セロは豹の他にもペルシャヒョウ,ユキヒョウ,チーター,ジャガー,ピューマ,パンサー,トラ,ライオンの〈 猫人形 〉を降らせた。
それだけじゃなくて、ウンピョウ,サーバル,ボブキャット,オオヤマネコの〈 猫人形 〉まで降らせた。
マジで何してくれちゃってんの!?
何処のTV局も番組を切り替えて臨時ニュースが放送されている。
ニュースが放送されてない番組はN◯Kくらいだ。
今は子供向け番組が放送されている。
それは兎も角として──、臨時ニュースの映像には、空から大型ネコ科の動物が降って来る様子が映されている。
ファンファンファンファンファン……って効果音が聞こえて来そうな映像だ。
降って来た大型ネコ科の動物達が、道路や歩道を我が物顔で跋扈している映像も流れている。
肉食獣にも関わらず、人間や動物には目も暮れず無関心で、道路,歩道を歩き回ったり、地べたや車の屋根の上に座り込んで寛いでいたりしている。
大きな欠伸をして、昼寝を始める大型ネコ科の動物も見られる。
24時を過ぎれば勝手に〈 テフ 〉に変換されて消えるって言うけど、事実を知らない人間達は外がい出しゅつを控ひかえる緊急事態となっている。
ニュースでもキャスターが危険を促うながしているし、外がい出しゅつをしないように呼び掛けている。
まさに大変な事態となっていた。
オレはセロが作ってくれたアイスクリームを食べながらニュースを見る。
マオ
「 でもさ、セロも優しいよな 」
セロフィート
「 はい?
ワタシが “ 優しい ” です? 」
マオ
「 そうだよ。
だってさ、米●町みたいに犯罪の多い県には大型ネコ科の動物を降らせてないんだろ?
それってセロの良りょう心しんだろ? 」
セロフィート
「 マオ、勘違いしないでください。
人セロ形フィートに良りょう心しんも悪あく心しんも無いです 」
マオ
「 でも、実際に── 」
セロフィート
「 確たしかに犯罪率の高い5県には大型ネコ科の〈 猫びょうネ人にんニン形ぎょうカ 〉は降らせてません。
それは事実ですけど、何なにも降らせてない訳ではないです 」
マオ
「 そうなのか?
じゃあ、何なにを降らせてるんだ? 」
セロフィート
「 蛞なめ蝓くじです♪ 」
マオ
「 は?
な…な…なめ…蛞なめ蝓くじだってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
いゃ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
な…何なんで蛞なめ蝓くじを降らせる必要が有るんだよぉ!! 」
セロフィート
「 雨と言えば蛞なめ蝓くじでしょう♪ 」
マオ
「 何なに言ってんの!?
『 でしょう♪ 』じゃないよっ!!
今は8月だぞ!
梅つ雨ゆの時期は2ヵ月前まえに終わってるじゃんかよ! 」
セロフィート
「 マオ、8月でも雨は降ります 」
マオ
「 そりゃ降る日も有るだろうけど……。
だからって何なにも蛞なめ蝓くじを降らせなくても良いいんじゃないか? 」
セロフィート
「 暑さを吹き飛ばせると思って♪ 」
マオ
「 そ…そりゃ……大量の蛞なめ蝓くじが雨と一緒に降って来きたら、悲鳴が彼あち此こちで上あがるだろうし、体内温度も下さがると思うよ……。
セロはさ…オレが蛞なめ蝓くじを嫌きらってる事を知ってる筈だろ? 」
セロフィート
「 はて?
そうでした? 」
マオ
「 そうだよぉ!
オレは蛞なめ蝓くじなんて大だいっ嫌きらいだし、苦手だよ! 」
セロフィート
「 ワタシには蛞なめ蝓くじスープを嬉しそうに喜んで食べていたマオの姿しか覚えてないですけど? 」
マオ
「 あ…あれは蛞なめ蝓くじだって知らされてなかったからで── 」
セロフィート
「 はいはい。
そういう事にしときましょう 」
マオ
「 『 そういう事に 』じゃないからな!
兎に角、蛞なめ蝓くじが降って来くるなんて悪夢だよ!!
雨が降る度たびに魘うなされる案件だからな! 」
セロフィート
「 はいはい。
米●町には蛞なめ蝓くじを降らせるのは止よしましょう 」
マオ
「 本ほん当とか? 」
セロフィート
「 蝸牛かたつむりにします 」
マオ
「 コラぁ~~!!
殻からが付いてるだけじゃんかよぉ!!
蝸牛かたつむりも駄目だろぉ~~ 」
セロフィート
「 マオは困ったさんですね 」
マオ
「 『 困ったさん 』じゃないからな!
雨が降りそうな日は外そとから出でない様ようにしないとじゃないか── 」
セロフィート
「 マオ、アイスクリームは有りますか? 」
マオ
「 え?
あぁ……今、オレが食べてるアイスクリームが最後かな? 」
セロフィート
「 それならか・き・氷・を食べません? 」
マオ
「 かき氷ごおり? 」
セロフィート
「 そうです。
マオの為に特別なか・き・氷・を用意します 」
マオ
「 特別なか・き・氷・? 」
セロフィート
「 角切りカット果物フルーツを使ったか・き・氷・です 」
マオ
「 角切りカット果物フルーツを使ったか・き・氷・?? 」
セロフィート
「 ──どうぞ、マオ。
マオの為に作った特別なか・き・氷・です 」
アイスクリームを食べ終えたオレの前まえに出だされたか・き・氷・は、大きなガラスの器うつわに入いれられている。
素麺を入いれる為に使われるド定番のガラスの器うつわだ。
フワフワ氷ごおりは削り立だてだからかキラキラと輝いて見える。
フワフワ氷ごおりの中には角切りカット果物フルーツが入はいっている。
スプーンで掬すくた中には、フワフワ氷ごおりと角切りカット果物フルーツが入はいっている。
口くちの中へ入いれるた後あと、角切りカット果物フルーツを噛むと弾はじけた様ように濃厚な果汁が広がる。
綿みたいにフワフワな雪を思わせる氷こおりは口くちの中でスゥーーーと溶けていく。
濃厚な果汁と溶けたフワフワ氷ごりが合わさって、丁ちょう度ど良いい味あじに変わった液体が、渇かわいた喉を優しく潤うるおしてくれた。
セロフィート
「 マオ、味あじはどうです? 」
マオ
「 うん(////)
美お味いしいよ。
かき氷ごおりを食べてるのに最後はジュースを飲んでるみたいな感じがする。
この角切りカット果物フルーツって冷ひえてるから、シャリシャリするもんだと思ったけど──。
弾はじけるって、どうなってるんだ? 」
セロフィート
「 秘密です♪
気に入いってくれました? 」
マオ
「 うん(////)
こんなか・き・氷・は初めて食べるよ。
かき氷ごおりとジュースを一緒に味あじわえるなんて新しいか・き・氷・じゃないか?
シロップ無しで食べれるか・き・氷・も好きだけど、この特別なか・き・氷・も好きだな♥️ 」
セロフィート
「 マオに喜んでもらえて嬉しいです♪ 」
当分はこ・の・かき氷ごおりを食べながら、夏の暑さに耐えられるかも知れない。
氷こおりを細かく削って食べる方法を考えて、実践した人って凄いよな!
オレはか・き・氷・を世の中に生うみ出だしてくれた人にノーベル平和賞を授与したいと思う。
この綿雪みたいにフワフワしたか・き・氷・を生うみ出だしてくれた人にも、オレはノーベル平和賞を授与したいよ!
全国のか・き・氷・も食べてみたいなぁ~~。
◎ 訂正しました。
まさに大変な事態となっている。─→ まさに大変な事態となっていた。