってる間は買い物に行って夜にまたここに来るので大丈夫です。」
「分かりました。それではまずここにお名前をご記入ください。代筆も可能です。」
「かしこまりました。」
キサラはスラスラと名前を書く。
やはり元貴族だけあって文字は書けるか。
「はい、確認いたしました。それではこの水晶に手を乗せていただけますか?」
「これは?」
「犯罪を犯したことがあるかを調べるものです。犯罪を犯したことがありそれが国の刑罰を受けていない状態であれば光り出します。」
キサラは水晶の上に手を乗せるが何も反応はなかった。
「はい大丈夫です。ではキサラ様。今から作成させていただきますので少々お待ち頂く形になります。」
「かしこまりました。」
「じゃぁキサラ、買い物に行こうか。受付さん、よろしくお願いします。」
俺はキサラを連れてギルドを後にし商店街の方に向かった。
まずは武器屋に行くことにする。
昼に来た時に気になっていた武器屋があるのでそこにする。
「ちわ~。」
「おう、いらっしゃい。何をお探しですか?」
「剣を見に来たんだが取りあえず量産品を3本ほどくれないか?あとオッチャンの打った剣を見せてくれ。」
「量産品3本は分かったが、兄ちゃんなんで俺が剣を打ってるのが分かるんだ?」
「秘密だ。まぁ魔法みたいなもんだ。」
「ほえぇ、そんな便利な魔法があるのかい。」
「オッチャン内緒だぞ?」
まぁ魔法と言っちゃ魔法だ。
オッチャンを鑑定魔法で見たら一目瞭然なのだ。
まぁ人などには効かないのだが飾っている剣を鑑定すれば分かる。
・両刃剣
作成者:ミルド
品質:良
そしてこの店の名前はミルド武器店。
店員はオッチャン1人。
まぁ適当に付けた可能性もないことないがさっきのやり取りで御察しだろう。
「これが量産の剣3本だ。それでどんな剣が欲しいんだ?」
「キサラ、お前が使う剣だからお前が選べ。」
「ご主人様。私はこの量産の剣で充分ですが?」
「バカ言うな、これは俺が使う剣だ。キサラのは自分で選べ。勿論量産型のは選ぶな。」
「そんな!私なんかが個人で持つなんておこがましいです!」
「お前の命を預ける剣だ。それくらい剣術を扱えるならわかるだろ。それに装備のせいで戦えないみたいな自体にはなってほしくないからな。」
「...かしこまりました。」
「お?話はすんだか。で?どんな剣がいいんだ?」
「重さは―――」
そこからキサラは細かな要望をオッチャンに伝えそれにあった剣を持て来てもらう。
「嬢ちゃんの要望ならこの剣だな。名前は付けてないんでないがこれなら嬢ちゃんの要望にあった剣だろう。ほれ持ってみろ。」
キサラは剣を受け取る。
「良い剣ですね。ご主人様、これを買っていただいてもいいでしょうか?」
「勿論だ。オッチャンいくらだ?」
「量産の剣3本にその剣で銀貨25枚だ。」
俺はアイテムポーチから銀貨25枚丁度出す。
「まいどあり!これはおまけの装備の整備する為の油だ。また来てくれ!」
キサラが買った剣を鑑定してみる
・名無しの両刃剣
作成者:ミルド
品質:最高
あのオッチャンの技術は中々高いんだろう。
品質が最高と出ている。
他の武器屋の剣を見ても精々良しかない。
これからあの店はよく使うことになりそうだ。
次に防具屋に入る。
この世界の防具には大抵、使用者の身体に合わせてサイズが変わる魔法が施されている。
なのでサイズは気にせず買える。
「防具はまだそんなにいいのは無くてもいいだろう。そこまで強いモンスターが居る場所に行くわけじゃないし。」
キサラがパーティメンバーに加わったので多少は戦闘も楽になるだろう。
だが彼女は実戦経験がないので最初は様子見の討伐系にしかいかないつもりだ。
「いらっしゃい。」
「革の胸当てとブーツ、あと革のコートに革の手袋をくれ。」
「あいよ、銀貨1枚だ。」
「ほい。銀貨1枚。」
「毎度あり、また来てくんな。」
まぁこの防具屋は来る回数が減りそうだ。
武器屋のおっちゃんなら防具も作れそうだし。
その後、キサラの服を見に行く前に本屋に入る。
「キサラ、本を買うから欲しい本があれば持ってくるといい。」
「買っていただけるのですか?」
「勿論だ。むしろ買ってやるから選べ。命令してもいい。」
「ありがとうございます。では探してまいります。」
キサラはそう言うと本屋の奥に歩いていった。
何の本か決まっているのだろうか。
まぁ考えても仕方ないので目的の本を探す。
―――10分後―――
俺は目的の本を抱えキサラを探している。
そんなに大きな店でもないので直ぐに彼女は見つかる。
見つけた彼女は両手に1冊ずつ持って本とにらめっこしている。
「欲しい本は見つかったか?」
「もう少々お待ちいただけますか?どちらか選びますので。」
「いや待たん。」
俺はそう言いながら彼女が持つ2冊の本と取り会計に向かう。
「ご主人様、流石に2冊も買っていただくわけには!」
「気にするな。どちらも欲しかったんだろ?」
「そうですが...」
「なら気にするな。どうしても気にするならそれ相応、俺の為に働いてくれ。」
「かしこまりました。精一杯、ご主人様の為に働かせていただきます。」
「活躍には期待している。」
目的の本をゲットし、最後の服屋に入る。
「キサラ、普段の服3着と肌着3着、あと寝るときの服を選べ。勿論キサラの服だぞ。」
「かしこまりました。」
彼女には事前に服の必要性を訴え購入することを伝えていたので流石に今回は反論して来なかった。
今着ている服も装飾が一切ない少し色あせた白のワンピースだ。
流石にそんな服の上には防具も着れない。
まぁ装備を整備するための手ぬぐい程度にすればいいだろう。
少し時間が経ったのでキサラを見てみると。
普段着と肌着は決まったのか店員に手渡しており、今は寝間着を決めているのか2着手に持っている。
すると俺の視線に気づいたのか服を持ってこちらに駆け寄ってくる。
「ご主人様、どちらの服がよろしいでしょうか?」
差し出してきたのは淡いピンクの綺麗な色をしたワンピースのようなもの
もう1着は日本によくあるようなシャツにズボンといったセットのようなもので色は薄い水色をしている。
今日から着て貰うものだし、まぁ下世話な話、今晩からいたすのでワンピースのやつもいいとは思う。
だがキサラにはもう1つのシャツにズボンの方もスラっとしていて似合うのは間違いない。
悩んでいるとある事に気付いた。
この世界にもあるらしくハンガーにかかっており引っかける部分をキサラが持ってこちらに差し出している。
ほんの、ほんのわずかだがワンピースの方をこちらに伸ばし、シャツズボンの方を少し後ろにしている。
ということは彼女的にはワンピースが欲しいのだがシャツズボンの方も捨てがたい。
だがワンピースかなぁと思って出しているんだろうことは分かる。
恐らく、最後のひと押しが欲しいのだろう。
ならそれに答えるのも主人の役目だろう。
「水色の方はキサラに似合うとは思うがそっちのワンピースの方がキサラにはもっと似合うと思うぞ。」
一応、彼女が悩んでいるシャツズボンの方も褒めつつワンピースを押す。
「そうでしょうか、ですがご主人様がおっしゃるならこちらにします。」
そういうと彼女はまた店の奥に行った。
俺も金を払うために奥に向かうのだった。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
この後もう少し彼女とのイチャラブが続きます。
キサラ視点の話も投稿したいと思っていたりしますが未定です。
それではまたよろしければ次話も読んでやってください。




