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新たなる伝説  作者: アルトリア・ペンドラゴン
第1章 転生編
11/14

誕生

 

 俺が魔術と練法の特訓を始めてから半年が過ぎた。



 相変わらずあれから少しも上達はしていない。


 魔術教本や練法教本以外の本も参考にし、いろいろ特訓のやり方も変えてみたのだがあまり効果は出なかった。


 自分の才能の無さに少し絶望しそうだ。



 でも、魔力と命気の感知のクオリティだけはかなり良くなっている。


 今なら50メートル圏内の魔力、命気の流れは完璧に把握できるぜ。


 感知できるだけで操作ができないと全く意味ないのだが.....



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 そうして書斎でいつも通りの特訓に没頭していると、扉の外の廊下が騒がしいことに気付いた。



 (今日なんか大きな行事やイベントあったっけ?)



 不思議に思い扉を開けると、とある部屋と廊下や階段を7、8人のメイドが行ったり来たりしていた。



 (あれはイオーネの部屋!!)



 何かがイオーネの身に起きたことを察した俺は廊下を走り、近くを通ったメイドを問いただした。



 「母さんに何があったんだよ!!教えてくれ!!」



 俺がここまで焦ったのには理由がある。


 それは4ヶ月前にさかのぼる。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 その日も俺はいつも通り書斎での特訓に明け暮れていた。



 俺の日々の特訓スケジュールはこんな感じだ。


 ・朝の8時頃に起床し朝食


 ・9時~11時まで書斎で魔術や練法の参考資料などに使えそうな本探し。


 ・11時過ぎに昼食

 

 ・12時~18時まで魔術と練法の特訓。


 ・18時過ぎに風呂に入る。


 ・19時から夕食


 ・20時~22時までイオーネと過ごす。


 ・22時過ぎに就寝


 基本はだいたいこんな感じの日々を過ごしている。



 そして俺は風呂と夕食を終え、イオーネと遊ぶため子供部屋に戻っていた。



 イオーネと遊ぶといっても基本的には知らない単語を教えてもらったり、文字を書く練習などちょっとしたお勉強会みたいなものだ。



 そして、俺はイオーネと勉強をするために部屋で待っていたのだが20時30分を過ぎてもイオーネは現れなかった。


 もしかして忘れているのだろうか。


 呼びにいこうと立ち上がると突然ドアが開く。


 部屋に入ってきたのはイオーネではなく、メイドだった。



 「メナス様、突然ではございますが本日はイオーネ様はここにはいらっしゃいません。」



 ふむ、なんか急用でも出来たのだろうか。



 「それと今後しばらくは安静のためイオーネ様と会うのは控えていただきます。またここにもしばらくはいらっしゃらないのでご容赦を。」



 っておいおい、どうゆうことだよ。


 いきなり急展開すぎるだろ。


 

 「母さんに何かあったのか?」


 「申し訳ありません、私からは何も申し上げることはできません。ただ、一つ言えるのはイオーネ様の安全は保障いたしますのでご安心を。」


 

 むぅ、まあイオーネが無事なら文句をいうまい。


 納得はできないが。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 その後、イオーネと一度も会わないまま今に至る。



 一応その間に他のメイドやアラン(父)、他の兄弟にも聞いてみたりはした。


 メイドは無言で首を振るだけ。


 アランはうるさそうに無視をするだけ。(てか何気にひどくね?)


 一番上の兄貴は興味なさそうにシカトするだけ。


 二番目の兄貴は「大丈夫だよ」っと爽やかな笑顔で言うだけ。


 いやいや、何が大丈夫なんだよ。


 

 そして、今はイオーネの容態が急変している。



 周りのやつらは適当なことばっかり言いやがって.....


 イオーネに何かあったらどう責任取ってくれんだ。



 そう思うと怒りが沸々と湧き上がってきた。


 

 「おい、いったいどういうことだ。母さんは大丈夫じゃなかったのか?」



 そう問い詰めるとメイドがあわあわし始める。


 ああ、そういえばこいつはここにきたばかりの新人だったっけか。



 「お、落ち着いてくださいメナス様。い、イオーネ様は無事です、だ、大丈夫ですから。」


 「じゃあ、なんで母さんの部屋が騒がしいんだ? 何かあったんじゃないのか?」


 「い、イオーネ様は現在は、あのその、えーと.....」


 「おいおい、この期に及んでごまかすつもりか? だったら俺ももう容赦はしないぞ?」


 「ひっ、ううぅ、わ、わかりました。わかりましたから。」



 そうして、観念したメイドから衝撃の事実が告げられた。


 まあ、衝撃というよりは予想外だったのだが.....



 「イオーネ様は現在、妊娠されているんです。」



 やっぱり重い病気だったか.....って、え.....ニンシン?



 「そして、今日の朝に陣痛が出始めましたのでいつでも出産できるよう準備はしてありました。」



 えーと、ということは別に重い病気とかそういうのじゃないってことか。


 そういえば、前に寝室でギシギシアンアンを頻繁にやってた時期あったな。


 俺が生まれて1年目くらいの時でよくやるなとは思っていたが.....



 「先ほど本格的な出産が始まりましたので、そのサポートをしておりました。もうそろそろ誕生されると思うのですが.....」



 すると、タイミングを計ったように赤ちゃんの叫び声が聞こえてきた。



 「おめでとうございます。無事ご誕生されましたね。」



 そう、笑顔で言われると俺はもう何も言えなかった。


 うん、なんかいろいろ疑ってみんなごめんね。


 でもさ、みんなが隠すからさ、なんか俺も不安になるじゃん。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 

 後から聞いた話によると俺に隠すよう指示を出したのはイオーネらしい。


 出産は必ず成功するわけではないため、俺をぬか喜びさせたくなかったらしい。


 うん、本当ごめん。



 そして、この時生まれた俺の新しい妹はソフィア=ファノリオスと名付けられた。


 

 次の投稿日は来週の土曜日となります。

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