卒業後の夢
白雪さんは、いきなり
「わたし、実は最近…お料理に目覚めたの」
と言い出したのだ。
はい⁉︎
お料理…⁈
体調が良くないとか、休学とかそういう重
い話がくると思っていたので思わずビック
リしてしまった。
「グフっ…お、お料理⁉︎」
こぼしたお茶を拭こうとティッシュをとり
に立ちながら白雪さんに聞き返した。
すると、
「うん!最近さ栄養管理とか楽しくてね。だ
からそういう方向の進路に進みたいなって
先生方に相談してたの」
とニッコリ微笑んだ。
…えと。
まず子供を育てながらのなんか資格が欲し
いってことかな…?
「栄養士とか?」
「うん、そうそう!」
イキイキとこたえてくれる白雪さん。
そうか…。
白雪さんなりにきちんと子供との未来を考
えていたのか。
「そっか。それで学校は?」
「学校は、卒業してから専門の大学に入る予
定だよ」
「あー…、卒業…」
「うん。何?そんなに卒業嫌なの?まだ先だ
しそんなに寂しがらなくても。」
…
「寂しいとかじゃなくて…」
学校から許可おりたのかな。
産休届けみたいなの申請して、それから卒
業して専門の大学?
子供は、どうするんだろう…
でも進路考えるってことは、お腹の子順調
なんだよね?
「あのさ、オレがあんまり口挟むようなこと
じゃないけど…パパは…そのー、そっちの
パパは、なんて言ってるのかなー…」
「パパ?いいじゃない。応援するから頑張り
なって言ってくれたよ。てか、そっちのパ
パって何?あっちにもこっちにもパパがい
るみたい」
とクスクス笑う白雪さん。
…言い方まずかったかな。
あっちでもこっちでも…みたいな。
「あっ、ごめん。なんか言い方変で」
「ううん。白代くんって面白いよね」
「えっ、そうかなー」
「うん、そうだよ。例えが面白い。くくく」
今にもお腹を抱えて大笑いしそうな白雪さ
ん。
…なんか褒められたけど、いつも変な例え
してるつもりなかったんだけどな。
でも、白雪さんからしたらオレは変なんだ
な。
白雪さんは、笑いを堪えながらふとある写
真に目をとめた。
「あ、この写真って」
「幼稚園の頃のオレだよ」
「白代くん、この頃すっごくモテてたよね。
今もだけど」
「あー、でもいっとき太ってた時は全然モテ
なかったんだよね」
「うん。知ってる。だからやっと白代くん独
り占めできるって思って喜んでたのに。」
なんていきなり白雪さんが言い出したんで
すけどーー⁉︎
続く。




