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⭕ かき氷 5


 セロは豹(ひょう)の他(ほか)にもペルシャヒョウ,ユキヒョウ,チーター,ジャガー,ピューマ,パンサー,トラ,ライオンの〈 猫(びょう)(ネ)人(にん)(ニン)形(ぎょう)(カ) 〉を降(ふ)らせた。


 それだけじゃなくて、ウンピョウ,サーバル,ボブキャット,オオヤマネコの〈 猫(びょう)(ネ)人(にん)(ニン)形(ぎょう)(カ) 〉まで降らせた。


 マジで何(なに)してくれちゃってんの!?


 何(ど)処(こ)のTV(テレビ)局も番組を切り替えて臨時ニュースが放送されている。


 ニュースが放送されてない番組はN◯Kくらいだ。


 今は子供向け番組が放送されている。


 それは兎も角として──、臨時ニュースの映像には、空(そら)から大型ネコ科の動物が降って来(く)る様子が映(うつ)されている。


 ファンファンファンファンファン……って効果音(おん)が聞こえて来(き)そうな映像だ。


 降って来(き)た大型ネコ科の動物達が、道路や歩道を我(わ)が物(もの)顔(がお)で跋(ばっ)扈(こ)している映像も流れている。


 肉食獣(じゅう)にも関わらず、人間や動物には目も暮れず無関心で、道路,歩道を歩き回ったり、地べたや車の屋根の上(うえ)に座(すわ)り込んで寛(くつろ)いでいたりしている。


 大きな欠伸(あくび)をして、昼寝を始める大型ネコ科の動物も見られる。


 24時を過ぎれば勝手に〈 テ(原質)フ(の源(みなもと)) 〉に変換されて消えるって言うけど、事実を知らない人間達は外(がい)出(しゅつ)を控(ひか)える緊急事態となっている。


 ニュースでもキャスターが危険を促(うなが)しているし、外(がい)出(しゅつ)をしないように呼び掛けている。


 まさに大変な事態となっていた。


 オレはセロが作ってくれたアイスクリームを食べながらニュースを見る。


マオ

「 でもさ、セロも優しいよな 」


セロフィート

「 はい?

  ワタシが “ 優しい ” です? 」


マオ

「 そうだよ。

  だってさ、米●町みたいに犯罪の多い県には大型ネコ科の動物を降らせてないんだろ?

  それってセロの良(りょう)心(しん)だろ? 」


セロフィート

「 マオ、勘違いしないでください。

  人(セロ)形(フィート)に良(りょう)心(しん)も悪(あく)心(しん)も無いです 」


マオ

「 でも、実際に── 」


セロフィート

「 確(たし)かに犯罪率の高い5県には大型ネコ科の〈 猫(びょう)(ネ)人(にん)(ニン)形(ぎょう)(カ) 〉は降らせてません。

  それは事実ですけど、何(なに)も降らせてない訳ではないです 」


マオ

「 そうなのか?

  じゃあ、何(なに)を降らせてるんだ? 」


セロフィート

「 蛞(なめ)蝓(くじ)です♪ 」


マオ

「 は?

  な…な…なめ…蛞(なめ)蝓(くじ)だってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!

  いゃ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

  な…何(なん)で蛞(なめ)蝓(くじ)を降らせる必要が有るんだよぉ!! 」


セロフィート

「 雨と言えば蛞(なめ)蝓(くじ)でしょう♪ 」


マオ

「 何(なに)言ってんの!?

  『 でしょう♪ 』じゃないよっ!!

  今は8月だぞ!

  梅(つ)雨(ゆ)の時期は2ヵ月前(まえ)に終わってるじゃんかよ! 」


セロフィート

「 マオ、8月でも雨は降ります 」


マオ

「 そりゃ降る日も有るだろうけど……。

  だからって何(なに)も蛞(なめ)蝓(くじ)を降らせなくても良(い)いんじゃないか? 」


セロフィート

「 暑さを吹き飛ばせると思って♪ 」


マオ

「 そ…そりゃ……大量の蛞(なめ)蝓(くじ)が雨と一緒に降って来(き)たら、悲鳴が彼(あち)此(こち)で上(あ)がるだろうし、体内温度も下(さ)がると思うよ……。

  セロはさ…オレが蛞(なめ)蝓(くじ)を嫌(きら)ってる事を知ってる筈だろ? 」


セロフィート

「 はて?

  そうでした? 」


マオ

「 そうだよぉ!

  オレは蛞(なめ)蝓(くじ)なんて大(だい)っ嫌(きら)いだし、苦手だよ! 」


セロフィート

「 ワタシには蛞(なめ)蝓(くじ)スープを嬉しそうに喜んで食べていたマオの姿しか覚えてないですけど? 」


マオ

「 あ…あれは蛞(なめ)蝓(くじ)だって知らされてなかったからで── 」


セロフィート

「 はいはい。

  そういう事にしときましょう 」


マオ

「 『 そういう事に 』じゃないからな!

  兎に角、蛞(なめ)蝓(くじ)が降って来(く)るなんて悪夢だよ!!

  雨が降る度(たび)に魘(うな)される案件だからな! 」


セロフィート

「 はいはい。

  米●町には蛞(なめ)蝓(くじ)を降らせるのは止(よ)しましょう 」


マオ

「 本(ほん)当(と)か? 」


セロフィート

「 蝸牛(かたつむり)にします 」


マオ

「 コラぁ~~!!

  殻(から)が付いてるだけじゃんかよぉ!!

  蝸牛(かたつむり)も駄目だろぉ~~ 」


セロフィート

「 マオは困ったさんですね 」


マオ

「 『 困ったさん 』じゃないからな!

  雨が降りそうな日は外(そと)から出(で)ない様(よう)にしないとじゃないか── 」


セロフィート

「 マオ、アイスクリームは有りますか? 」


マオ

「 え?

  あぁ……今、オレが食べてるアイスクリームが最後かな? 」


セロフィート

「 それならか(・)き(・)氷(・)を食べません? 」


マオ

「 かき氷(ごおり)? 」


セロフィート

「 そうです。

  マオの為に特別なか(・)き(・)氷(・)を用意します 」


マオ

「 特別なか(・)き(・)氷(・)? 」


セロフィート

「 角切り(カット)果物(フルーツ)を使ったか(・)き(・)氷(・)です 」


マオ

「 角切り(カット)果物(フルーツ)を使ったか(・)き(・)氷(・)?? 」


セロフィート

「 ──どうぞ、マオ。

  マオの為に作った特別なか(・)き(・)氷(・)です 」


 アイスクリームを食べ終えたオレの前(まえ)に出(だ)されたか(・)き(・)氷(・)は、大きなガラスの器(うつわ)に入(い)れられている。


  素麺を入(い)れる為に使われるド定番のガラスの器(うつわ)だ。


 フワフワ氷(ごおり)は削り立(だ)てだからかキラキラと輝いて見える。


 フワフワ氷(ごおり)の中には角切り(カット)果物(フルーツ)が入(はい)っている。


 スプーンで掬(すく)た中には、フワフワ氷(ごおり)と角切り(カット)果物(フルーツ)が入(はい)っている。


 口(くち)の中へ入(い)れるた後(あと)、角切り(カット)果物(フルーツ)を噛むと弾(はじ)けた様(よう)に濃厚な果汁が広がる。


 綿みたいにフワフワな雪を思わせる氷(こおり)は口(くち)の中でスゥーーーと溶けていく。


 濃厚な果汁と溶けたフワフワ氷(ごり)が合わさって、丁(ちょう)度(ど)良(い)い味(あじ)に変わった液体が、渇(かわ)いた喉を優しく潤(うるお)してくれた。


セロフィート

「 マオ、味(あじ)はどうです? 」


マオ

「 うん(////)

  美(お)味(い)しいよ。

  かき氷(ごおり)を食べてるのに最後はジュースを飲んでるみたいな感じがする。

  この角切り(カット)果物(フルーツ)って冷(ひ)えてるから、シャリシャリするもんだと思ったけど──。

  弾(はじ)けるって、どうなってるんだ? 」


セロフィート

「 秘密です♪

  気に入(い)ってくれました? 」


マオ

「 うん(////)

  こんなか(・)き(・)氷(・)は初めて食べるよ。

  かき氷(ごおり)とジュースを一緒に味(あじ)わえるなんて新しいか(・)き(・)氷(・)じゃないか?

  シロップ無しで食べれるか(・)き(・)氷(・)も好きだけど、この特別なか(・)き(・)氷(・)も好きだな♥️ 」


セロフィート

「 マオに喜んでもらえて嬉しいです♪ 」


 当分はこ(・)の(・)かき氷(ごおり)を食べながら、夏の暑さに耐えられるかも知れない。


 氷(こおり)を細かく削って食べる方法を考えて、実践した人って凄いよな!


 オレはか(・)き(・)氷(・)を世の中に生(う)み出(だ)してくれた人にノーベル平和賞を授与したいと思う。


 この綿雪みたいにフワフワしたか(・)き(・)氷(・)を生(う)み出(だ)してくれた人にも、オレはノーベル平和賞を授与したいよ!


 全国のか(・)き(・)氷(・)も食べてみたいなぁ~~。

◎ 訂正しました。

  まさに大変な事態となっている。─→ まさに大変な事態となっていた。

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