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Leurvi ルルヴィ  作者: Shax91090


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第8章 一分一秒が貴重だ


**第8章 一分一秒が貴重だ**


決断は下された。


ベンと友人たちは、ルルヴィに命を吹き込むことを固く決意していた。


残り時間はわずか一ヶ月。しかし、誰一人として諦める気はなかった。


ベンは拳を高く掲げ、熱を込めて言った。


「明日、ヨーク・ドロで集合だ!」


レイがうなずく。


「早く始めれば始めるほど、時間を稼げる」


ジョプリは遠くを見つめ、懐かしげな笑みを浮かべた。


「それでも、あそこへ戻るのは妙な気分になるな……」


後ろから、聞き慣れた声が響いた。


「準備もなしに本気で始めるつもり?」


一同が振り返る。


キムが立っていた。会話を聞き、すでに何かを考えていたようだ。


「私も手伝いたい。ベン、ジョプリ、レイ、マジー以外の誰も、販売の経験がないでしょ?」


メイが母親を好奇の目で見つめた。


「ママ……何を提案するの?」


皆がキムに注目する。


「コーチよ!」


キムは微笑んだ。


「販売技術の授業をします」


指を折りながら項目を数える。


「言うべき言葉……避けるべき言葉……顧客への正しいアドバイスの仕方……そして適正なサイズの見極め方まで」


マックスがすぐに眉を上げた。


「本当に?」


そして笑みを浮かべる。


「素晴らしいアイデアだ!」


グレイがうなずいた。


「同感だ。明日から始めよう」


メイが眉をひそめる。


「『私たち』って、誰のこと?」


キムは腕を組んだ。


「私立病院の新しい同僚たちよ」


グループを見据える。


「明日の朝九時に来て」


そしてベン、ジョプリ、レイ、マジーを指差した。


「あなたたち四人は除く」


「どうして僕たちだけ?」とジョプリが尋ねる。


「すでに販売経験があるから。直接ブティックの方を担当して」


一同はその知らせを熱狂的に受け入れた。


全員一致で出席を確認する。


「ありがとう、キム!」


ベンが笑った。


「すぐに済むさ、みんな!」


その後、それぞれが空路で私立病院を後にした。


メイが地上から手を振る。


「すぐ会おうね! 素敵なブティックを作って!」


「任せて!」


空中でグループが分かれていく。


ベンは体に残る傷を抱えながらも、なんとか飛んで自宅まで戻った。


-----


**眠る前に、もう一つだけ**


その朝、ベンは緊張した面持ちで家を出た。


夜、再びドアを開けたときには、心ははるかに落ち着いていた。


それでも、眠る前にもう一つだけやらねばならないことがあった。


ベンは自室に上がる。


クローゼットを開けた。


フィッシアーノのロゴが入った服に目が止まる。


一着ずつ取り出し、


階下のリビングへ降りた。


暖炉の前で、かつての自分が着ていた服を最後にもう一度見つめる。


そして炎の中へ投げ入れた。


火がそれらを呑み込んでいく。


ベンは数秒、静かに佇んだ。


そして低く呟く。


「もう二度と……」


最後の一着が炎に消えていくのを見守った。


「もう二度と、このブランドは着ない」


声に怒りはなかった。


ただ、決意だけがあった。


ベンは再び自室へ戻る。


ようやく眠る準備ができた。


終わりのないように感じられた二日間のあと、ようやく本物の眠りにつけるはずだった。


-----


**翌朝**


翌朝、SNSと報道に一本の記事が現れた。


その見出しは見逃しようがなかった。


「カイジェン家が崩壊:メリに続き、ベン・カイジェンが自らのブランドを創設!」


情報は急速に広がった。


人々はベンと両親の間に起きたことを、驚きをもって知った。


コメントが溢れ、記者たちはフェルナンドの本社前でメリの声明を求めようとした。


しかし警備はきっぱりと拒んだ。


「フェルナンド夫人は一切コメントしません」


その一方で、このニュースは近日中に開催される競技に参加する他のラグジュアリーハウスをも揺るがし始めていた。


その中に、すでにベンをよく知る者がいた。


イェッソだ。


前回のフィールドでの対決で、彼はこう言った。


「お前の目標は分かっている。俺も同じだ」


それは口先だけではなかった。


イェッソもまた、自らのラグジュアリーブランドを立ち上げようとしていた。


海を見下ろす崖の上で、彼はベンに関する記事を静かに読んでいた。


満足げな笑みが浮かぶ。


「復讐の時だ」


新聞をわずかに強く握る。


「フットボールではお前に負けたかもしれない……だがラグジュアリーの世界では違う」


視線を水平線へ向ける。


「待っているぞ、ベン・カイジェン」


-----


**授業開始**


その頃、私立病院では残りのメンバーが到着していた。


皆が教室に座っている。


グレイが周囲を信じられないといった様子で見回した。


「なんでだ! なんで教室なんだよ!?」


頭を抱える。


「もう学校に通う歳じゃないだろ!!」


ウェンが大笑いした。


「勉強になるさ。文句言うな!」


グレイがすぐに振り返る。


「もう一度言ってみろ!」


空気は和やかだった。


友人たちは冗談を交わし、笑い、再び集えた喜びを味わっていた。


そしてドアが開く。


「おはよう、チーム! 来てくれてありがとう」


皆が振り返る。


キムが入ってきた。


だが、一人ではなかった。


三人の人物が同行していた。


オヤヴェール、ポーラ、クリス。


三人とも、キムがまだフットボールチームのコーチだった頃に一緒に働いていた。


かつてはラグジュアリーハウス「リセス」に所属し、今は解散している。


グループは啞然とした。


「オヤヴェール! ポーラ! クリス!」


オヤヴェールが誇らしげに親指を立てる。


「ああ、そうだ! 俺たちだ!」


かつての教え子たちと再会できて、明らかに嬉しそうだった。


しかし、視線がリスツールとウェンに止まると表情が変わる。


「リスツール……ウェン……」


目を細める。


「タバコの臭いがするな!!!」


二人は顔を見合わせた。


オヤヴェールが厳しい顔になる。


「スポーツをするときは吸わない!」


リスツールが肩をすくめる。


「もうやってないんだから、再開してもいいだろ!」


ウェンがうなずく。


「吸うのも俺たちの生活の一部だ」


オヤヴェールが目を見開く。


「この生意気なガキどもが!!」


ローラの方を向く。


「ローラ! お前が二人を——」


言葉が途切れた。


ローラは窓際にのんびりと座り、


タバコを吸っていた。


灰皿がそばに置いてある。


オヤヴェールが固まる。


「お前も吸うのか!?」


ローラはただ肩をすくめた。


「私は彼らの母親じゃないし」


グレイ、ヴァロン、マックス、キズが、リスツールとウェンが叱られる様子を見て大笑いした。


だがリスツールは黙っていなかった。


すぐに四人の少年を指差す。


「オヤヴェール! この四人は勝利の後、五十本以上吸おうとしてたぞ!」


「何だと!?」


マックスたちが一斉に弁解する。


「試合の後だったんだ!」


「関係ないだろ!」


ポーラが口を挟む。


「試合の後でも前でも同じよ!」


腰に手を当てる。


「残念ながら決勝には立ち会えなかったのに、こんなことをして!」


クリスが拳を握りしめた。


「お仕置きが必要だな!」


グループに向かって突進する。


「うわあああ!」


たちまち教室は大騒動になった。


だが、本気の喧嘩ではない。


叫びと笑い声が混じり合い、皆がじゃれ合っている。


メイが大笑いした。


「これ、懐かしい」


ミナを見る。


「ミナもそうでしょ?」


ミナはもう笑っていなかった。


視線がキムに止まっていたからだ。


コーチの表情が完全に変わっていた。


目が大きく見開かれ、


視線は黒い。


「煙は禁止……」


全員が固まる。


キムが声を張った。


「そして何より、病院で喧嘩は禁止!!」


沈黙。


数秒のうちに、全員が席に戻った。


メイとミナが目を見合わせる。


冗談は終わりだ。


仕事の時間だ。


-----


**ラグジュアリーの世界の基礎**


オヤヴェール、ポーラ、クリスがグループの前に立った。


オヤヴェールが口を開く。


「まずは、優勝おめでとう」


かつての選手たちを見渡す。


「よくやった」


そして表情を引き締める。


「今日から、俺たちがよく知る世界に足を踏み入れる」


一拍置く。


「だが一つ覚えておけ。この世界は、今まで味わった何よりも容赦ない」


ポーラが言葉を継ぐ。


「簡単なアドバイスをするわ」


微笑む。


「あなたたちならすぐに飲み込むはず。大丈夫よ」


クリスがうなずく。


「集中して聞けば問題ない」


一人ひとりを見る。


「俺たちは君たちを信じてる!」


グループが姿勢を正した。


「やるぞ!!」


こうして彼らの学びが始まった。


-----


**ヨーク・ドロ**


その頃、ヨーク・ドロではベン、レイ、マジー、ジョプリが目的地へ向かって道を進んでいた。


ジョプリがスマートフォンを手にしていた。


ちょうど、ベンと両親に関する記事を見つけたところだった。


「あいつらがいたのに全然気づかなかったな」と彼は言う。


レイが画面を見る。


「潰しに行った方がいいかもな」


ベンが目を白黒させる。


「きっと俺のインタビューを狙うだろうし、俺の周りの人間にも接触してくるだろう」


ジョプリが彼の方を向く。


「お前はどうする?」


ベンはまったく動じない。


「大丈夫だ」


わずかに微笑む。


「話題になるのはむしろいい。バズが上がる」


両手をポケットに入れる。


「インタビューを求められたら、受けるかもしれない」


そして視線を水平線へ向ける。


「だが、すべては時が来てからだ」


四人は歩き続けた。


やがて目的地に到着する。


巨大な荒れ果てた建物が眼前に立ちはだかっていた。


というより……


その残骸が。


かつてのラグジュアリーハウス、カナチ。


かつてラグジュアリーの世界に属し、レイとジョプリの父親たちが経営していた。


今では建物はほぼ完全に破壊され、


かつての由緒あるブティックのわずかな断片だけが残っていた。


レイが立ち止まる。


「着いた」


ジョプリが廃墟を見つめる。


懐かしげな笑みが浮かぶ。


「本当に変な感じだ……」


深く息を吸う。


「でも、このブティックを再建できるのは嬉しい」


マジーが好奇心を持って場所を見回す。


「これがカナチなの?」


廃墟を観察する。


「服を専門にしていたかつてのラグジュアリーハウス……それにドラッグの販売にも関わっていた?」


レイがうなずく。


「ああ」


ジョプリが大笑いした。


「ずいぶん昔の話だな!」


ベンが面白そうに二人を見る。


「お前たちが俺の命を狙っていた頃の話だ」


マジーが急に振り返る。


「本当!?」


目を細め、興味津々だ。


「ところで、どうやって出会ったのか、一度も話してくれなかったよね」


ベンが口を開く。


「まあ、長い話なんだが……」


しかし続ける前に、レイとジョプリが遮った。


「知りたいのか、マジー? じゃあ——」


「待て、ベン!」


ジョプリが肩を軽く叩く。


「今じゃない。みんなが揃ったときに話そう。あははは!」


レイがうなずく。


「そうだな。長くなりそうだし」


マジーが疑わしい目で二人を見る。


「はいはい……そうね……」


結局うなずく。


「とにかく、始めよう」


ベンがリュックを下ろす。


中からノートを取り出した。


何ページかめくり、友人たちの前に置く。


「ブティックをこんな感じにしたいと思って、いくつかスケッチした」


ノートを開く。


「外観も内装も」


ベンがレイ、ジョプリ、マジーを見る。


「意見を聞かせてくれるか?」


ジョプリがすぐに身を乗り出す。


「それ……見せろよ!」


ベンが微笑む。


ページをめくった。


ルルヴィ計画が、正式に始まった。


続く……

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