✒ 天狗様の子 1
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
暇潰しに覗いてくださり、有り難う御座います。
◎ 今回のテーマは「 天狗 」です。
私の中で “ 天狗 ” と言えば【 准教授・高槻彰良の推察 】です。
7巻を読んだのですが、もう1人の先生の存在に対して「 ??? 」です。
12冊も発売されている原作小説を読んだら、もう1人の先生の正体が分かるんでしょうか??
漫画の7巻って原作小説の何冊目なのでしょうか……。
色々とモヤモヤしつつネタが無かったので「 天狗 」を使って何か書いてみようと思い立ちました。
【 准教授・高槻彰良の推察 】を買ってなければ生まれなかった作品かも知れません。
──*──*──*── 東京都米●市米●町米●横丁
──*──*──*── 犯罪天国都市・米●町
──*──*──*── マックンナルド
オレは今、シュンシュンと《 マックンナルド 》で昼食をしている。
今月から《 マックンナルド 》では《 セロッタ商会 》とのコラボ企画が開催されていて、100円に1つスタンプを押して貰えるんだ。
スタンプの数で、マックン & セロカ君の非売品コラボグッズが貰えるんだ!
だから、スタンプを集める為にオレはシュンシュンを誘って《 マックンナルド 》へ来ていた。
そんなシュンシュンもオレに話が有るみたいで──。
「 丁度良いから 」って事になって《 マックンナルド 》で、シュンシュンの話を聞きながら、マックンバーガーを食べてるって事だ。
マオ
「 えぇと…………依頼主の息子さんが天狗様の子供で──、子供を取り返しに来る天狗様から守ってほしい──だっけ? 」
霄囹
「 違うな。
子供を取り返しに来る天狗様を退治してくれ──だ。
依頼主は “ 天狗様の子供 ” である息子を使って金儲けを続けたいんだ。
だが──、天狗様に連れ戻されたら、息子を使って金儲けが出来なくなる。
依頼主と家族は贅沢な暮らしが出来なくなるから困る──って事だ 」
マオ
「 随分と自分勝手な依頼主と家族だよな~~ 」
霄囹
「 人間が自分勝手なのは昔からだろ。
金のタマゴを産んでくれる貴重な金蔓を素直に手離すなんて事を欲深い人間がするかよ 」
マオ
「 でもさ、何で依頼主の子供が “ 天狗様の子供 ” なんだよ? 」
霄囹
「 あ?
あぁ……そうだよな。
先ずは其処からだな。
──依頼主は8歳の時、部屋のベランダから落ちたらしい 」
マオ
「 は?
ベランダから落ちた? 」
霄囹
「 あぁ──。
子供達だけで遊んでいたらしい。
ベランダの下にはクッションになる様な木も無ければ、花壇も無かった。
落下したら間違いなく依頼主は即死だ。
だが──、地面には依頼主の姿は無かったんだ 」
マオ
「 えぇっ?
落ちた筈なのに?
血塗れの死体が無かった?? 」
霄囹
「 地面に激突する前に “ 何者か ” に助けられた──と依頼主は思っている。
ベランダから落ちた筈の本人が元気に生きてる訳だからな 」
マオ
「 ………………。
ペットの大型犬が助けてくれて助かったとか──、通り掛かった親切な通行人に助けられた──とか? 」
霄囹
「 良い線だな──。
残念ながら当時、ペットは飼ってなかったし、通り掛かりの通行人が不法侵入するのは皆無な状況だった。
つまりだ──、ベランダから落下した8歳の依頼主を助ける相手は存在しなかった訳だ。
にも関わらず、依頼主の姿は地面に無かったし、1滴の血痕すら付いていなかった── 」
マオ
「 それで……、“ 天狗様に助けられた ” って言ってるのか? 」
霄囹
「 ベランダから落下した筈の依頼主が忽然と姿を消したもんだから、当時は警察に行方不明届けを出して、大々的に捜索されたそうだ。
ニュースにもなったんだと。
で──捜索されたが依頼主は見付からず、10年の月日が経った頃、自宅の庭に佇んでいた。
依頼主は家族に保護されたそうだ 」
マオ
「 え?
姿を消してから10年後に帰って来たのか?? 」
霄囹
「 あぁ……。
18歳の少女に成長した姿でな。
然もだ、依頼主は妊娠をしていた 」
マオ
「 えぇ!?
妊娠してたぁ??
依頼主は妊婦になって帰って来たって事か?? 」
霄囹
「 家族が庭に佇んでいた依頼主を保護した時、依頼主の状態は薄着で素足だったそうだ 」
マオ
「 ………………それで?
保護された依頼主は何処で何をしてたって? 」
霄囹
「 依頼主は8歳の時、遊んでいた最中にベランダから落下した事は覚えていた。
『 黒い翼を生やした “ 天狗様 ” に助けられた。 “ 天狗様の里 ” で暮らしていた。私は美しい “ 天狗様 ” と愛し合い、子供を授かった。この子は愛しい “ 天狗様の子供 ” だから、絶対に産む。大事に育てる 』って話していたそうだ 」
マオ
「 記憶は有るんだ?
天狗様…………天狗様の里…………か。
天狗……ねぇ? 」
霄囹
「 実際に “ 天狗様 ” かどうかは、この際どうでもいい。
人間の女を連れ去り、孕ませて、子供を産ませる異形は実際に存在する。
依頼主が “ 天狗様 ” と言ってる奴が本当に天狗族なのか──、天狗を語る別の種族なのか──って事は置いとく。
異形の類いと考えて間違いないだろう 」
マオ
「 怪異にも居るじゃんか。
怪異の線は考えないのか? 」
霄囹
「 それはない。
依頼主の元に赤い羽根が添えられた文が届いたらしい。
怪異は人間に文なんて送らないからな 」
マオ
「 た…確かにぃ~~。
態々文を書いて、逃がした人間に届けるなんて──、そんな回りくどい事、怪異はしないよな 」
霄囹
「 そもそも、怪異は孕ませた人間の女を逃がすなんてポカはしないからな 」
マオ
「 それもそっか。
妊娠した女性を逃がすなんて有り得ないよな。
って事は、怪異じゃなくて異形になる訳か──。
でもさ、自分の子供を妊娠した女性を≪ 里 ≫から逃がすなんて──、普通はしないよな? 」
霄囹
「 そうだな。
依頼主を妊娠させた天狗野郎が逃がした線は無いだろう 」
マオ
「 じゃあ一体誰が? 」
霄囹
「 身籠った依頼主の存在を邪魔に思っていた奴でも居たんじゃないか? 」
マオ
「 邪険にしてたなら、逃がすなんてしないでさ、胎児共々殺せば良かったんじゃないか? 」
霄囹
「 確かにな、その通りだ。
本来なら逃がさず殺すだろう。
だが、それをしなかった。
随分と良心的な天狗ではある 」
マオ
「 でさ──、文には何て書かれてたんだ? 」
霄囹
「 ん?
あぁ……『 天狗の血を引いている息子を引き取りに来る 』と書かれていた様だな。
異形の能力は人間から見ると “ 神通力 ” だからな。
人間には過ぎた能力だから悪用され易いんだ。
依頼主を孕ませた父親は、異形の能力を使える息子が人間達から利用されない様に連れ戻す気なのかもな 」
マオ
「 ふぅ~~ん?
依頼主じゃなくて息子か……。
依頼主の事は好きじゃなかったのかな? 」
霄囹
「 どうだろうな。
孕ませた人間の女より、能力を引いた息子の方が重要って事だろ 」
マオ
「 息子だけじゃなくて依頼主も連れて≪ 里 ≫へ戻れば良いのにな? 」
霄囹
「 依頼主に行為はしても、好意を抱いていた訳ではないかもな 」
マオ
「 行為はしても好意は抱いてない…………。
シュンシュン、狙った? 」
霄囹
「 はぁ?
偶然に決まってるだろ!
別に上手い事を言ったとは思ってないぞ! 」
そう言ってシュンシュンはオレが食べようとしていた5個入りのマックンナゲットに手を伸ばす。
限定ソースにナゲットを付けると口に運んでパクパクと食べる。
マオ
「 シュンシュン、それオレのだけど! 」
霄囹
「 付き合ってやってるだろが。
ナゲットくらいで怒るなよ。
未だ、2箱も有るだろが 」
シュンシュンは美味そうにナゲットを食べている。
オレは塩味が絶妙なホクホクのマックンポテトを黙々と食べる。




