第六章 二節 嫉妬①
「やぁ、モルガン。おかえり。アーサーは元気だったかい?」
「…………」
モルガンは宮廷の職場に戻るとマーリンが珍しく仕事していた。話しかけられたが無視して素通りしてやりたい気持ちにかられる。
「無視しないで〜」
「気になるなら自分でみにいけばいいではないですか?」
「それはそうだけど……」
マーリンはヴィヴィアンの依頼でランスロットに対して稽古している。だからアーサーの稽古を私に依頼してきた。最初は断るつもりだったが、アーサーと初めて対面した際、不思議といいかなとも思えて今に至る。
「アーサーは強いです。下級兵士並みではないでしょうか」
「へぇ、なかなかすごいね」
「まぁ、まだまだ成長しますからわからないですよ」
「確かにね、そういえば明日は休みだけどどこかいくのかい?」
「明日はロット王のところにいきます。ガウェイン達を城下に連れていく約束をしてしまったので…」
「へぇ〜、明日は城下でバザーや祭りがあるからかな?」
「そんなところです」
「モルガンは面倒見がいいね」
(こいつには言われたくない!)
マーリンに褒められても何も嬉しくなく、ただただ頭の中でマーリンに対して文句を言い続けるのであった。
ロット王はモルガンの予言通りに子供が誕生した。この7年くらいの歳月に子供は3人生まれ、一人は最近身籠ったばかりだった。
ロット王は泣いて喜ぶ。また生まれ子全員が男だったことも、喜ぶポイントの一つであった。
生まれた子はロット王からの依頼でモルガンも育てたり剣術などを教えたりしている。
そもそも、ロット王から依頼されなくても自ら志願する予定だった。
ガウェインは円卓の中で最強格の騎士だが、ランスロットとの一騎打ちに敗北し、その時に負傷した傷のせいで死んでしまう。
モルガンはランスロットの死をスキップしたかった。自分がブリテンをおさめるとなった時にいて欲しい存在だと思ったからだ。
これによりガウェイン…もといロット王の子たちを上手く懐柔するために小さい頃から関わりを持つことにした。
子育てなどしたことはなく大変だったが、赤ちゃんの笑顔やリアクションでなんとか乗り切ることができた。
そして、アグラヴェイン、ガウェインは立派に成長し、ガヘリスも自分で出来ることが増えてきた。
モルガンは日に日に愛情が増し、3人は本当の子のように大事に育てた。




