第五章 八節 すり替え③
湖の騎士 ランスロット
円卓の騎士の一人で円卓の中で最強と言われた騎士
アーサー王を裏切りブリテン崩壊のきっかけを
作った騎士
モルガンはランスロットの情報を頭でかき集める。ランスロットは湖の乙女、つまりヴィヴィアンに養育され高潔で最強の騎士となる。
つまり、この子どもは小さい頃のランスロット。
一瞬、本当に始末しようかと悩んだ。
この男のせいで、後の円卓、ブリテンは崩壊する。事前に阻止しようかと思ったがヴィヴィアンがランスロット自身にも細工をしている可能性を考慮したら簡単にはできないと思った。
モルガンは悩んだ末、ランスロットの記憶を一部消すことにした。消す方法を考えていたら、ランスロットが話しかけきた。
「あ、あの…許していただけますか?」
「ええ、許すわ」
「ありがとうございます」
頭を地面に擦り付けながらお礼を言った後、ランスロットは立ち上がった。
「ここで何をみたかは知らないけど、お母さんに秘密にしておいてくれる?」
モルガンがそう提案すると少し困った顔をしていた。どうやら母であるヴィヴィアンには秘密にできないと思っているのか。モルガンは餌でつることにした。
「秘密にしてくれたら飴をあげるわ。これは宮廷でしか手に入らないし美味しいわ」
そう言ったモルガンはポケットから飴をだす。その飴は宝石のように様々な色をしており、ランスロットは目を輝かせた。
欲と思いに葛藤した後、ランスロットは約束すると返事してくれた。
「ありがとう。はい、どうぞ」
複数の飴を包んだ紙ごとランスロットに渡す。ランスロットは子どもらしく喜び、飴を舐め始めた。
すると、眠気が襲ってきたのかうとうとし始める。そして5分ほどで眠りにつき倒れるところを魔法でキャッチし近くのベンチに移動させた。
催眠と記憶消去の効果をもつ飴だったのでランスロットは眠ってしまった。
モルガンは眠っているランスロットに声をかけて湖を出たのであった。
はっと目覚めたら森のベンチの上だった。どうやら眠っていたようだ。
ヴィヴィアンからお使いを頼まれ、用事を済ました後にトレーニングしたところまでは覚えているがその後がおもいだせない。
悶々としながら、ヴィヴィアンの元へ向かう。
「ランスロット、トレーニングしていたの?」
「うん」
ヴィヴィアンに質問されたので答える。ベンチの事は気になったがわざわざ言わないでおこう、ランスロットはそう決め、ヴィヴィアンには何も言わなかった。
ヴィヴィアンは妖精なので、ランスロットが嘘をついていることを見抜けなかった。
むしろ、ランスロットから懐かしい匂いがした気がしたが、それが何かわからず、聞き方もわからないためそれ以上、ランスロットと会話しなかった。




