先生
サスサス
オレは白雪さんのお腹を優しくマッサージ
した。
どれくらいの加減がいいのか全く分からず
とにかく優しくさすった。
すると白雪さんが、
「もっとぎゅうぎゅうやっちゃって大丈夫だ
よ」
と言い出すじゃないか。
「えっ、ダメだよ。そんなに強くは」
「あ、そうなんだ。さすが先生」
とオレをいきなり先生呼ばわりする白雪さ
ん。
⁉︎
先生って…
「いつも先生は、緩めのマッサージなの?」
エ…⁉︎
いつもって…
そもそもオレ妊婦マッサージはじめてです
けどーー⁉︎
「オレさ…、マッサージとかはじめてなんだ
よね」
「えっ⁉︎そうなんだ。でも、さっき強めはダ
メって…」
「あー、それはなんかそうなのかなってね」
「なるほどー」
お腹をさすられながら納得する白雪さん。
てかさ‼︎
オレ、白雪さんのお腹触らせてもらっちゃ
ってるけどいいの⁉︎
今さらだけど、こんなことオレがやらせて
もらっていいのかな⁉︎
なんか…
コレ…
夢なんじゃね⁉︎
白雪さんの部屋にオレがいて…
白雪さんはベッドに横たわってて…
お腹触らせてもらうとか…
意味わかんねーって‼︎
そんなわけのわからない状態が数分続いた。
「よし!なんかお腹さすってもらったからい
いのが産まれそう」
と元気よく立ち上がる白雪さん。
⁉︎
「そんなジャンプとか…危ないから」
「ふふ、白代くんって心配性?」
…
「…あー、そうなのかな…?」
「じゃあ、先生!次は運動教えてください」
⁉︎
妊婦体操…
知らねー…
こんなことになるならちゃんと勉強してお
けばよかったーー。
産みなよとか支えたいとか言っときながら
なんも勉強してないとかオレって…
オレってマジダメじゃーん‼︎
「えと、運動ね。オレ…全く勉強してなくて
さ」
「うん!自己流なんだね。なら、それを教え
てよ」
⁉︎
えっとー…
自己流…
なんだか今日の白雪さん…やたらと張り切
ってるな。
産む決意決まって元気でたとか⁇
ま、それならそれで応援するのみだ‼︎
「運動なんだけどさ」
「うん」
「あんまり激しい運動とか重いものとか持た
なきゃいいんじゃない?」
「あー、なるほどです。そうだよね!あんま
り過激すぎるとやる気なくなるもんね。あ
りがと。先生」
…先生ではないが。
白雪さんは、オレがお腹のお父さんになる
と言い出すと思って遠回しに先生とか呼ん
でお断りしているのかな…。
…ま、そうだよな。
オレなんかじゃな…
頼りなすぎだよな…
ハハハ…
続く。




