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ひとりで焦る

「あの…、パパ…」

「パパ?わたしは、どっちかといえばお兄ち

 ゃんっ子だよ?」

 

「お兄さん…」

「うん」

「てかさ、お腹大きくなってないけど順調な

 んだよね?」

「うん、順調だよ。毎日」

 

 ⁉︎

 毎日…

 日々成長?

 

「毎日…⁇」

「…そう。恥ずかしいからその質問もう終了

 ね」

「えっとー…、やっぱりパパの子供って…」

「?わたしだけど…」

「え?あぁ、そのパパじゃなくてあっちのパ

 パ」

「あっちのパパ⁇」

「うん」

「待って。話がよくわからない。こっちとか

 あっちのパパって?」

 

 あれ?

 もしかして、お腹の子って…パパの子供じ

 ゃないの⁉︎

 

 てか、パパいるんだよね⁉︎

 

 あれ⁇

 パパいるよね…?

 ん?

 じゃあ、一体…誰の子⁇

 

 えっ…

 パパの子だよね⁉︎

 

 でも、やっぱりパパ以外いなくない?

 呼び方がパパじゃなくなった?

 下の名前呼びとか?

 

 

 てか…

 まさか…

 

「あのさ、白雪さん‼︎」

「えっ、何⁇」

 

 …まさか白雪さん、他にも…

 パパ以外にも相手がいらっしゃる?

 とかは…ないかなー…

 でも、わかんないよなー…

 

 パパからお金もらってたからあんまりいい

 たくないのかな?

 

 …

 

 言葉が出ない。

 

 てかさ、日々痩せてるけど…

 まさかおろしたりしてないよね⁉︎

 

 …

 

 

 思わず絶句してしまった。

 

 

 シーンとした部屋に時計のカチカチという

 音だけが鳴り響く。

 

 まさか…

 まさかあの後病院に行っていた⁈

 

 でも、もしかしたらありうることだ…

 

 …

 

「おーい、白代くーん」

 オレの前できれいな指をヒラヒラさせて手

 を交互に揺らす白雪さん。

 

 なんて細くてきれいな指…

 とかみてる場合じゃない。

 

 でも、頭の中が真っ白になってしまって何

 も考えることができない。

 

 ど、どういうことなんだ…

 

 あー、待て待て‼︎

 

 オレ、落ち着け‼︎

 

 

「ふぅー」

 と大きなため息をついたあと白雪さんにオ

 レは、質問をしてみた。

 

「パパとは、良好?」

 と。

 

 すると、

「なんでそんなにパパが気になるの?」

 とオレの顔を覗き込む白雪さん。

 

 …

 

「だってさ、もし上手くいってなかったなら

 さ…」

 

 上手くいってなかったならおろすって決断

 もわからなくないというか…

 

「ふふ、パパとは良好だよ。心配しなくても

 大丈夫だよー。ま、たまにおやじ臭するの

 が嫌だけど」

 

 ⁉︎

 

 もしかして、おろしてない⁉︎

 

 親父臭ってことは、つわりがあるってこと

 だよね⁉︎

 

 そうなんだよね⁉︎

 

 いるんだよね⁉︎

 

 ちゃんと育ってるんだよね⁈

 

 心の中で必死に白雪さんに訴えかけるオレ。

 

 続く。

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