十一話『美少女たちの名前はミレリアとレアル。』
一日遅れてすみませんでした。
何でもするから(ry
「おーい、生きているか?」
声をかけるとこちらを向き、死んでいた目に活力が少し湧き出るがまたしぼむ。
「私の飼い主でしょうか?」
「違う違う。ほら、この顔を覚えてないか?この前、君の店でポーションを買っただろ?」
ポーションの言葉に反応して目に活力が再び戻る。
「もしかして、割高でポーションを買ってくれたお兄さんとお姉さんですか?」
「お?覚えてくれてたか。君を助けに来た。」
「助けに?」
「そうだ。」
「な、何故?」
「ん~、分かりやすく言えば君を助けたかったからだ。」
「私を...助けたかった。」
「そうだ。同情だ。だが関わってしまったからには同情だけでは気分が晴れない。だから助けに来たんだ。」
その言葉をきいた彼女は一気に顔を真っ赤にしてしまった。
別に恥ずかしい言葉を言ったつもりはないんだが。
俺は鍵を開けて彼女を連れ出す。
「取りあえずここから出よう。」
取りあえず雑魚123の目が覚めて入ってきたら面倒だ。
さっさと行くべきだ。
彼女の身体をみると前見た時より明らかにやせ細っていった。
恐らく何も食べさせてもらえなかったのだろう。
「よし担いで行ってやる。」
「キャッ!」
俺は彼女を背中に担ぐ。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫でしゅ...」
?
よくわからないが大丈夫そうなので走り出す。
「あ!ちょ、ちょっと待ってもらって良いですか?!」
「どうした?」
「できればもう一人助けて欲しい子が居るんですが。」
「助けて欲しい子?」
「助けてもらってる身でおこがましいんですが。」
「大丈夫ですよ。ご主人様はお優しいので。」
「まぁ優しいかどうかは別としてあと1人くらいなら我がまま位聞いてやるよ。」
「ありがとうございます!あの子です!」
彼女が指さした先にいたのは牢獄の冷たい地面に横たわっている今にも死にそうな担いでる彼女より少し長く丸い耳をした兎の獣人の女の子が居た。
「彼女、病気でして、このままだと処分されてしまうんです!だから!」
「分かった。取りあえず連れ出そう。キサラ頼む。」
「かしこまりました。」
俺はその子の牢獄の鍵をあけキサラに連れてきてもらう。
「よし脱出するっぞ。」
「「はい!」」
俺達は来た階段を上っていき先ほどの部屋に出てそこから外を目指す。
途中何か踏んだ気がするし「グエェッ!」と聞こえた気がするが気のせいだな。
いつの間にかジャミと呼ばれた男が居なくなってるがあいつには魔法でマーカーを付けたから居場所は特定しているので取りあえず放置。
とにかく俺とキサラが担いでる2人の安全の確保だ。
スラムに入ってきた入り口から脱出しそのまま家に転がり込む。
「キサラ!毛布を持ってきてくれ!あとお湯も沸かして!」
「はい!かしこまりました!」
「君は、取りあえず身なりを整えろ。風呂を沸かしてやるから入れ。」
「で、ですが。」
「今、君にできることは何もない。」
「―――!わ、わかりました。」
「大丈夫だ。必ず助ける。だから今は身体を清潔にして休め。キサラ!毛布2つにしてくれ!」
2階からキサラが「かしこまりました!」と返事が来たのでまずキサラが担いできた兎獣人の少女を床に寝かせる。
そのまま俺は倉庫から魔法陣を書いた板2枚を取り出し取りあえず風呂に向かう。
これは水の魔法と火の魔法を描いた魔法陣だ。
内容は今は省くが簡単に説明すると魔力を流すと描かれた魔法陣が作動する。
これは水と火を起こす魔法だ。
二つ重ねて同時に使うことでお湯を出すことができる。
だが板に書かれているため効率が悪いかつ1度使うと桶に丁度お湯が良い感じにはいる位で割れて使い物にならなくなる。
そんな不憫なアイテムを同時に桶に入れて魔力を流し込んでお湯を張る。
その間にキサラが二階から持ってきた毛布1枚を兎耳少女に掛け、キッチンでコンロにヤカンを置いてお湯を沸かす。
俺はある程度お湯を出すと犬の獣人の娘をお風呂に催促しはいらせる。
その後すぐさま兎耳少女の容体を確認する。
身体をCTのように手を頭から足先までかざし身体の内部を魔法で索敵魔法の要領で確認する。
結果は左腕の骨折に多数の切り傷や何か熱い物ではんこのように押されたやけどの跡。
それに重度の貧血、その所為で起きてる慢性的な風邪と身体に混ざってる水銀が大量に。
そしてそれによってズタズタの内臓や身体。
恐らく水俣病とイタイイタイ病を併発している。
一体これほどの虐待を誰がやったのだろうか。
骨折や切り傷は取りあえず回復魔法でなんとかなる。
貧血などは栄養と水分を取らせればある程度は回復するがこれは致死量近い。
輸血が必要なほどだ。
貧血と言うよりそもそもの血が足りない。
更に水銀。
これが一番厄介だ。
俺の知識では治す方法は思いつかない。
力技で水銀を全て抜き取り、身体や内臓の損傷している部分は回復魔法をかけてゴリ押ししかない。
あとは血中に潜んでいる、慢性的風邪の原因である大量の菌やウイルスは魔法でゴリ押しで消すしかない。
プランが決まればまず一番厄介な水銀を抜き取る。
体中の水銀を一旦胃に集めて胃を傷つけないように球体にしてかつ魔力で覆っていく。
口を開かせ食道の入り口も魔力でこじ開け無理やり水銀を取りだす。
魔法万歳。
そんなこと思っている暇はない。
ゴリ押し回復魔法で切り傷骨折を治すがハンコのようなやけどは跡がくっきりと背中に残ってしまった。
ウイルスや菌も死滅させていく。
同時に彼女の体力を回復させるために自然治癒を促進させるように魔力を流す。
キサラに頼んで作らせた濃いめの食塩水を少しづつ飲ませつつ沸騰したお湯を少し冷やしてぬるくしてキサラに身体を拭かせつつ身体全身の毛穴から魔法で無理やり水分を身体に吸収させていく。
血が薄くなり貧血が悪化するが水分を増やしつつ自然治癒の促進で血液の生産量を強引に増やさせる。
食事も碌に取れてないだろうからキサラに頼んで白湯を作らせる。
それくらいなら彼女も作れるようになってきているのだ。
そこからは彼女の呼吸も安定してきて取りあえず一安心。
身体をスキャンしてもまずいところは今のところない。
そのあとすぐにお風呂に入れた犬の獣人娘が上がってきたので兎耳少女は取りあえずは安心だと伝えた。
「あ、ありがとうございます!今更ですが私の名前はミレリアといいます。狼の獣人です。」
今まで犬タイプの獣人だと思っていたが狼だったか。
「俺はシン・ミシマだ。」
「私はキサラと言います。」
それぞれに自己紹介をした後に兎耳の彼女の話をする。
「取りあえずなんだけれど彼女の名前は?」
「名前はレアルと言います。あの檻の中でたまたま仲良くなった娘です。それで―――」
話によればレアルは元々病弱な体質らしくそれゆえ普通の奴隷としては使えず、前の主人が人間主義の貴族らしくあの奴隷商に売られて1ヶ月ほど前に入ったらしい。
だがあの環境に身体は耐えられなかったようで様々な病気を発症し捨てられる寸前だったそうだ。
そこで俺の登場と言うことらしい。
そしてミレリアは噂通りで俺がポーションを買った後直ぐに奴隷狩りにあい、奴隷紋を刻まれたらしい。
現在は左内太ももに刻印がある。
彼女がそれを見せるために恥ずかしがりながらスカートをたくしあげた時に興奮しなかったと言えば嘘になる。
結局、命は助けることができたが奴隷の身分にはやはり落ちてしまったらしく解放することも難しくなってしまった。
「あのそれでですね。私をシンさん、いいえシン様の奴隷にしていただけないでしょうか!?」
は?!
「俺の奴隷に?」
「はい、どちらにせよ私は奴隷に落ちてしまいました。通常の奴隷商では私を扱ってくれる場所は少ないですし、選べるのであればシン様の奴隷にしていただけないでしょうか。」
「俺の奴隷になるからには強くなってもらわないと困るぞ?」
「大丈夫です。狼族の獣人は元々身体能力が高い種族ですし、鼻も利きます!モンスターの匂いもかぎわけることができますよ!」
「モンスターの匂いか...その匂いでなんの魔物かが分かるのか?」
「もちろんですよ!」
現状、索敵魔法では魔力の波の反射を利用している為、そこまで詳しくは分からないのだ。
精々、身体の大きさと魔力の質くらいである。
流石は、い...狼の獣人だけあるな。
「まぁ俺としては大歓迎なんだが本当に良いのか?」
「はい!むしろよろしくお願いいたします!」
「ならこれからよろしくな。」
それを聞いたミレリアは頬を薄くピンクに染めつつ笑顔になる。
「ありがとうございます、ご主人様!よろしくお願いします!」
こうして2人目の奴隷ができました。
「あの、それでなんですがまだ経験がないものでして...」
「経験?」
ミレリアは突然顔を真っ赤にしながら俯いて経験がないと言い始めた。
「戦闘経験の話か?大丈夫だ、取りあえずは訓練から入るから。」
「いえ!それもなんですが、あの、その、よ、よよ、よよ、よと!」
よと?
「夜伽の経験がないものでして...」
ブッ!
こ、この子は一体何を言い出すんだ!
「いきなり何を!」
「申し訳ありません!ですが男性冒険者の方が威勢の奴隷を手に入れると必ずそう言う行為をすると聞きまして...その。」
いやまぁ、確かにそうだろうが全員が全員ではないだろう。
初日からキサラに手を出した俺が言っても説得力はないが。
「別に無理強いはしないぞ。あくまで俺は誘うだけだ。」
こっ恥ずかしいがミレリアが困惑しないように精一杯の虚勢は張っておく。
だが俺は強制する気はサラサラない。
キサラとする時も一応、確認のようなものは取ったしな。
「大丈夫ですよ、ミレリア。ご主人様はとっても優しくしてくれますから。」
キサラ!余計な事は言わない!
俺が恥ずかしいわ!
「そ、そうなのですか?」
だがミレリアはそれを聞いて何故、顔の赤みが取れていくんだ!
おかしくないか?!
「はい、ミレリアもご主人様にお任せしなさい。」
「かしこまりました!キサラ様!」
おぉう、同じ立場の人間に様付けちゃったよ。
まぁ身なりはかなり良いからな。
「ミレリア。私は貴方と同じご主人様の奴隷の身分です。様を付けるのは間違いです。良いですね。」
「そ、そうだったのですか!てっきり奥様なのかと思ってしまいました!すみません。」
そ、そんな奥様なんて!って言いながらキサラは身体をクネクネさせていた。
嬉しかったのか?
「ではキサラ姉さまと呼ばせてもらってもよろしいですか?」
「えぇ、構いませんよ。一緒にご主人様を支え、手助けをしましょう。」
「かしこまりました、姉さま。」
「話は終わった?」
「「はい。」」
「取りあえず今後の方針は大金を稼ぎます。」
「「大金?」」
二人同時に首を傾げるんじゃありません。
可愛いくて襲ってしまいそうにゲフンゲフン。
まだ会ってそんなに経たないのに随分息がぴったりだなおい。
「二人とも息合いすぎ。」
「ご主人様を慕うものは私の同胞、姉妹のようなものなのです。息が合って当然なのです。」
「そうでございます。私とキサラ姉さまのお慕いするのはご主人様のみ。それ以外の人間など塵芥に等しいのです。」
「お、おう。そうか。」
ミレリアこそ俺と会って間もないのにどれだけの忠誠心があるんだ。
なんか怖いぞ。
「まぁ俺への忠誠心は分かった。」
「本当でございましょうか。」
「ミレリア、ご主人様のお言葉には嘘はございません。そのことは後々分かります。」
キサラがポッと赤く染めた両頬に両手をあて恥ずかしポーズをする。
後々分かるってどういうことだろう。
「話を戻す!今回、大金を稼ぐ理由は2人の訓練時間を作るためだ。それを元手に野営装備を整え、森に1年潜るためだ。」
「1年ですか?」
「今回のスラム事件では相手が弱かったからミレリアを奪取できたがこれ以降に新たな問題に差し掛かる可能性は十分にある。」
そう今回、キサラは傍観者でしかなかった。
戦闘には一切参加していないのだ。
それにミレリアの実力も今の所、未知数。
それを見極める為の1年でもあり2人の訓練の1年でもある。
それに加え俺の新たな戦闘方法の模索の1年でもあるので時間はむしろ足らないくらいなのだ。
「ここに戻ってくるのは一年後になるのでしょうか?」
「いや、基本は野宿するつもりだが緊急事態のみここに戻ってくるつもりだ。」
「ではここを売るわけではないのですね。」
「気に入っていたのか?」
「それは勿論です。ご主人様とその過ごしている場所ですし。」
「そ、そうか。」
頬を染めてそう言うことを言うのはやめなさい。
今日は大人しくしているつもりなんだから!
「コホン、取りあえず今後の方針は話した。今日はもう休もう。流石に今日は二人とも疲れただろうから俺の部屋で先に寝ていてくれ。」
「え?ご主人様と寝るのですか?」
「ミレリア、何を言っているのですか?私たち二人はシン様の奴隷なのです。何時でもお相手できるようにしておくのは当然のことですよ。」
「お姉さま、そうなのですね。覚悟はできました。」
いやいや、二人とも勝手に話を進めないで欲しい。
今日はしないから。
ミレリアも決死の覚悟のような顔しない!
「二人とも、今日はしないから。流石に二人とも疲れてるだろ。」
「そんなことはございません!シン様の為なら何時だって準備万端です!」
「私もお姉さまと一緒です!何時でも覚悟はできています!」
二人ともそこまでの忠誠重いわ!
いや、嬉しいけどさ。
だが俺はこれからやることがある。
二人には寝ていてもらわないと困る。
「取りあえず、今日は終りだ。レアルもどうせ今日は起きない。明日も目が覚めるか怪しい位だからな。」
「かしこまりました。」
「か、かしこまりました。」
「じゃぁまた後でな。」
「「はい。」」
返事をすると二人は部屋に入っていく。
しばらくすると部屋から物音が消える。
それから俺は、道具の手入れを済ませて時間を潰す。
二人が寝たぐらいの時間に俺は家を出る。
向かうはスラム。
目的は一つ。
お仕置きの時間だ。
最後まで読了ありがとうございました。
今回遅れました言い訳をさせてください。
リアルの方のお仕事が忙しかったのです。
申し訳ないですm(_ _)m
今週は東京に行くのでPCも開けず投稿はお休みさせてもらいます。
次の予定は30日土曜日の予定であります!
ではいつも通りの最後でいつもブクマされて読んで下さりありがとうございます。
新しく読み始めていただいた方大変嬉しく思います。
頑張ってまいりますのでよろしくお願いします。
それではまた次話もよろしくお願いします。




