第六章 三節 選定の剣①
久々の更新ですいません。
読んでくださってる方、いつもありがとうございます。
咳の症状があり体調がずっと悪く、医療機関を受診したら咳喘息と診断されました…。みなさんも体調や熱中症に気をつけてください。
ウーサー王が亡くなってから宮廷は混乱した。王がいなければ王妃が代わりに政を担うが、その王妃は罪人としてとられられてしまった。
二人には子供はおらず、後継者の話もでていない。
よってウーサー亡き後、誰が代理となるのかこれからどうするのか周囲はわからず立ち往生状態だった。
これに上手く介入したのがマーリンだ。
マーリンが指示した大臣や領主を中心に議会を進めたり、迷えばマーリンも助言を与えたりしていた。
やはり長く生きているおかげか、数週間で混乱はおさまり通常とはいかないがそれに近い状態にまで戻りつつあった。
そんな状態が数年続き、ついにとある声があがってきた。
“そろそろ王による統治を行いたい。よって王の選定を実施しようではないか”
マーリンは来てしまったかと頭を抱える。
ウーサーとイグレインとの間に生まれた、アーサーは齢12ぐらいだ。
見習い騎士にはなれるが、王になるにはもう少し年齢が上がってほしい。
そのためにわざと口を出し、時間を稼いでいたがかなり限界に近い。
「さぁ…どうしたものか…」
マーリンは独り言を呟いた。その声に返答するものはおらず部屋は静寂に包まれていた。
「少し早いが……あれを用意するか…」
マーリンは杖をふると、光の輪が足元に現れる。
輪の真ん中にマーリンが立ち、輪はマーリンの足元から頭に向かい浮上していく。
浮上した後の部分から、マーリンの姿が徐々に消え、最終的には姿が見えなくなった。
マーリンはアヴァロンに戻りとあるモノをブリテンに持ち込んだ。
そのモノを城下の目立つ場所に配置し、看板も配置しておく。
「これでよし…あとはエクターに頼もうか」
マーリンはその足でエクターのもとへ向かった。
皆が寝静まる中、エクターは小さなろうそくの光の下で書類に目を通していた。
王がいなくなってから宮廷は混乱、議会もうまくまわらず大変だったが、マーリンが口出すようになってからは徐々に落ち着きを取り戻しはじめた。
そして、中途半端な状態が数年続いた今、統制は限界に近い。
無論、自分もそう思う一人だ。そうでなければ、自宅で仕事などしなくてもよいはずなのだから。
「この状態はいつまで続くかな…王を望む声があがる一方で、誰が王にふさわしいか誰が決めれるのか……」
暗がりの部屋の中で一人ぼそっと呟く。その言葉に回答するような魔術師の声が聞こえる。
「王の選定は、剣に任せよう。由緒正しき剣に、己の主人を決めてもらおうでないか」




