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目覚めて始まる異世界生活〜チートが無くても頑張って生きてみる件〜  作者: どこでもいる小市民
第五章〜組織の三代最高幹部編〜
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出撃メンバー

投稿遅れました。誤字報告ありがとうございます。

リュビル村が、白殺虎に襲われるかもしれない。そう考えた俺の案を、グラシアさんは腕を組んで、ひたすら考えていた。まぁ、ただの偶然かもしれないしな。そもそも何故、四方の村を襲わなければならないのかの理由も分からないし。


「トキヤさん、この考えですが……正式に使用させていただきます。ですが、あまり公にすると、もしかしたらいるかもしれない、この国の裏切り者にも、そのことは伝わってしまいます」


確かにそうだな。


「ですので……この事は私とトキヤさん、そしてトキヤさんのパーティメンバーのみに、情報は留めておいてください」


「分かりました。ですが、もし仮に現れた場合はどうするんですか?」


俺は一番大事だと思う部分を尋ねた。もし現れたとして、その場合の対処だ。獣魔皇、国ひとつを1日で滅ぼせるほどの力を持つ魔物を、どうやって倒すのかだ。


「それについては……トキヤさんのパーティは入ってもらいますがよろしいですね?そしてもちろん私も参戦しましょう。あとは……」


グラシアさんは言葉に詰まる。こんなただの偶然かもしれない現象に、あまり位の高い人は集めにくいのだろう。そして、位の高い人ほど、基本的には強いのだから、弱い人を集めても、あなたの無駄だ。


「私のお父さんは?私がこの事を話したら、嫌でもついてくると思うけど?」


ルナがそう言う。確かにあの娘大好きのアクシオスさんなら、絶対についてくるだろう。戦力的にも申し分ない。


「ルナさんのお父さんですか?どれほど強いんですか〜?」


グラシアさんの口調が戻った。


「魔法騎士団団長、アクシオス・ティンゼルさんですよ」


「ふえぇ〜〜〜!!!そうだったんですか〜!」


うん、完全に戻ったな。てか知らなかったんだ。てっきり同僚だし知っているものかと……同僚だからか。


「そうだ。ガルーダさん、ヘプトさん、アラン、あとはアレク、マージュ、クラディスも一応誘おうかな?」


他にも冒険者仲間はいるのだが、実力的に無理な人が多いし、あまり大勢に話すとまずいしな。お前は実力大丈夫なのか?発案者の俺が行かなきゃダメでしょ。俺は強制で確定。


「ふぇぇ〜、トキヤさんはそんなに交友関係が広いんですね〜。私なんて、合コン仲間ぐらいしか居ませんし(ボソッ)」


「いや、別に候補をあげただけで、確定ではありませんよ。特に後半に関しては、ただの冒険者仲間ですし、参加してくれるかも分かりません」


特にクラディスは貴族だしな。わざわざ命をかけるような真似なんてしないだろう。冒険者、騎士団なんかの戦力があるんだし、貴族は民草を率いて……なんて幻想だろうな。


「とりあえず騎士団の人、ガルーダさん、いや、ヘプトさんに伝えることってできますか?アクシオスさんはルナが伝えられると思いますので」


ルナから頼んだ方が確立は高そうだしな。


「ふぇ?どうでしょうか?とりあえず、うちの副隊長に伝えておくのです〜。ちょっと待って居てくださいね〜♪」


グラシアさんはそう言って、俺たちを仕事部屋へ残して出て行った。


「ふぅ、ちょっとトキヤ、私たちのこと忘れるぐらい熱心に考えていたわね。でも、確かにこの違和感に気づいたのはすごいわ。私が見るに、これが当たる確率は……約70%ぐらいね」


ルナがそう言う。確率は結構高いな。


「トキヤ様、私の村のこと、覚えてくれてたんですね」


「当たり前だろ?前に一度、行ったじゃないか?」


チワがそう言うが、俺はそう返す。半年間の間に、俺たちは一度チワの村に行っていた。一応そこでお祈りみたいなことをした。


「ご主人様、魔物を操るような事は知りませんが、人為的に魔物化させることができる魔法があるのは知っています。白殺虎を操る事が出来るとしたら、それはおそらく組織かと」


ハズクは俺の主張にそう意見をする。ハズクは元組織の一員だ。確かにそう思うのは当然か。


「そうだな。白殺虎出現には、組織が噛んでいたのか。くそ!」


俺はついそんな声が漏れた。憎い……チワ、ニーナちゃんにあんな風にした白殺虎が憎い。そんなことを考えているとグラシアさんが戻ってきた。副隊長を連れて。


「トキヤさ〜ん、待たせしましたです〜!」


「隊長、もう少し威厳というものを持って接してください。幾らトキヤさんだろうと、こちらにもメンツというものがございます」


グラシアさんに、女性である副隊長さんがそう注意をする。確かにグラシアさんを一目で隊長クラスと気づくのは難しいだろう。


「ぶぅ〜!リンちゃんはそんな風に堅いから彼氏が出来ないんじゃ、ひっ!ごめんなさい〜!」


グラシアさんはリンちゃんこと、パトリン・ニューラトルさんの事を馬鹿にする。だが、それを言った瞬間睨まれて謝っている。そして、グラシアさんも彼氏居ないんじゃ?あまり深くは突っ込まないでおこう。


「トキヤさん、それで説明していただけませんか?隊長では話にならないので」


「リンちゃん、ひっど〜いです!私も一生懸命に説明したのに〜!」


パトリンさんの一言に、グラシアさんはそう反論する。まぁ酷いが、グラシアさんの説明も酷かったのだろう。俺はそう考えながら、ここで話した事を話す。


パトリンさんはしばらく腕を組んで考えている。ここに現れる可能性を考えているのだろう。


「……分かった。私も協力しましょう。だが、王都を隊長クラスが全員離れるのはまずいです。もしかしたら、誘導の可能性も考えられますし。私、ヘプトが王都に残ります。ヘプトにもそう伝えておきます」


パトリンさんがそう決める。確かに誘導の可能性もあるか。あまりないとは思うがな。


「出発は明日の早朝にしたら、昼ぐらいには着くでしょう。各自、最低でも夕方までには着くように。以上ですね?」


「待ってください。冒険者の知り合いを3人、あとはギルドマスターが知り合いなので、少しこの事について話し合いたいんですけど」


パトリンさんのまとめに、俺はそう意見をする。だが。


「冒険者は構いませんが、ギルドには教えないでください。結構仲が悪いのに、借りを作るのはごめんなんです」


そう言われた。ハヤトには相談できないのか。組織としての意地?みたいなものなのかな?


「分かりました。では、冒険者の知り合いには相談してみます。それではまた明日」


「貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました」


「お父さん……団長には私から言っておくわ」


俺たちはそう挨拶をして、騎士団本部を去った。さて、どうしようか。移動は各自、クエストではないから馬車も出せない。ハヤトに出してもらえるようにも頼めない。


半年前より成長したハクちゃんも、さすがに4人は重たすぎて無理だ。さらに言えば、アレク達も行くとなれば、さらにリュビル村に行くための移動手段が必要となる。


キュウに乗せてもらうのも無理がある。第1にキュウの存在自体がダメだろう。俺たち4人なら、ハクちゃん2人、キュウ2人で行けたんだけどな。


俺はとりあえずギルドに向かった。あいつら、確か徹夜だったから、今の時間帯でクエスト見にきてる可能性ありそうだし。


ギルドに入る。あ、クエスト達成の報告するの忘れてたわ。急いで報告をした。戻ってくると、チワが


「トキヤ様、こうなることまで予測して、遠回りになる報告を後回しにしたんですね?さすがはトキヤ様です」


なんて勘違いをしていたが、わざわざ訂正する必要もないだろう。さすトキ!

お?丁度良いな、アレクもマージュもクラディスもいる。次のクエストか、クエスト報酬の分配でも決めているのだろう。


ちなみに俺たちは俺、チワ、ハズク、ルナで、割合として俺が6、チワとハズクで3、ルナが1だ。ルナは家もあり、お小遣いももらえているらしいから、無償で良いと言ってきたが、それはさすがにダメなのでこうした。


俺の割合が多いのは、宿代、食事代、雑費を合わせてだからだ。俺が一番計算などは出来るからな。残りを俺が総取りなのだが、娯楽用のお金はほとんど残らない。


ランクが上がるにつれて、武器のランクも修理代も高くなるしな。まぁ、ちょっとやり繰りをして、とある物を買ったことはあるけど。


「アレク……えっと、今日ぶりだな」


「おう、トキヤじゃねーか。どうしたんだ?他の3人も。じゃあ付き合っ痛ってぇぇぇ!」


どうやらアレクはマージュに足を踏まれたようだ。そんな風にナンパしてたらいつか殺されるぞ?誰にかは言わないが。


「悪いけどちょっと重要な話があるんだ。アレク達の話が終わってからで良いからさ。聞いて欲しいんだ」


「大事な話?……なら、先に話してくれよ。こっちは報酬の分配だから、大して重要じゃないしな。トキヤがそう言うって時は、本当に大事なんだろう?」


「そうね。トキヤさん、お願いできますか?」


「手短にな。早くエリーに会いたいんだ」


3人はそう言った。


「……クラディス、エリーとは会えたのか?」


「あぁ、3時間ほどで捕まえたさ。俺の状態を考えて、あいつは逃げたららしいが、俺はそれをさらに読んで、あえてそこに行ったら居たんだよ」


エリー、逃げきれなかったな。無事を祈っているぞ。


「そんなクラディスなんかの事よりも、重要な話の方を早く話してほしいんですけど」


「あぁ、悪かった。……白殺虎、あいつが次に現れる場所が分かったかもしれない」


「「なっ」」


「うそっ」


俺は小声でこう言う。3人の目が見開かれ、3人はつい声を漏らしてしまった。


「マジだ。そこでアレク達にも協力してほしいんだ。もちろん戦力としてな。安心してくれ。こっちの他の戦力は、魔法騎士団団長、第二部隊隊長、第三部隊隊長だ。あと俺たちもな」


俺が小声でそう伝えると、3人は黙りこくってしまった。どうするべきか考える前に、そのメンツだけで頭がパンクしそうなのだろう。しばらく待つか。そして、三分後、アレクが口を開く。


「なぁトキヤ、お前の交友関係どうなってんだ?」


それが一言目かよ。


「別にただの偶然だな。1人知り合ったら、後は芋づる方式みたいな感じだ。そうそう、ギルマスも知り合いだ」


「はぁ?マジか?……そう言えばトキヤって、貴族とも通じてるようなものだな。俺とエリーがそうだし……まぁ、俺たちが出会ったような感じだったんだろうな」


クラディスはそう納得していた。


「それで、引き受けてくれるか?これは強制じゃない。受けないなら受けないで構わない。

確実に現れる保証もないから、時間の無駄になるかもしれないしな。

ただ、この事は黙ってもらうだけだ。明日にでも出発するつもりだから、ここで決断を出してほしいんだけど。

もちろん、パーティメンバーでしか話せないこともあると思うから、俺たちは少しギルドの外に出ておくよ。十分後、また入るからその時に返事を聞かせてくれ」


俺はそう言って、チワ達と出ようとする。だが、それをアレクが止めた。


「待てトキヤ……やるよ。俺はやる」


アレクはそう言った。


「おいおい、即答だけど大丈夫か?」


「あぁ」


アレクの参戦が決まった。


「はぁ、じゃあ私もアレクが行くなら行くわ。アレクは私がいないとダメだもんね?」


「いや別に」


「……アレクは私がいないとダメだもんね?」


「……いやべーー」

「アレクは私がいなーー」

「はいはいそうですよ!って事で、マージュも行くらしい」


マジかよ。2人もこんな怪しいことについてきてくれるのか?


「……ありがとうな」


「「気にするな(しないで)」」


俺はそう言うと、アレクとマージュはそう返した。そして、後は返事を出していないクラディスに、みんなの視線が集まる。


「はぁ……これ俺だけ行かないとか無理な流れだろ。仕方がない、行く。でもトキヤ、ひとつお願いを聞いてくれ。エリーとデート……じゃなくて買い物をしたいんだが、その時にプレゼントを買いたい。オススメを教えてくれ」


「それぐらいならお安い御用だ」


こうしてアレク達のパーティは、白殺虎を倒す仲間に加わった。

面白かったら感想、誤字脱字報告、ブクマ、ptお願いします。

あと、私のもう1つの連載作品の

『普通を求めて転生したら、剣の勇者の息子で杖の勇者になっちゃった〜剣技と魔法で最強〜』

も、是非読んで見てください。

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